善福寺

<今日の江戸学>
東京港区の善福寺は、幕末にアメリカ公使館が置かれた禅刹。境内には初代公使ハリスの顕彰碑も。写真の山門をはじめ諸堂は戦災で焼亡したが、本堂は明和4年(1767)建築の東本願寺八尾別院の本堂が、3度の移築を経て同寺へもたらされたもの。
安政5年(1859年)には日米修好通商条約に基づき当寺院内に初代アメリカ合衆国公使館がもうけられ、タウンゼント・ハリスらが在留していた。また、福澤諭吉も出入りしていた。
福澤諭吉の墓。福澤は慶應義塾大学の創設者。2月3日は福澤の命日に当たり、(雪池忌(ゆきちき)と呼ばれている)慶應義塾の関係者らが多数当寺院にある福澤の墓所を訪れる。普段からも参拝者は多く、特に受験シーズンは福澤の墓から線香の煙が絶えることがないそうだ。