浮世絵最強列伝

◆米国サンタフェ在住のリー・ダークス氏が、空軍士官として日本に駐留したのを契機に日本文化に関心を持ち、浮世絵版画の名品を収集した。この展覧会では、浮世絵の祖・菱川師宣美人画喜多川歌麿、役者絵の東洲斎写楽、そして葛飾北斎歌川広重など代表的な浮世絵師の優れた作品が展示されていた。有名な広重の東海道五十三次北斎の富獄三十六景などの作品も見られた。


葛飾北斎[1760〜1849]江戸中・後期の浮世絵師。今の墨田区亀沢付近で生まれ、江戸の人。生涯のほとんどを区内で過ごし、93回も引っ越した。幼名、時太郎、のち鉄蔵。初号、春朗、ほかに画狂人・為一など。初め勝川春章に学んだが、狩野派・土佐派・琳派(りんぱ)・洋風画など和漢洋の画法を摂取し、読本挿絵や絵本、さらに風景画に新生面を開いた。「北斎漫画」や各地から望む富士を描いた「富嶽三十六景」が有名。「富嶽三十六景」が有名。 ゴッホやモネら海外の画家にも影響を与えたとされる。衣食などに頓着せず、散らかった部屋で作画ざんまいの暮らしだったといわれている。

<今日の江戸学>
◆慶応2年(1866)1月21日、薩摩と長州が軍事同盟を結びました。会談は元土佐藩坂本龍馬らが仲介をし、薩摩藩の呼びかけに長州藩が応じたもの。薩摩側から小松帯刀西郷隆盛大久保利通、長州側から桂小五郎が出席。当初は過去に敵対していたため交渉が進みませんでしたが、坂本龍馬らの立ち会いのもと、ようやく合意。6箇条からなる条文は薩摩側が提案、それを桂が紙に書き、龍馬が確認の朱筆を入れた。