葛原しげる童謡歌碑。福沢桃介記念館。そして、『叱られる力 聞く力2』。“セクハラ”ヤジ揺れた都議会 “他のヤジ”特定せぬまま閉会。

<偉人記念館>
葛原しげる童謡歌碑http://www.fukuyama-kanko.com/hyaka/spot035.html
 葛原しげる(1886〜1961)は琴の名手であった葛原勾当の孫にあたり、教育者・童謡作詞家であった彼は、数多くの童謡とともに全国約400校の校歌の作詞も手がけている。生家前には代表作「夕日」の童謡碑があり、毎年12月には、「ニコピン忌」が営まれている。
◆福沢桃介記念館http://www.town.nagiso.nagano.jp/kankou/midokoro/nagiso/midokoro_43.html
 福沢諭吉の養子であり、「日本の電力王」と呼ばれた福沢桃介(1868-1938)の別荘跡を整備し、「福沢桃介記念館」として公開している。木曽川発電所開発を行っていた桃介が、別荘として大正8年に建てた別荘。近くには桃介がつくった「桃の橋(通称:桃介橋)」があり、国道19号線からも見ることができる。

◆『叱られる力・聞く力2』(阿川佐和子著・文藝春秋http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166609602
 きょうの本は、2012年唯一のミリオンセラーにして、現在150万部のベストセラー、『聞く力』の待望の続編である。『聞く力』は、キャスター、作家として、また名インタビュアーとして知られる阿川佐和子さんが、その聞き方のエッセンスを紹介した本であるが、今回は、「叱られる力」をテーマに、彼女なりの処世術を語っている。ご自身がテレビの仕事を始めたばかりの頃、番組のボスが怖くて避けていた話や、父・阿川弘之に叱られた話、ある女性編集長が教えてくれた「叱り方の極意」など。
 文中から、「喜怒哀楽。その四つの感情の「喜」と「楽」という、いいとこ取りをすることが、「中庸」への道ではないのではないか。人間には「喜」「楽」だけではなく、「怒」と「哀」も同様に思う存分、発散することが必要なのではないか。」ということからみてもこれらをコントロールするのが「叱らえる力」ではないか。
 最近の若者は怒られるのが苦手というのをアピールするために、人見知りだとカミングアウトするようだ。本当は人見知りだと言いたいところだけれど、そんなことを言っていたら仕事にならないし、用事が済まないし前にも進めないから、なんとかその恥ずかしい気持を克服して生きていくしかないと自らを鼓舞しているのです。それを最初から「私、人見知りなんです」と宣言して周囲の承認を得るって、どういうこと?どうも新型うつ病の症状のようだ。最近の若者の地方へこもりがちなのも関係しているのだろうか。本書ではそういう方向へ行かず、ユーモアを交えた柔らかい文体で進んでいく。ちなみに著者はお見合いで人見知りを克服したとのこと。結婚したいという下心が後押しになったとのことで、愛で変えていくものだ。
<ポイント>
●そもそも私がボスを避けていたのは、私が怖がっていただけでなく、おそらくボスは私のことを嫌いだろうと私が思い込んでいたからです。でももしかして、そんなに私を嫌いではないのかな。そんなふうに思ったとたん、私自身の恐怖心がしだいに薄らいでいったのです
●「失礼ですが……」なにを言われるのかと思って待っていると、何も反応がない。つまり、「失礼ですが、あなたのお名前を教えていただけますか?」という言葉を略すと、「失礼ですが……」になるらしい。なんでそんなに言葉を節約するんだ? 堂々と、「お名前を伺ってよろしいですか」とか「どちらさまですか」とか、はっきり聞けばいいではないの。「失礼ですが……」で言葉を止められるたびに、失礼だなあと思います
●雑誌の女性編集長が教えてくれた「叱り方の極意」・・・「かりてきたねこ」
か……感情的にならない
り……理由を話す
て……手短に
き……キャラクター(人格や性格)に触れない
た……他人と比べない
ね……根に持たない
こ……個別に叱る
●「お前、生意気なんだよ。わかってんのか、この野郎!」 その先輩に突然、胸ぐらをつかまれたそうです。そこで生意気な新人は、泣くでもなく震えるでもなく、感情を抑えてその場をしのぎ、そのあと店を出るときに、怖い先輩の前に立ち、「今日はご指導、ありがとうございました!」九十度に頭を下げてお礼を言った。すると言われた先輩はおおいに驚いて、以降、ことあるごとに仕事先の会合へ連れ回してくれるようになったとか
●「いいか。常に志賀先生がお読みになるかもしれないと思って書きなさい」志賀先生とは、父の師である志賀直哉のことです。その言葉を言われたとき、すでに志賀先生はお亡くなりになったあとでした。それでも父は、「志賀先生の目に留まると思って書け」と言ったのです。それはつまり、ちょっと書けるようになると、読者を下に見るときがくる。その態度は文章に現れる。
●叱られたエピソードを5人に話す。話していくうちに物事を冷静に捉えるようになるし。声に出すという物理的な行為が元気の素となる!

<今日の出来事>
・“セクハラ”ヤジ揺れた都議会 “他のヤジ”特定せぬまま閉会。他のやじは不問に。
 東京都議の塩村文夏議員に対しやじが相次いだ問題をうけ、都議会は再発防止に努めるなどとする決議を可決。やじを発言した議員の辞職や他のやじの発言者の特定を求める案は否決された。冒頭議長から異例の注意喚起が行われた。自民党みんなの党など5会派が共同で提出した「信頼回復および再発防止に努める」とした案は可決された。吉野利明議長は「心を痛められた多くの女性の皆さまに対し心よりおわびを申し上げる」とコメント、舛添要一都知事は「全ての会派が反省するということをおっしゃっていた」とコメント。
 東京都議会は複数あったヤジが特定されないまま閉会した。しかし「子供を産めないのか」などの他のヤジは強く否定した。 また都議会で他のヤジ発言者に名乗り出るように求める決議案は否決された。


<今日のトラックバック
・極右セクハラ男・鈴木章浩の行状とネトウヨ必殺技「セクハラ野次『捏造説』の捏造」に呆れ返る http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/

<本の紹介>
・嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えhttp://d.hatena.ne.jp/asin/4478025819
・はじめての経済学〈上〉 (日経文庫)http://d.hatena.ne.jp/asin/4532110149
・はじめての経済学〈下〉 (日経文庫)http://d.hatena.ne.jp/asin/4532110157
玉川上水情死行―太宰治の死につきそった女http://d.hatena.ne.jp/asin/4878934689
・斜陽 (新潮文庫)http://d.hatena.ne.jp/asin/4101006024
・聞く力(文春新書)http://www.amazon.co.jp/%E8%81%9E%E3%81%8F%E5%8A%9B%E2%80%95%E5%BF%83%E3%82%92%E3%81%B2%E3%82%89%E3%81%8F35%E3%81%AE%E3%83%92%E3%83%B3%E3%83%88-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%98%BF%E5%B7%9D-%E4%BD%90%E5%92%8C%E5%AD%90/dp/416660841X

<昨年の今日>格差是正脱原発…生活の党が公約発表。そして、ガイヤの夜明けににみる『生き残りを賭けた 新・通販戦争』http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130625/p1