江戸、東京、そして

◆大阪辻調の教育を学ぶ。

「食を支える13万人!本物が、本物の人材を作る。〜辻芳樹」(2014年8月21日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京カンブリア宮殿」より
○ “食の都”パリで人気急上昇!日本女性のユニーク料理店
フランス・パリに日本人女性の川崎さんが経営する「ル・キャヴィスト・ビオ」という店がある。魅力は、他では味わえない料理だという。バターに甘口醤油を合わせたソースで食べる「まぐろのレアステーキ」など、フランス料理と日本料理が融合している。最近では雑誌に取り上げられることも増えたという。川崎さんは、「斬新なメニューを生み出せる秘密は辻調理師専門学校にある」と話した。
○就職率99%卒業生13万人 世界最大!食の教育機関
三重県の答志島という小さな島にも、辻調の卒業生がいる。卒業生の中村さんは、この日市場でメバルを競り落とした。中村さんは、島で料理が旨いと評判の「波音の宿 中村屋」の二代目。中村さんは、辻調で鍛えた料理の腕でがっちりと常連客を掴んでいる。中村さんの父親と弟も辻調の卒業生だった。
 今年4月、大阪市大阪城ホールで辻調グループの入学式が行われ4000人が参加した。その入学式では、平安時代から伝わるという式包丁の儀式が行われた。辻調グループの辻代表は、「料理の世界には終着点がない」と話した。
 大阪・阿倍野区にあるあべのハルカスのほど近くに辻調の本拠地がある。阿倍野区は辻調タウンで、10棟近いビルが全て辻調のビルとなっている。辻調は全14校を抱えており、規模も知名度も他を圧倒している。辻調では、調理師免許のとれる専門学校で1年の最初に大根の桂むきを学ぶ。日本料理専任教授の杉浦さんによると、桂むきが上手くなるとより技術が高度になったときに役に立つという。生徒の大半は10代でほとんどが素人だが、約1年後の2年生の実技試験を覗いてみると2年生は透けるほどの薄さで桂むきをしていた。辻調の授業料は、調理資本科だと初年度214万円。決して安くはないが、授業用の食材は高価なものを取り揃えている。学生が初めて触れる食材だからこそ、良いものにこだわっているという。
 大阪市で、辻調の学生限定の会社説明会が行われていた。集まった有名ホテルのリクルート担当者が、熾烈な勧誘合戦を繰り広げていた。辻調は、専門学校として就職率98.9%という驚異の数字を誇っている。東京・目黒区にあるジョエル・ロブションでは、辻調の卒業生である6人が働いていた。辻調の卒業生は基礎がしっかりしているため、即戦力になるという。
 毎年3月になると、エコール辻東京で学園祭が開かれる。美味しい料理が格安で食べられるとあって、学生の家族や一般客が押し寄せている。実際のサービスさながらの店舗営業がされていた。
辻調の辻代表は、「規模的には世界でダントツだと思っている」と話した。全職員数は530人。学生数は3500人おり、一つの教室には必ず4人の教員が立っている状態だという。辻代表は、「料理を教えているだけでなく料理の勉強の仕方を教えるのが基本」と述べた。
○人気ケーキ屋さんの秘密 辻調流!即戦力の育て方
東京・国立市の住宅街にあるケーキ屋を紹介。どのケーキも200円〜300円という値段で、常連客を掴んでいた。この店のスタッフは、全員辻調で製菓技術を学んでいる学生。学生にシビアな経験をさせることに辻調の秘密があった。
○素人が即戦力に変わる!“自分で考える”人材づくり
大阪・阿倍野区には、本物の店さながらに作られた辻調の実習室がある。ここでは、辻調名物のシミュレーション実習が行われていた。2年目の中国料理のチームをのぞかせてもらうと、料理長担当の高橋君は料理の段取りからサービスのタイミングまで指示を出していた。一方、客席で料理を待つのは学生。店チームと客チームが毎日入れ替わり、1年間訓練を続けるという。先生だけでなく、客チームの学生からも容赦なく料理への批判が飛んでいた。料理の分析・解釈を突き詰め、自分の美味しいポイントを見つけ出すのが大切にされていた。
辻調の辻代表は、「考えさせるのが本来一番の教育の目的」と話した。ただ単に言われたことだけをやり、やみくもに苦労するというのが悪いパターンの組織で、一人ひとりが考える戦力として働いていられる人材を作りたいという。辻代表は、「自主的に考えさせることで初めて教育は完結する」と話した。
○“仏料理の神様”も認めた男 本物を追求した辻調 創業者
辻調は、フランス・リヨンにも学校を開いていた。 5ヶ月間の全寮制で、授業料は253万円。学びの場使われるのは、原則フランス語となっている。本場での教育を重視したのが、創業者の辻静雄。もともと読売新聞社の記者だったが、27歳のときに調理師学校を開くために退職。1960年に辻調を設立した。その後、辻静雄はフランス料理研究を開始。「本物のフランス料理とは何か」を探求し続けた。ポール・ボキューズの壁にはフランス料理の発展に大きく貢献したシェフの姿が描かれているが、辻静雄も描かれていた。
 辻静雄がフランス料理の正当性が検証できなかった当時から、30年間の研究の結果として出した本をスタジオで紹介。辻芳樹さんにとって父静雄は飴と鞭の人で、考えて食べる、ということを家庭で徹底されたという。芳樹さんは、料理を作るには、味覚でわかる、頭で理解する、技能で再現出来るという、3つがないと出来ないが、それを同時進行するのが
料理人である。
○客は1日1組だけの料理店 世界で勝てるシェフとは?
世界のベストレストラン50で過去4回アジア1に選ばれた成澤シェフは、南青山にあるレストラン「NARISAWA」のオーナーシェフとして、自然をテーマにした料理で世界を驚かせてきた。成澤シェフも辻調の卒業生で、「最も大切なことは考えぬくこと」と話した。
 辻代表は、教育カリキュラムの見直しに取り組んでいた。辻代表が目指すのは、自立して自ら新たな世界を切り開ける人材づくり。そのヒントを得るため、辻代表は新たなチャレンジをする卒業生を訪ね歩いている。この日、福島・いわき市にある「Hagi」というフランス料理店を訪ねた。この店には、1日1組限定というルールがある。オーナーシェフの萩さんは、東日本大震災の影響で客がまばらだったことがきっかけで、1組の客に全力を尽くすことにしたという。辻は萩さんに最大の敬意を払い、その価値観を探る質問をぶつけていた。
 辻芳樹代表は時代の流れとともに優れたスタイルの料理人が生まれていて、今後もそういった料理人が飛躍できるかを卒業後にも注視しているとコメント。辻代表は学生が能動的に勉強し、どういうキャリアを望むか、どのような料理を探し当てて人生を捧げたいかといったことを在学中に与えたいという。そして料理人という高貴な深みを持った人たちにリスペクトを持っていて、代表だけでなく全職員がそういった料理人を育てたいという気持ちを持っている。
○編集後記
収録を終えて村上龍は、創始者である故・辻静雄氏は生涯を通して料理を言語化しつづけた偉大な人物だった、などと語った。「フランス料理研究」などの著作がそのことを物語っている。辻調グループは単に料理技術を学ぶところではなく、食文化を通じて伝道師の精神を学ぶ唯一無比の学校であるとも語った。




『“ニコ動”仕掛け人 ドワンゴ 川上会長』(2014年8月21日放送 23:00 - 23:58 テレビ東京ワールドビジネスサテライト:より」
IT企業ドワンゴの会長川上氏が登場。97年からのIT企業ドワンゴの創設者である。ドワンゴの柱はニコニコ動画である。動画を見ながらコメントをリアルタイムで投稿するスタイルが若者にウケ登録会員数は4124万人に上る。そのうち有料会員は229万人である。これには政治家も注目し今では安部総理も参加している。さらに将棋や相撲ともコラボを始めている。またニコニコ超会議には10万人以上も動員している。川上氏は始めた当初はここまで流行ると思わなかったと話した。
 今回のワールドビジネスサテライトではニコニコ動画でも生中継している。ニコニコ動画のイベントスペースニコファーレでは盛り上がりを見せている。川上氏はテレビ東京は本当に勇気があるなと話した。ニコニコ動画の会員数をデータで見てみると国民の3分1が会員であることが分かる。そのなかでも半分以上が10代から20代であるが、注目したいのは50代の方にも会員がいることである。川上氏はニコニコ動画の魅力について皆で見ている感覚のようなものが味わえることだと話した。
○会員数4000万人 「ニコ動」人気のワケ
ニコニコ動画時報について川上氏は当初冗談で始めたと話した。フェルドマンさんは普通のメディアとの違いは一方的でないことがあるが、情報の処理がわかりづらいと話した。これに対し川上氏はコメントが風景になった時にニコ動の本当の楽しさがわかると話
○赤字だから成功!?川上氏の仰天発想
今は成功しているニコ動だが2010年まで赤字であった。当初川上氏はは儲けを忘れていたと話した。だが途中で思い出したように広告などを取り入れたら黒字になっていったと話した。川上氏は器用でないので開発と経営を同時に出来ないと話した。
○「天才!川上くん」 もう1つの顔
角川歴彦会長のラブコールを受け今年ドワンゴKADOKAWA経営統合を行った。経営統合した新会社の会長を務める川上さんであるがもう1つの顔を持っている。スタジオジブリの見習いプロデューサーである。弟子入りしたのはジブリ鈴木敏夫さんである。川上さんは現在NHKのアニメの打ち合わせに毎週参加している。川上市について宮崎吾朗さんは損得で物を言わないと話した。
○人に好かれる秘密
川上氏は自己分析してみて基本的に相性があると話した。
KADOKAWA×ドワンゴ 新ビジネスの展望
川上氏はジブリKADOKAWAについては子供の頃からの憧れであったとした。ニコファーレではこのあと川上氏に何を聞きたいかアンケートをとった。カドカワジブリでアンケートを取り、カドカワのほうが多かった。川上氏はカドカワとの新ビジネスの展望はまだ先が見えていないと話した。だが面白いことは出来ると思っていると話した。川上氏は1年位は統合の成果が出ないと話した。フェルドマン氏は前向きな合併だといいことがあるのではとした。
○川上氏にとっての成功
川上氏はサラリーマン時代に企画を考える時、ライバルに勝てないと思っていたので相手をビビらせることを念頭に置いていたと話した。なので川上市の成功とはその時出来る目標を決め、自分で勝ちだと思えたら成功だという。また川上氏はドワンゴには人付き合いが苦手な人の集まりだが、そういった会社には助けてくれる人がいると話した。
○日本のネットビジネス 生き残る発想法とは
川上氏は海外のグローバルプラットホームは対抗できない競争を仕掛けて来ているとし、同じ方法で対抗をするのはダメだとした。ある種のごまかしのようなもので戦うと話した。