『言葉力が人を動かす』(坂根正弘(コマツ会長)著・東洋経済新聞社)から

 坂根氏は語る。「結局のところリーダーの仕事とは、人心を掌握し、衆知を集め、彼らに全力を尽くして働いてもらうことだ。そのためには、進むべき方向を言葉で示し、そこに心の底から納得してもらわればならない。そのための道具は、つまるところ言葉しかない。リーダーにとって、言葉は命なのである」
 でも、世の中を見渡すと、衆知を集めるのではなく、羞恥を集めるリーダーの多くにでしょうか。それらの人たちは、こういう感じでしょうか。「リーダーの仕事とは、人心を掌握できず、羞恥を集め、自分では気がついていないが、彼らが全力を尽くして働いてもらうことが嫌になるように振る舞う。また、進むべき方向を言葉で示すことができず、心の底から納得してもらえず、『俺は社長だ、トップだ』と言って権力で動かす。そのための道具は、つまるところ脅ししかない。リーダーにとって、権力は命なのである」

 一体、リーダーとはなんでしょうか。そのために必要なのは、「熱意と共感」ではないかと思います。