セミナーのご案内

◆2/28(木)19:00〜20:30
小宮一慶の<ビジネスマンのための「実行力」養成講座>
http://r18.smp.ne.jp/u/No/301901/d2M-GjEJg9fD_484/bc20130212komiya.html

 経営者や管理職向けの講演・セミナーで全国の企業からひっぱりだこの小宮一慶さんが、ディスカヴァーの読者のみなさま向けにお話しくださる貴重な機会です。今回は行動して結果を出す「実行力」についてたっぷりお話しいただきます。自分はもちろん、チーム、会社、そして世の中を変える力を学べる 90 分講座です。現在執筆中で、4月刊行予定の新刊のテーマである経済についてもお話しいただけるかもしれません!

【開催概要】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
開催日:2月28日(木)19:00〜20:30(開場18:30)
定員:80名
参加費: 5,000円
会場:ディスカヴァーセミナールーム(永田町駅4番出口より徒歩1分)
http://www.d21.co.jp/company/access
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◆他人(ひと)との出会いが人生を豊かにする! ―阿川佐和子さん流 人生に効く『聞く力』を聴く―

 (公財)東京都私学財団では、私学関係者だけでなく一般の方々まで対象を広げ、社会動向に対応した知識や教養を高める機会として、毎年公開講座を開催しています。今回は、昨年唯一ミリオンセラーとなった著書「聞く力」をはじめ、1000人にも及ぶインタビューをされてこられた作家 阿川佐和子氏を講師にお招きし、インターネット上の情報発信・交換が日常になった今、時間と場所を共有し「ライブ」で他者と言葉を交わすことの魅力をお話しいただきます。
日時 平成25年3月29日(金曜) 午後4時30分〜6時30分(4時開場)
会場 女性就業支援センター4階 ホール
定員 250名(応募多数の場合は抽選。受講決定は招待状の発送をもってかえさせていただきます。)
参加費 無料
申込方法
 希望者氏名(5名まで連記可能)・連絡先住所・電話番号を明記の上、1. 〜3. の方法で(公財)東京都私学財団公開講座宛にお申し込みください。
 1.はがき 〒162-0823 新宿区神楽河岸1-1 セントラルプラザ11階(締切日消印有効)
  2.ファクス 03-5206-7927
 3.メール kenshu(at)shigaku-tokyo.or.jp
迷惑メール対策のため、メールアドレスの表記を変更しております。お手数ですが、(at)を@に置き換えてご利用ください。
締切り 平成25年3月15日(金曜)
問合せ先 (公財)東京都私学財団 江寺、大村 電話 03-5206-7922(直通)
主催 公益財団法人東京都私学財団


◆4/17(水)18:30〜20:30
部下の自主性を引き出すチームビルディング 〜 超実践的コーチンセミナー 〜
http://r18.smp.ne.jp/u/No/301901/EhSECDEJg9fD_484/bc20130122cor.html

春の組織改変で新しくリーダーになる方、今年こそはチームで成果を上げたい方、必見!昨年大好評だった超実践的コーチンセミナー、ご要望にお応えして第 2 弾を開催。

「部下、後輩の育成がうまくいかない…」
「チームのやる気があがらない…」
「リーダーになったものの、部下や後輩の指導の仕方がわからない…」

このようなお悩みをお持ちの方、多いのではないでしょうか?第 2 弾では、それらを解決するチームビルディングの方法をお教えします。体験型ですぐに使えるスキルがたっぷりつまった、贅沢な 2 時間です。連続講座ではありませんので、今回からの参加も大歓迎です。

第 1 部 18:30〜19:30 体験型ワークショップ
第 2 部 19:30〜20:30 懇親会

 懇親会では、同じ課題を持つ方々との交流をお楽しみください。この時間では講師をはじめ、プロのビジネスコーチも参加予定ですので、個別にご相談もしていただけます。ひ当日体験されたスキルを翌日実践できるヒントをお持ち帰りください。

【開催概要】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
開催日:4月17日(水)18:30〜20:30
定員:30名
参加費: 3,500円 (軽食・ドリンクつき)
会場:ディスカヴァーセミナールーム(永田町駅4番出口より徒歩1分)
http://www.d21.co.jp/company/access
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(2月16日生まれ)
◆有沢 広巳(ありさわ ひろみ、有澤 廣巳、1896年2月16日 - 1988年3月7日)は、統計学者、経済学者。法政大学元総長、東京大学名誉教授、法政大学名誉教授。統計学が専門分野で実証に徹した。
 ファシズムの波が社会を覆った時代にあって、1938年、有沢は人民戦線事件により大内らと共に治安維持法違反で起訴され、東大を休職処分となる。しかし結果として1944年9月に、二審で無罪となる。戦時中は秋丸機関(大日本帝国陸軍)に所属し、欧米と日本の経済比較を行った。敗戦後の1945年、東大経済学部に教授として復帰すると、吉田茂の私的ブレーンやエネルギー問題の専門家として活躍。戦後復興期における政府の傾斜生産方式(石炭・鉄鋼等、主要産業の復興を優先する方式)の立案者となる。1956年に東大を退官。退官後は、法政大学経営学部教授・総長(1956年 - 1962年)、原子力委員会委員長代理、産業計画会議委員(議長・松永安左ヱ門)、日本原子力産業会議会長(第3代、1973年−1988年)、学士会理事長(第5代、1974年−1988年)などを務めた。1985年、中国社会科学院より名誉博士号を授与された。
 研究者としては、「ダグラス・有沢の法則」(家計の主要労働力の所得水準と、付随する労働力の就業率との間には負の相関関係があるという経験則)を実証したことで有名。


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月刊寺島実郎の世界  ―日本経済再生への視点―アベノミクスをどう見るか―

木村>今回のテーマは、「日本経済再生への視点―アベノミクスをどう見るか」でお話を伺います。本論に入る前に寺島さんに一言お伺いしたいのは、中国の艦船による日本の護衛艦、或いは、ヘリコプターに対する中国の射撃用のレーダー照射問題です。メディアの中で議論が沸騰している状況で、いま私たちがこの問題に対してどのような態度をとればよいのでしょうか。
寺島>先ず、非常に大事なことは、この事柄が中国の最高指導者の意思の下に行われていることなのか、それともよくありがちな現場の勇み足のようなことで行われていることなのか、しっかりと見極める必要があることがポイントです。更に、不測の事態にそのようなものが拡大して戦争になっていかないようにきちんと安全装置をつけるような意味で意思疎通をしっかりと図っておく体制が必要だということで、これは当たり前の話です。この番組でも何度もお話してきたように、ちょうど私が『大中華圏』(NHK出版)を年末に出版して、中国とどう向き合うのかという時に恐れることは日本に対するイメージで、
何かことさらに揉め事をアピールしているかのような印象を与えると非常によくないということです。大事なのは日本がより大きな気持でアジア太平洋の秩序や、東アジアをいったいどのようにしていきたいのか、要するに、小さな揉め事にこだわって結局、日本のアジア太平洋における存在感を失っていくことになってはならないのです。
実は、アメリカもその日本の動きを非常に心配しています。なぜなら、いまアメリカで「日本がアジアのイスラエル化してきたのではないか」という言い方があって、イスラエルが揉め事を起こしてイラク攻撃をすることによってアメリカがいつの間にか中東での戦争に引きずり込まれていくという文脈と同じように、日本の火遊びによってアメリカが少しも望んでいない米中戦争に引き込まれていくことになってはかなわないということなのです。つまり、日本が小さな国益にこだわるのではなくて、大きな国益にたって世界に対して構えて欲しいことをアメリカのみならず東南アジアの人たちも、アジアの安定を見て思っている人は先ずそのように思っているはずで、中国の中で良識のある人たちともしっかりと共鳴していかなければならないとことなのです。
木村>「大きな国益」は、今回の本論である「日本経済再生への視点―アベノミクスをどう見るか」と深い関わりがあると思います。安倍政権の経済政策という意味で「アベノミクス」という言葉ができているわけですが、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を呼び起こす成長戦略の3つが三本の矢と呼ばれていて、安倍政権スタート前後から既に株高と円安が進んでいて、にわかに活気づいているというようなことを背景にアベノミクスを我々はどう見るべきなのかという問題なのですがいかがでしょうか。
寺島>奇妙な話から始めますが、いま日本がおかれている空気を象徴する話題だと思うのが昨年末のNHKで放送された「紅白歌合戦」で、美輪明宏さんが歌った「ヨイトマケの唄」が、経済人の新年に行われるいろいろな会合で話をしてきましたが、凄く話題になるわけです。どういう意味かというと、77歳になった美輪明宏が初出場で紅白歌合戦に出演して、突然暗転して6分間歌い上げたのが「ヨイトマケの唄」で、NHKの人も驚いたらしいですが瞬間最大視聴率この唄の時だったのです。これはいったい何なのかというと、先ず、日本人がいきなりこの唄を聞かされたことによって私は違和感と感動という二重の感情を持ちました。
先ず、違和感というのは時代錯誤的違和感で、学生などと向き合って話していて感じますが、ヨイトマケ自体を知らなくて、土木工事でヨイトマケをやっていることを誰もいまは見かけないのです。しかし、世の中には変わらざるものありということでデジタル化した世の中だけれども、まさに、アナログの極致のような「ヨイトマケ」と言ってお母さんが額に汗をして泥まみれ土まみれになりながら働いている背中を見た息子の物語なのです。親の背中を見ることはあるけれども、何時の世でも教育の原点は親の背中を見ることで、半分グレかかったような子が「お母さん、俺も頑張るよ」という気持ちになって学校に戻ったという物語になっています。
ここで、もう一言言っておきたいのですが、ここにいる母は自分の血が繋がっている母という文脈もあるけれども、おそらく深層心理の中に昔の日本人、自分に血が何代も前から流れている日本人が背負ってきた苦しみのようなものを瞬間的に腹の中で感じて自分たちの御先祖様を含めて苦役のような辛い労働に立ち向かった人もいるだろうし、差別や貧困、戦争等、もの凄い苦渋にあえいでいた人たちの血まみれ、汗まみれの歴史が自分たちに繋がってきていることの違和感と共に、繋がりの意味においての衝撃がある感動に繋がったのが最初の違和感と感動だったのです。これがアベノミクスに繋がってくる話が二段目なのです。
二段目の違和感は、要するに、あの物語は最後まで聞いていると不思議な終わり方をしていて、この少年は頑張って大学まで卒業して立派なエンジニアになり、「お母さん、見てくれこの姿を」と歌い上げているのです。ここで先ず、「そうか」と思う気持ちと、不思議な違和感が浮かび上がってきます。つまり、エンジニアになることが成功だった時代に対する違和感で、いま我々が生きている時代はエンジニアになることが成功とは言えないから大変なのだという部分があるためで、例えば、原子力工学の世界をエンジニアとして目指す、或いは、支えてきた人たちからみると3・11の福島の事故以来、反原発脱原発の嵐のようなものをかいくぐって3万5千人の人が東京大学原子力工学ができてから今日まで世の中に出たけれども、この先、原子力工学の分野に若い人たちで立ち向かう人は先ずいないだろうという空気が漂っています。更に、土木工学を卒業しても飯を食える時代ではないという現実がそこにある。更に言うと、ついこの間までの花形の電子工学でパナソニックソニー等の会社に就職できたら親にしてみれば自慢の息子で近所に大声で言って歩きたいくらいです。しかし、いまこれらの企業の苦闘は知っている人も多いと思いますが、更に、エンジニアは理工学部を卒業した工学エンジニアだと言いながら、金融工学という世界まで見えてきて、マネーゲーム的世界に引きずり込まれていくということで自分はいまマネーゲームのエンジニアだと胸を張って言ってお母さんが喜ぶだろうかという何か胸騒ぎがするような話題なのです。
そこで、いま日本がおかれている状況が炙り出されて、つい何年か前まで科学技術振興やエンジニア振興等に近い時代もありましたが、なにやら3・11以降の日本の空気の中で、鬱屈したような、じっと手を見るような、このままもしかすると日本は名もなく貧しく沈没していくしかないという空気が漂っている中で、「私はいまではエンジニアだ」、と歌い上げいる違和感がある種の段差と共に考えさせられる、心に響くという意味でこの話題は非常に多くの人たちがそれぞれの想いを込めて受け止めたと思います。
そして、12月から1月へと変わり、勿論、選挙を境にして政権交代が行われ、ここで皆さんが気がつかなければならないのは昨年の今頃、この番組で木村さんと向き合って話している時に、常に心の中にあったのは福島の出来事を経て、原子力発電をどうすればよいのかという話で力を込めて何回も話をしました。そのようなある種のプレッシャーと暗い気持ちが先ほどの「ヨイトマケの唄」に感ずる段差のようなものが、突然、アベノミクスのように日銀に圧力をかけても金融をジャブジャブにすれば結局、浮揚するのではないのかという感じで一種の調整インフレ論です。更に、再び財政出動で急になにやら株が高くなり、具体的に実体経済に変化が起こったわけではないのに円安へと向かっていく中で、日本人の思考回路が再び思考停止に陥って、ついこの間まで脱原発かどうかが日本の未来を決める最大の争点だという形で、まなじりを決して議論していた国が、私は現代の「ええじゃないか運動」と言い始めていますが、地方へ話に行って議論をしていても株が上がってめでたしめでたし、円が安くなってめでたしめでたしで、ええじゃないかという空気が日本の中にあっという間に充満してきているのです。それは、私に言わせると福島に衝撃を受けてなにやら即時的同一化という言い方があって、突然、全員が原発をどうするのかがこの国の未来を決めるすべてのキーワードだという空気がバーンと吹っ飛んで、景気さえよくなればいいという感じで選挙そのものがそうだったように、出口調査をみると長い間の20年デフレへの焦燥感の中で、なんとか景気をよくしてもらいたいという空気が、あらゆる関心事項よりも優先している国民の深層心理があった。ついこの間までは経済主義で生きてきて、戦後日本なるもの、成長路線そのものが原発を求めたのに、原発は危険なのではないかと議論していた人たちが今度は一斉に単純な経済主義者に返って、景気さえよくなれば結構だというところに振れる危うさを日本人として、しっかりと踏み止まらないと危険だということを申し上げておきたいのです。
しかし、景気が回復しないほうがよいという話をしているのではなくて、大事なのは、あくまでも実体経済で、金融をジャブジャブにして「マネーゲーム再び」、調整インフレで「バブル再び」という状況をつくれば日本がよくなるという話ではなく、そのツケは必ず回ってきます。例えば、金利がじわっと上がってきて、それが国債を膨大に発行して支えている構造にバックファイヤーしてきたならば、爆発してあっという間に夢から覚めなければならなくなります。
それほどまでに国の借金を税収の倍の財政を稼働させて国を維持している形になっていることを片時も忘れてはならないのです。
そのような流れの中で、とにかく大事なのは実体で、仮に金融が緩やかになった時に緩やかになったお金をどのようなプロジェクトに戦略的に投入して、将来、日本人がより安定した経済基盤で、若い人たちが胸を張って働くことができる就職先、プラットフォーム、産業をつくって将来に花開く形に繋げていく実体化、実体的プロジェクト、産業、事業に時代の空気をしっかりと繋げなければならないのが最大のポイントです。
木村>どうすれば実体経済にこれを結びつけることができるのか、「戦略的に」という言葉も出ました。将来に花咲かせることができるかどうか具体的なプロジェクトとおっしゃっていましたね。
寺島>先ず、一つ絞り込んでお話をしたいと思います。日本の経済、産業基盤がある種の危うさをもっていると言わざるを得ない一番象徴的な話があって、例えば、食糧自給率の低さで、いつの間にかカロリーベース39%の国にしてしまいました。世界を見渡して先進国といわれている国で日本を除いて食糧自給率がカロリーベースで低いのは一番最近の数字ではイギリスの65%ですが、これを見ても日本が異様なまでに低い数字だということがわかります。それは戦後の日本が自動車や鉄鋼、エレクトロニクス等の産業力を興して海外に輸出して外貨を稼ぎ、そのお金をもってして食べ物等は海外から買ったほうが効率的だから変に日本で作らないほうがよいという国にしてしまったということなのです。しかし、先月、発表になった昨年の貿易収支は6兆9千億円の赤字で外貨を稼いで食べ物は海外で買うというわけにはいかなくなってきました。しかも、昨年、海外から買った日本の食糧は5兆8千億円です。単純に申し上げると、海外から5兆8千億円の食糧を買っているものを日本で努力することによって1兆円を落とし、一方では一生懸命に頑張って戦う農業、食糧ということで、海外に行くとわかりますが日本の食材は安全で美味しいという評価を受けながら、高級な米や果物だけではなくて食品、食材に至るまで日本の食べ物が海外でじわじわと売れ始めているので5千億円くらいの輸出する国にもなっているのです。この5千億円の食糧輸出を1兆円を超すところまで倍増させて、輸入している5兆8千億円から1兆円下げるようにしたならば、日本の食糧自給率のみならず日本の産業基盤が非常に安定します。そのためのプロジェクトに知恵を出して、例えば、農業生産法人、農業流通法人のような仕組みをしっかりと育てて農業の「六次産業化」という言い方がありますが、二次産業と三次産業を掛けあわせたもので競争力のあるしっかりとした産業基盤としての農業を創出して、そこに雇用を生み出して若い人たちが300万から400万円くらいの年収を得ながら胸を張って飯が食える産業基盤としての農業や食糧が確立し、この分野で約100万人近くの雇用を創出できたならば、日本の雇用や消費を支える力等が画期的に変わり、基盤が安定するのです。しかも、農業や食糧というところに、できるだけ多くの人たち、例えば、65歳以上の高齢者、80歳でも8割以上が健常者で、それらの人たちが断片的、部分的にでも参加できるような形にして、毎日働かなくても月に何日かでも働けるようなシステムをつくることができれば自分が世の中のために貢献しているという誇りをもった老人を多く創り出していけます。
そうすると、いま私が話しているのは、たまたま農業と食糧を例にして一つのパッケージとしてお話ししているのですが、そのようなトータルパッケージでの実体経済を創り出すシナリオが必要なのです。そして、大きな構想力が必要で、アベノミクスがいいとか悪いとかいう議論を超えて日本の将来を見据えて、私は「プロジェクト・エンジニアリング」と呼んでいますが、実体経済、つまり、マネーを豊かにすれば景気がよくなるという話ではなくて、そのような大きな構想力が問われているということです。この局面認識が非常に大事だと思います。
木村>これが先ず基本。ここからすべてが始まるということですね。三本の矢というこの矢に、きちんと矢の先がつくかどうか。ただ、棒が飛んでいくだけでは日本は本当に未来に向けて力強く成長できないという意味で寺島さんがおっしゃった、「プロジェクト・エンジニアリング」の問題はこの番組でこれからもずっと考え続けなければならない問題なので、話を重ねていきたいと思います。