今日は相田みつをの誕生日。農業革命“スマートアグリ”とは

金曜日の醜態はなんとか切り抜けたようである。これからはのみすぎないように自省していなければなるまい。よくわからなかったが、かんり記憶はあった見みたいである。でも、この年であまりにも恥ずかしい。大きな失敗はしていないようだが、すこし自省していこう。

●2013年5月20日放送 19:30 - 19:56 NHK総合クローズアップ現代」より
 農業革命“スマートアグリ”とは
伊藤保 
 最新のIT技術で常に栽培に最適な環境を実現するスマートアグリ。 世界第二位の農業輸出国であるオランダは桁違いの規模でスマートアグリを行なっている。政府の産業開発会議もオランダに注目している。農業の革命であるスマートアグリの最前線に迫る。世界の農業輸出額を見るとオランダが世界で第2位で日本の24倍の輸出額を誇る。しかし、オランダの農業は農地面積、農業人口の面で日本より小さい。小さなオランダが高付加価値の野菜を大量に生産しているがこの鍵となるのがスマートアグリ。高度に自動化された技術が農業に革命を起こしている。オランダはどのように高い競争力を手に入れたのか。
北ホラント州には昔ながらの田園風景が広がっているが、近年巨大な農業用ハウスがあちらこちらに出現している。その一つがアグリポートA7で縦7キロメートル横2キロメートルの広大な敷地をもち、トマトやパプリカを栽培する企業10社が集まった巨大農業地帯である。アグリポートA7の経営者の1人であるフランク・ファン・クレーフェさんが朝7時に向かったのは畑ではなくオフィスだった。ハウスの温度や湿度等500項目以上を管理する。ハウスは高さが6メートル以上あり、面積当たりの収穫量は日本の3倍以上となる。土の代わりに人口繊維が使われ、養分を含んだ水を一日6回自動で与える。二酸化炭素も自動で散布され光合成が最も活性化される濃度設定され、水も殺菌され等徹底した品質管理がなされている。スマートアグリはハウスの中を理想の環境に整備する。この技術で大きなハウスも管理出来る。オランダの農業の発達の背景にはかつて直面した危機があった。フランクさんが農業を始めて3年後、ECに農業大国のスペインとポルトガルの加盟が決まった。安価な農作物があふれる中、海外に負けない競争力をつけることが生き残るための条件となった。ハウスの大規模化、人口繊維の利用など農家が行き着いたさきはIT技術の応用だった。農家が独自で進めてきたスマートアグリを国も後押しするようになった。3年前、オランダは農業を産業と捉え、当時の農業省を経済省に統合した。経済省農業政策食糧安保のロナルド・ラペレ部長は「オランダ農業の発展に重要だったことは技術の革新が政府から農家に押し付けられたものではない」と話す。伊藤保さんは「元々、オランダの農業には国土を守らなければならないという守りの農業と、輸出していく攻めの農業に大きく別れてそれぞれ展開してきていたという歴史がある。また、オランダの農業は民間の金融機関からの融資をうけてきたという背景もある。日本の場合には行政が補助金を出してきたという歴史がある。今のオランダの競争力に関しては、輸出品目に限って栽培しているというところが特徴である。さらにオランダは品目輸出だけではなく生産システムも海外に輸出している。そういったノウハウを海外輸出することでスマートアグリに必要なデータをオランダは得ている。
 日本でのスマートアグリの担い手として注目されているのはIT企業である。岩佐大輝さんは農業法人を設立し、宮城県山元町でイチゴの栽培を行なっている。岩佐さんはIT企業の参入が増えればスマートアグリは一気に普及すると考えている。「農業とITが結びついたときに何か新しいものが生まれる可能性は高まるという仮説を持っている」と話す。農家自らがスマートアグリを模索する動きも始まっている。熊本は19年間トマト生産量日本一を誇るが、玉名市のJAたまなの森川さんは去年9月にオランダのスマートアグリを視察し圧巻された。スマートアグリを導入したいと考えたが、日本の場合、台風の襲来があるためハウスの天井は低く、さらに莫大な導入コストが課題となった。そのため、現状のハウスを使いコストを削減したスマートアグリの導入を模索している。トマト農家の梅野さんはと協力し「まずはできることから徐々に始めたい」と話す。
 日本独自の課題解消に向け、東北大学などの呼びかけで集まった地元IT企業が東北スマートアグリカルチャー研究会を開いている。日本の農地には飛び地が多くあるがこれは大きな労力がかかる。そこで研究会では各地の農地を同時にカメラで確認する装置を開発した。手軽に使えるスマートアグリを目指し、今度は価格を抑える工夫を進める予定。東北大学大学院工学研究科の菊池務特任教授は「身の丈にあったITを選べる環境作りが大事だ」と話す。
 なぜ日本の農業のIT化が遅れたのかというと、日本は多様な国土の中で豊かな土壌を使って生産をしてきており更に優秀な農家が多かった。そんな中でスマートアグリに頼らなくてもやっていけるという事情があった。消費者からしてもスマートアグリに頼らなくてもいいのではないかという感がするが、今の状況が続いていく場合はいらないが現実にはそうではないと言える。今後の日本のスマートアグリの展開には大きく2つの展開があるといえる。一つは国内市場向けのスマートアグリ。もう一つは海外市場も視野に入れたスマートアグリだ。輸出の場合は各地の特産としてのブランドではなく、日本として均一化された品質の作物で売り出す必要があるとかんがえられる。日本はオランダよりも温かい地方があるが、今後人口の増加が見込まれる東南アジアなどで食べられる野菜をスマートアグリで栽培すればそれを輸出産業に転換出来るのではないか。


(5月20日生まれの偉人)
◆相田 みつを(あいだ みつを、本名:相田 光男、雅号:貪不安(ドンフアン)、1924年5月20日 - 1991年12月17日)は、日本の詩人・書家。平易な詩を独特の書体で書いた作品で知られる。書の詩人、いのちの詩人とも称される。
 ●一昨年の2月に東京駅からすぐの丸の内の東京国際フォーラム相田みつを記念館で、特別企画展「星野富弘相田みつを 花の詩画と書の世界」が開催され、関心があるので訪ねる。この二人の組み合わせは素晴らしい。驚いたことに、99歳の詩人・「くじけないで」の柴田とよさんの書物もあった。この人もこの記念館にふさわしい。相田みつをは、書と詩の人。星野富弘は、画と詩の人。
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どうでもいいものは どうでもいいんだよ いちばん大事なことに 一番大事ないのちを かけてゆくことだ(みつを)

いのちが一番大切だと 思っていたころ 生きるのが 苦しかった。いのちより 大切なものが あると知った日 生きているのが 嬉しかった(富弘)

雨の日には 雨の中を 風の日には 風の中を(みつを)

道は自分でひらく 人のつくったものは 自分の道とはならない。(みつを)

美しいものを 美しいと おもえる あなたの心が 美しい(富弘)

あのねえ 自分に エンジンを かけるのじゃ 自分自身なんだ からね(みつを)

「もし、自分が若いうちに世に認められていたらどうだっただろうか。力もないのにちやほやされて、あっという間にダメになってしまっただろう」(みつをの息子・相田一郎の父の思い出)

禅宗のお坊さんは自分が修行して得た心境を「詩げ」(しげ)という漢詩の形式で表現する。国語版の「詩げ」、これが私の詩です。(みつを)
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相田みつをは、60歳で「人間だもの」を処女出版。これが後にミリオンセラーになる。遅咲だ。相田みつをの言葉には若いころの短歌修行の影響があるように感じた。相田みつを記念館の館長は息子の相田一郎さん(56歳)。以下、一郎さんの観察。
「書は余白の芸術」とミリ単位で切り取りの寸法を決めていた。「数ミリに命をかけているんだ」必ず最上質の筆、墨、紙を使った。練習という概念はなく、何百枚と書いた中から最上の一作を選び、他はすべて燃やした。
「世の中に必要なものであれば、どういう形であれ、残っていく。必要ないと判断されれば残らない。」だから美術館とか記念館を作ろうなんてゆめゆめ思うなよ、一人さんはとクギを刺されていた。しかし、実物を見たいという問いかけが多く、美術館を開設してしまう。
 短歌と禅と書を学んだ相田みつをは「にんげんだもの」(文化出版局)を60歳で出版する。この本は編集者がいずれミリオンセラーになりますよ、と言っていた通り多くの人が手に取った。みつをは67歳で亡くなっており、そのことを知らずに旅立っている。

 昨年の今日は、本日もなかった。あまり熱心ではなかったかもしれない。まさに5月は数日であった。