ただ、今だけがある。今は確かにある。そう思って毎日を楽しく生きていければいいと感じております。(吉行あぐり)

<今日の先人の言葉>
吉行あぐり(美容師)
 ・ただ、今だけがある。今は確かにある。そう思って毎日を楽しく生きていければいいと感じております。
 これは今晩聞いていたラジオ番組で気になった言葉である。吉行あぐりについて調べてみると、吉行あぐり(よしゆき あぐり、1907年(明治40年)7月10日 - 2015年(平成27年)1月5日)は、岡山県岡山市出身。岡山県立第一岡山高等女学校在学中の1923年(大正12年)に作家・吉行エイスケと結婚する。日本の美容師の草分け山野千枝子のもとで2年間修行、吉行エイスケの勧めもあり、1929年(昭和4年)に独立して山の手美容院を開店。1940年(昭和15年)、夫・エイスケと死別する。その後、1949年(昭和24年)辻復と再婚する(1997年没)。戦後は1952年(昭和27年)に東京・五番町(市ヶ谷駅前)に吉行あぐり美容室を開店。90歳を過ぎても、馴染みの客に限定して美容師として仕事を続けていたが、2005年(平成17年)に閉店。日本の美容師免許所持者の中では最高齢であった。2003年(平成15年)に脳梗塞で倒れ入院。リハビリの末、身の回りのことを一通りこなせるまでに回復したが、2006年(平成18年)に骨折し、車椅子生活を余儀なくされる。以後、娘の和子や介護者らに支えられ生活(105才の時点では和子と同じマンションの別の部屋に暮らしていた)。新聞は2紙購読し時折エッセイや俳句・短歌などを記すなど、100歳を超えてなお矍鑠としていた。2015年(平成27年)1月5日、肺炎のため死去。107歳没。
 1997年(平成9年)上期のNHK連続テレビ小説あぐり』のモデルでもある。彼女自身の半生記『梅桃(ゆすらうめ)が実るとき』が原作となっている。最初の夫は吉行エイスケ吉行エイスケの死後、辻復と再婚した。吉行エイスケとの間に長男・吉行淳之介(小説家・芥川賞受賞)、長女・吉行和子(女優)、次女・吉行理恵(詩人、小説家・芥川賞受賞)がいる。うち淳之介と理恵は彼女よりも先に他界した。90歳を越えてから長女の和子と共に海外旅行を頻繁に行うようになった。そしてあぐり97歳の時のことばである。まさに、今を大事にしていくことかもしれない。