エルニーニョ現象が発生すると景気後退の可能性大?

エルニーニョ現象が発生すると景気後退の可能性大は。
 昨日からの東京都心ではこれまでの暑さから一転、気温が下がり、秋の気配が近づいてきた。一昨昨日、宮城県気仙沼港では秋の味覚サンマが去年より6日早く初水揚げされた。かなりエルニーニョ現象の影響が出てくるようだ。エルニーニョ現象はこの夏も日本に猛暑や豪雨などをもたらしたが、秋の天気も引き続きその影響を受けるという。天気と景気の関係に詳しい専門家は、「天候は平年どおりにいくほうが景気にプラス。エルニーニョ現象になると景気後退の可能性が高まる」と話した。
 エルニーニョ現象とは、南米・ペルー沖の海面水温が平年に比べて高くなること。これが世界中の大気の状態に影響し、日本では夏は冷夏になり、冬は暖冬になる傾向がある。これが今年起きていて、世界中の気象機関が過去最大規模のエルニーニョが起きているそうだ。なぜエルニーニョ現象が不景気につながるのか。専門家よると、そもそもエルニーニョ現象が起きると天候不順が起きやすいため、外出を控える人が増え、また、冷夏になるとアイス・飲料水などの消費が下がり、暖冬になるとスキー・暖房器具などの消費が下がるために不景気につながるそうだ。実際に、エルニーニョ現象が起きた2009年と起きなかった2013年のデータを比べてみると、2009年は夏の平均気温が低く、日照時間は短く、降水量は平年と違い8月がいちばん多くなっていた。夏の平均気温が平年より1度上がるとひと夏で4000億円の経済効果があるそうだ。2009年はリーマン・ショックのせいで景気が悪いと言われていたが、実は冷夏の影響もあったのだという。一方、2013年はアベノミクスの最初の年で、株が上がったから景気がいいと言われていたが、実は猛暑によって夏物衣料が売れるなどのプラスもあった。
 今年は秋が長く冬の訪れが遅いようだ。気象庁は昨日3か月予報を発表したが、秋雨前線が下りてきて東日本や西日本のあたりに停滞し、北日本は前線の影響がなく晴れが続くが、東日本・西日本は雨が多くなりそうだ。さらに台風は東日本に来やすくなり、いつもより降水量が多くなりそうだ。また、10月になると前線が南より下がり、秋の移動性高気圧が日本にやってきて行楽日和が長続きする、11月は本来冬の高気圧が下がってくるが、エルニーニョの影響であまり下がらず、日本には前線がかかり雨が多くなり、気温は高くなると予想されている。
◆野菜は値上げ、サンマは。猛暑が遅れて食卓直撃
 東京ではきのうの寒さから一転してきょうは25℃を超える暑さが戻った。東海から西日本でも厳しい残暑が続き軒並み30℃を超えている。今年の猛暑が食卓にも影響していてサンマは例年より小ぶりだ。トマトやキュウリ、インゲンは猛暑の影響で例年より3割高になっている。

<8月27日生まれの先人の言葉>
岩波茂雄岩波書店創業者)
 ・困難が来るたびにぼくは元気になるよ。
 ・書物が文化財であるからには、その取引も公正明大にすべきである。
 ・実際に世のためになるものなら、事業的にも必ず成立する。世のためにならぬものなら成立するはずがない。これは道義と経済の一致を物語  る。
宮沢賢治(作家)
 ・もうけつしてさびしくはない。なんべんさびしくないと云つたとこで またさびしくなるのはきまつてゐる。けれどもここはこれでいいのだ
 すべてさびしさと悲傷とを焚いて ひとはとうめいな軌道をすすむ。
 ・何がしあわせかわからないです。本当にどんなに辛いことでも それが正しい道を進む中の出来事なら 峠の上りも下りもみんな 本当の幸
せに近づく一足づつですから。
丸谷才一(作家)
 ・わたしは何かの会合で挨拶をするように頼まれたとき、かならず原稿を作る。