復興予算 出鱈目に19兆円と言う予算が使われている? そして復興予算19兆円を他に転用続々に国民の怒り爆発

 ●「NHKスペシャル 追跡 復興予算 19兆円」を見て
 来年1月から復興増税で国民が負担するにもかかわらず、でたらめに19兆円と言う予算が使われている。NHKが情報公開請求により得た資料を分析し、被災地・被災者に廻るものとそうでないモノに分類したら、もうめちゃくちゃだった。全体の25%は当初から被災地以外に使われる事になっていて、その資金を得るために増税をしていると言う顛末を聞くと怒りの念が湧いてくる。川越の労務作業に2800万円も???ですが、外務省がキズナプロジェクトと称して72億円を予算取りし、東アジアやアメリカの青少年を1万人食費や宿泊等、すべて面倒を見て日本全国を観光させる。京都や神戸、被災地も2日見て貰うそうです。これは復興予算ではない。珍しく、NHKも良い仕事をしていて、外務省や法務省に理由を聞いていたが、官僚さんは悪びれる風もなく、理由をテレビカメラの前で語っていた。これ以外にも復興に無関係と思われる予算がついた事業が取り上げられていて、それを総括して質したNHKに対し、国の担当者と称する方から、「充分過ぎるほどの予算を廻しているつもりだ」と回答されたと言うので呆れてしまいました。とある海岸線の道路工事が例年とは別に、復興予算が使われていると聞いた地元民が絶句しているシーンもありましたね。復興予算をこんな所に使われては、被災地に申し訳ないと。
 経済復興資金として、岩手県全体で商店街などグループ支援の補助金があり、お店や自宅を流された若者が商店街をまとめて、数か月かけて作った事業計画事業があっさり否決された・・・と放映されていた。岩手県全体で150億円の予算に対し、255億の申し込みがあったため、事業計画の可否ではなく、水産加工、建設業と言う雇用に跳ねる業種を優先させたためとのこと。これは県の担当が、絶対額が不足しているからやむを得ないと話していた。先ほどの外務省のムダ金で岩手県のグループ補助金の大半が賄える額である。海外から青年を招くカネと、被災地の商店街の復興とどちらを優先するべきなのでしょうか。
 被災地全体でみると、60%の事業計画に予算がつかなかった。経産省の発言が奮っていて、「これだけのニーズがあるとは思わなかった・・・」。経産省関連で無駄な予算取りをどれだけしているのでしょうか。医療の問題も取り上げられていた。再建支援されているのは公立の病院が大半で、民間の診療所や医院にはわずかな助成しかなく、廃業する医院がたくさんある。再建を断念し、勤務医として働く医師が、患者を棄てて自分だけが生活のために・・・と嘆く姿が放映された。何も医者だけが特別なのではなくて、それぞれに役割がある訳で、それが分断されていると言う事なのでしょう。被災地向けの予算も正しく使われているのか?と言う事でガレキの撤去費用に番組は目を向けていました。ガレキの撤去費用は19兆円の復興予算の中の1兆円。かなりの額です。全体で3121万トンのガレキがあるらしい。さて、ガレキ1トン当たりどれだけのカネがかかったのかを市町村別に比べると、ガレキ量で1位と2位、市もお隣だと言うのに、石巻東松島市の額が10倍近い額になっている。石巻は分別しないでガレキを集め、東松島はきちんと分別をさせて収集した結果らしい。石巻では集めたガレキを今頃になって金属、木材の分別を始め、ガレキの山ではハエが発生しているので薬剤散布にもカネがかかる。ガレキの管理費用だけで石巻は40億円もかかっているんですって。東松島は5億円。東松島では9年前の地震の際、やはりガレキの撤去で当時は分別していなかったガレキの処理に当初の1.5倍のカネがかかった反省に立って今回は対応したそうです。東松島市長は「全国から負担してもらっている復興費用を1円たりとも無駄に出来ない」と語っていた。
 石巻市役所は水没したらしいので大変だったろうとは思うが、県なり、厚労省経産省あたりがちゃんと企画しないとダメなんじゃないのかな。企画者責任はしっかり問うべきだろうし、被災地には同様の無駄遣いの例や、巧い事業の例がゴマンとあるはずなので、情報取りに現地入りし、しっかりと三連動地震の教訓とすべき。NHKでは石巻のガレキ撤去が異常値だとして、精査していた。そうすると不正な申請がゴロゴロと出てくる。写真や工事作業者の姓名を記載する請求書がデタラメです。市に質すと、そこまではチェック出来ないと言っていた。今頃になってから過去のデータを精査しているそうです。NHKの取材によると、1週間で出来るガレキ撤去工事を倍以上の期間をかけて作業し、それを請求していたそうです。岩手と宮城の違いはあるのかも知れませんが、補助金で優遇された建設業が、水増し請求で復興予算から出鱈目なカネを奪取すると言うのはなんとも皮肉な姿だと感じた。もちろん大半の建設・土木業者はまっとうにお仕事されているのだろうと思う。東松島市長の言う、「1円たりとも無駄にしない・・・」と言うのは、行政や行政から受託する民間、補助金を受ける被災者・・・みんなの心にないとイケナイものですね。釜石では民家の解体を実際に、①手作業、②重機、③併用の3パータンで実施し、具体的な額を把握したうえで、より実態に即した額で入札をして無駄を排斥しようとしているそうです。こんな工夫を市町村がやっているんですね。立派だと思います。釜石は先のガレキ1トンあたりのコストは下から2番目。努力の差が出るんですよ。ワーストの石巻を責めるのでなく、指導出来ずにムダ金を使うに至ったのはなぜか・・・そのカネを経済再生、商店街復興に使用出来たのに・・・と考えるべきなのでしょう。橋下さんが言う、地域が責任を持ってカネを使っていたら、果たしてこんな結果になったのかなと思う部分もある。県や国は有効なアドバイスが出来ないのならば、口出しせずに、地域に任すべきだったのでしょう。もちろん石巻も自分で処理出来ない事態があれば県や国に応援を頼むなりいいアドバイスを貰うなりすれば良かった。被災していた事は考慮しつつも復興費用を無駄にした事は反省が必要なのでしょう。
 今後、発生が予想されている三連動地震の際に、復興に要する成功例や失敗例の分析を今のうちからしておかなければ、カネがいくらあっても足りない。断罪されなきゃいけないモノは断罪もし、復興費用は「1円たりとも無駄にしない」と言う当たり前の精神を万人が持てるようにしっかりとフィードバックして貰いたい。岩手の店舗を流された若者がせっかく商店街をまとめて作った事業計画を無駄にするようでは、地域の復興など出来ないだろう。ああいう若者がそこここの地域で出て来て、工夫しながら地域を盛りたてて行かないと復興なんて出来ないでしょう。そういう意味では、官僚や県職員は地元を見ていないから復興のサポートなど出来る訳もない。さりとて市町村の職員にもそれが出来るかと言うと荷が重い・・・。やっぱりそれぞれの優秀所を集めてチームを作って現地に部隊を立ち上げなきゃダメなんでしょうね。
 今は石材業のアルバイトで震災前の半分以下の収入で、預金を取り崩しながら生活していると言っていた。このままでは首をくくるようだとも・・・。こう言った人材をどう活かすのかを考えるのが政治屋なのだと思うのですが・・・。ね。ドラマの世界だからかもしれませんが、渡辺謙さんが吉田茂さんの役のドラマが始まりました。「気概」と言うのか「器」と言うのか、その差が随分と今と違う様に感じた。もっとも当時も不平不満は充満し、やっぱりおかしなカネも出ていたのだとは思う。未だ数十万人が避難している状況下でなんとも出鱈目な復興予算の使い方をしている事を知る事が出来る番組です。知って今すぐ何か出来るのか?と言われると回答に窮してしまうのですが、さりとて知らなければあれだけ「絆」と言っていた首都圏に住む者としてどうかと思う。地震津波は自然災害ですが、原発事故は首都圏で使う電気の発電施設で起きた事故ですから・・・。同胞が災害に遭った事を心配する以上の呵責の念が多くの首都圏在住者にはあると思います。もちろん首都圏に住んでいる人以外の方々も19兆円のお金の使い方には関心を持っていただかなければ、これほど出鱈目なお金の使い方をしてしまう人がいる。やはり正して行く気持ちをみんなが持った方がイイ。未だ避難暮らしをしている数十万の方々に顔向け出来ない噺だと思うのですが、案外平気な顔で担当者さん(官僚さん) たちはテレビにコメントを寄せている。どこかおかしい、何かおかしいと思うのですが、どうしたら良いのやら私には分かりません。でも、このカネの使い方が正しくないのだけはNHKスペシャルを見て分かった。原発問題で何万人のデモがあったと報道されたが、原発に勝るとも劣らない問題のような気がする。また数兆円の予算請求があったと聞くしね。復興は未だ途上。復興の増税を受け入れた我々の気持ちと、何より数十万人の避難を続けておられる方々の思いがしっかり汲まれた予算の執行をお願いしたいものです。一円も無駄にしないで被災された方々にそのお金が振り向けられなきゃ。何のための増税なのか。いい加減にしろ!裏切り民主党政権

●今日の日刊ゲンダイの記事
「これは極めて悪質な犯罪だ 復興予算19兆円を他に転用続々に国民の怒り爆発」
<復興のためと称して大増税して国民から奪い取ったカネを自分たちのために勝手に使っている財務省以下の役人どもは完全な犯罪人。野田政権は初めからこの犯罪に意図的に関与しているという疑惑>
 東日本大震災の復興予算が沖縄の国道整備や中央省庁の耐震改修などに使われていたことが発覚、大騒ぎになっているが、こりゃ、内閣総辞職モノのデタラメだ。復興予算とは震災の復旧、復興のために組まれた特別会計(東日本復興特別会計)で、5年間で少なくとも19兆円を投じることになっている。うち、10.5兆円は復興増税所得税や住民税)で賄うもので、国民も「被災者のためになるなら……」と認めたものだ。ところが、そんな予算が被災地とはまったく関係ないところで、てんで関係ないものにジャブジャブ使われていたのである。
 見れば見るほど、腹が立ってくる。被災地以外の道路整備や官庁施設、公営住宅の耐震化に使われた「全国防災」名目の予算は4827億円。「多くの納税者の安全に耐震化は必要」とか言って、都内など12カ所の税務署も耐震化されたが、その一方で、被災地は置き去りなのだ。震災で本庁舎の建て替えが必要な自治体は13市町村に及ぶが、ひとつも着工していない。よくもまあ、財務省はテメーの税務署だけを先行させたものだ。「武器弾薬にも巨額の復興予算が使われていますよ。武器車両等整備費に669億円、航空機整備費に99億円。防衛省は『津波で被災したから』というが、武器より、被災者の生活改善が先でしょう。他にも北海道と埼玉県の刑務所では小型油圧ショベルなんて買っていた。被災地に近いのでガレキ撤去作業のための職業訓練という名目です」(野党関係者)そんなこんなのデタラメが5000事業もあるのである。
 経済産業省が企業の国内での立地や設備投資を支援するために2950億円もの予算をブン捕った「国内立地推進事業」にも驚かされる。一見、被災地の産業復興、雇用改善に役立ちそうに見えるが、補助金対象510件のうち、被災3県の事業はたった30件しかなかった。残りはどこが受け取ったのかというと、トヨタキヤノン東芝などの大企業の名前が出てくるのだ。これじゃあ、単なる大企業支援だが、もっと驚くことがある。こうした復興予算の“転用”“流用”が明らかになった今、平野復興相が何と言ったか。 「個々の予算で見た場合、いかがなものかというものもないわけではない。きちんと精査し、来年度予算以降は被災地に特化した予算をつくる」 まったく他人事なのである。岡田副総理はこう言った。 「国民から理解が得られない部分があるなら手直しすることが大事だ。被災地にお金が十分、行き渡らないことになれば本末転倒で、見直しが必要だ」 自分たちが予算をつくってバラまいたくせに、この言い草。何がこれから精査、見直しだ。自分たちが当事者ではないか。こんな失態が明らかになった以上、責任をとって辞めるのが当たり前だ。いや、これは失態といえるのか。コイツらだって分かってやっていたのではないか。国民の善意を踏みにじり、震災を悪用、焼け太りするなんて、許し難いゴロツキどもだ。