本当に収入は増えるのだろうか。

◆『国民所得150万円増でも給料増えず 浜矩子氏「アホ」と一蹴』
「10年間でみなさんの年収は150万円増えます」──安倍首相は街頭演説やテレビ出演で国民にそうバラ色の夢を振りまいている。そんな言葉を真に受けたら馬鹿を見る。安倍首相の年収アップ論にはそもそも大きな誤魔化しがあるからだ。52年前、時の池田勇人・首相は、「10年間で給料を2倍にする。できなければ政治家はやめる」と国民に約束し、高度成長期の波に乗ってそれは実現した。
 だが、安倍政権が成長戦略で目標に掲げたのは、「年収」ではなく、「1人あたりの国民総所得」(GNI)を10年後に150万円増やすというもの。これは現実には、国民の収入増加を意味しない。「アホノミクス」の命名者である、同志社大学大学院ビジネス研究科・浜矩子(のりこ)教授はその見え透いた騙し方が「アホ」だという。「国民総所得は『国民の給与所得』とは全く別の指標で、企業の利益や政府の公共投資が含まれる。たとえば企業が社員のクビを切って海外に工場を移転し、そこで利益をあげれば国民総所得は増えるし、政府が増税で公共事業をバラ撒いても増える。安倍内閣がこの指標を持ち出して『給料が上がる』と説明していますが、それは間違いなのです」
 もちろん、安倍首相が国民総所得と年収の違いを知らなかったわけではない。
安倍総理は成長戦略を打ち出すにあたって池田勇人首相の所得倍増計画に匹敵する目標はないかと秘書官に指示し、150万円の数字が出てきた。前提となる実質2%、名目3%という成長目標を決めたのは財務省だ。安倍首相はレクチャーで国民総所得と年収の違いは説明を受けており、それでもいいと目標にした」(官邸関係者)
 演説の変化を辿ると“確信犯”で間違えたことがわかる。安倍首相が最初に成長目標を掲げたのは6月5日の成長戦略発表スピーチでのこと。「国内外の潜在市場を掘り起こし、一人あたりの売上を伸ばす。その果実を、賃金・所得として家計に還元します」と、国民総所得が賃金に反映されるためのメカニズムを正確に説明し、「1人あたりの国民総所得」を150万円増やすと語った。
 表現を変えたのは8日の都議選の街頭演説からだ。1か所目の墨田区曳舟の駅前では、恐る恐る聴衆の反応を確かめるように「国民の平均の所得」と言い換え、2か所目の両国になると「収入が増える」、そして3か所目の江東区豊洲に来ると自信満々に「平均年収を150万円増やすことをお約束します」と開き直った。そして翌日、NHK日曜討論で間違いを指摘されるとこんな言い方をしたのである。「国の貿易や特許料も含めた総収入の1人あたりですが、これが増えていかなければ国民の所得も増えないのは当然」
 GNIが増えなければ所得は増えない。だが、GNIが増えれば国民の所得が必ず増えるわけではない。
 実際、日本では小泉内閣の2003年から第1次安倍内閣の2007年までの5年間、「1人あたり国民所得」は約398万円から約414万円へと16万円アップしたが、サラリーマンの平均年収は443万円から437万円へと7万円減っているのである(国税庁民間給与実態統計調査」)。「国民総所得」が増えても企業が利益を社員に還元しなければ給料は上がらない。高度成長期の池田首相はあえて「給料を2倍に」と約束した。安倍首相が本気で企業に賃上げを求める気であれば、収入アップを成長目標にすることができたはずだ。お年寄りから子供まで「1人150万円増」なら4人世帯の年収は600万円増える。平成の所得倍増をいわずに「経済指標」に逃げたことが国民への最大の誤魔化しなのだ。(※週刊ポスト2013年6月28日号より)
・・・・本当に給料上がるのですか。今の成長戦略では、企業収益も一部だけではないか。まして、国民一人当たりの収入をみると、難しいのではないかと素人でもわかるはず。どう上がるのか、具体的な道しるべを示してほしいものである。

◆『地方から未知なる国へ」(2013年6月18日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京 ガイアの夜明け より)
 <放送概要>少子高齢化が進む日本市場。大手企業だけでなく、地方の中小企業でさえも、新たな市場開拓のため、海外に打って出ざるを得ない時代を迎えている。そんな中、長年培った技術や味を引っ提げ、敢えて未知なる市場へ攻め込んでいこうという地方の中小企業たちがいる。目指す先は、メジャーな市場ではなく、バルト三国やアフリカなど、日本企業がほとんど進出していない国々だ。リスクはあるが、その一方で、可能性も大きく広がっている。フロンティア精神にあふれた小さな企業の大いなる闘いを追う。 カニカマを石川から世界へ!インスタントラーメン、レトルトカレーと並び、"戦後食品の3大発明"とも言われる「カニカマ」。魚のすり身を繊維状にした、カニ風味のかまぼこだ。それを生み出したのが、石川・七尾市にある水産加工会社の「スギヨ」だ。早くから世界にも目を向け、30年前には日本の地方の中小企業としてはまだまだ未知なる市場だったアメリカに進出。今や、欧米各国で「SURIMI」の名前で親しまれるまでに広まった。他社の競合商品も増えたが、高級カニカマも開発。今後も石川の地から、オセアニアや東南アジアなどまだまだ未知なる国へ進出していく予定だ。
 福井の酒蔵は、リトアニアのビール党を酔わせろ焼酎やウイスキー人気に押され、国内では苦戦が続いていた日本酒業界だが、ここ最近、海外輸出が伸び続けている。福井県鯖江市の「加藤吉平商店」は輸出に力を入れる酒蔵の一つ。これまで、アメリカ、中国、韓国、シンガポールなどで高い評価を得てきた。その加藤吉平商店の加藤さんが今年1月に向かったのは、バルト三国の一つ、リトアニアだった。人口わずか300万人。日本酒は全く普及していない。しかし、加藤さんは「誰も来ていない市場だからこそ、魅力がある」と話す。いち早く未知の市場を開拓しようとしていたのだ。しかし、酒屋をのぞくと、ビールの価格は1本100円程度。平均月収が10万円ほどというリトアニアでは、国民のほとんどがビール党なのだ。日本から輸出する加藤さんの酒は、720ミリ瓶1本あたり、3000円以下にはできない。これまで数々の未知なる国を攻めてきた加藤さんに秘策はあるのだろうか。
 危機に陥った伝統の"干しイモ" 茨城からアフリカの大地へ!茨城県は、日本一の干しイモの産地だ。茨城県東海村で、自らサツマイモを栽培し干しイモに加工している「照沼勝一商店」は、大手の一つ。しかし、2年前の福島第一原発事故によって、一気に経営が悪化した。干し芋から放射性物質は検出されなかったが、風評被害により、売り上げは3割も減った。東海村で起きたJCOの臨界事故のときも風評で経営が悪化したが、そこから回復しきらないうちに、福島第一原発の事故が起きたのだ。代表の照沼勝浩さんの悩みは深い。そんな中、アフリカで干しイモを作らないかというオファーが届く。依頼主はルワンダでBOPビジネスを展開するルワンダナッツカンパニーの長谷川竜夫さんだ。長谷川さんによると、ルワンダの隣国、タンザニアでは、サツマイモが主食の一つになっているにもかかわらず、美味しい干し芋はない。現地で、干し芋に適した品種のサツマイモを仕入れ、美味しい干し芋を作れば、ビジネスになるし、アフリカの食事情に貢献できるというメリットもあるという。4月下旬、長谷川さんの待つアフリカに、照沼さんが向かった。そこでは思いもよらない大きな可能性が広がっていた。
 ①欧米で大人気の“カニカマ”能登から世界へ!
 アメリカ・シアトルにあるスーパーマーケット、セーフウェイ。ここで人気の商品が「スリミ」と現地で呼ばれているカニカマだった。アメリカでは量り売りされていて、購入したアンジーさんは様々な料理に使っていたが、日本生まれの食材だとは知らない様子だった。そのカニカマを作っていたのが、石川県七尾市のスギヨだった。スギヨは世界で初めてカニカマを開発。年商は168億円で、世界15か国にカニカマを販売。カニカマは人工クラゲの開発に失敗の副産物として誕生した製品で、1977年にはアメリカで販売を開始したが、杉野哲也社長は、石川県は大阪も名古屋も東京も均等に遠くそれぞれに競争相手がいるため、地方メーカーは全世界にわたり市場を開拓する必要性を語った。コーナーオープニング
 ②福井の酒蔵 リトアニアを攻める。
 外国人2800人を対象にジェトロが行なった、好きな外国料理のアンケートで、イタリアンや中国料理を抑え1位に選ばれたのは日本料理。現在日本料理は世界的なヘルシー志向もあり人気となっている。これに伴って日本酒も世界57の国と地域に輸出(財務省・貿易統計)されているが、アフリカや中東地域はまだ空白地帯。この空白地域に進出しようとする地方の酒蔵に迫る。福井県鯖江市にある、老舗の酒蔵・加藤吉平商店。ここは純米酒のみを製造する酒蔵で「梵」というブランドを展開し、28年連続で増収を続けている。梵の評価は日本だけにとどまらず2010年には世界最大の酒のコンクール「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」で純米酒部門でチャンピオンに輝いた。そのためアメリカや韓国など世界各国への輸出が増えており、売上げの海外比率も17%となっている。加藤吉平商店の加藤氏がリトアニアにある大使公邸を訪れ、そこに集まった現地の要人達を相手に日本酒をPR。これは外務省が2年前から始めた海外での日本酒PR活動の一環で、晩餐会には梵が振舞われた。翌日加藤氏は、日本酒を置いてくれそうな店で営業活動。ワインショップを訪れ輸出もしている「梵」を試飲してもらった。味わいについては高評価だったが、6000円ほどという値段を聞くとその場で交渉は打ち切りとなってしまった。リトアニアでは、ビール500mlが約90円、中には約55円という激安商品ばかり。リトアニアの平均月収は約8万円ほどで、高いお酒を買う人は少数派だった。リトアニア滞在最終日、加藤氏はVYNO KLUBASというワインショップを訪れた。ここは高級ワインも扱っている店で、オーナーのスタルクス氏はリトアニアソムリエ協会の会長も務める人物だった。加藤氏は1万円する高級酒を試飲してもらったが、反応は上々。値段についても「高級なものを試したいという客は必ずいる」と好意的な反応だったが、「日本酒を殆ど知らないリトアニアの人には味の違いが分からないと思う」と言われてしまった。3月下旬。石川県の小松空港に加藤吉平商店の加藤氏の姿があった。現れたのはリトアニア・ソムリエ協会の会長スタルクス氏。これは加藤氏が日本酒とは何かを知ってもらおうと考え鯖江市にある自分に酒蔵に招待したもので、酒蔵では日本酒造りの様子を見学し、色々な日本酒の試飲も行なわれた。その2か月後、リトアニアでスタルクス氏はソムリエやレストラン関係者約30人を招き、日本酒の勉強会を開催。その会場には加藤氏も駆けつけ、日本酒は何なのか?から説明し、様々な日本酒の試飲も行なわれた。ちなみに日本酒は夏からスタルクス氏の店で販売が開始されることとなり、現地の雑誌にも日本酒の特集記事が掲載されるなど、日本趣味開拓の地だったリトアニアで日本酒がスタートを切った。
 ③海外で売れている日本商品
 日本の地方から世界に出て成功した例はこれまでにも多数存在。例えば、刃物作りで有名な岐阜県関市にあるグルリーンベルという企業の爪切りは、切れ味がいいと世界でも評判。グルリーンベルは元々裁ちばさみを作っていたが売上げが伸びないなか、爪切りを本格的に海外に輸出し売上げをのばした。広島・熊野町にある白鳳堂が作った筆は、海外モデルも愛用するなど、高級化粧具でのシェアは何と5割以上となっている。白鳳堂は元々人形の顔を描く筆などを作っていた会社だった。香川・三豊市にある印刷会社マルモ印刷が作った紙製の地球儀は世界23か国で販売。下請けからの脱却を目指してこの地球儀を作ったところ、ニューヨーク近代美術館にも認められ世界で販売するようになった。
 ④茨城の干し芋 アフリカに賭ける
 茨城県つくば市にある、地元農産物の直売所えるふ農国には地元の特産品が並んでいるが、その中にあったのが干し芋茨城県では全国の8割以上の干し芋を生産している。県内でも代表的産地なのが東海村だが、ここで干し芋を作っている照沼勝一商店は、自ら素材となる芋の栽培も手がけるなど、こだわりを持っているが東海村には原子力関連施設があり、原発村というイメージと福島第一原発事故のイメージから、安全性に全く問題がないにも関わらず「東海村」というイメージだけで売れないのだという。4月照沼勝一商店を、アフリカで食品加工会社を営んでいる長谷川氏が訪問。実は長谷川氏は数年前から、アフリカで一緒に干しいもを作らないかと呼びかけていた。これまで回答が出来なかったが売上高が10年前の3分の1以下になっている状況も考え、照沼氏は悩んでいた。5月タンザニアに照沼勝一商店の照沼氏の姿があった。最初は郊外にある小学校を訪れ、日本から持ってきた干し芋を子供たちに食べてもらい素直な感想を聞くことに。評価は上々で、子供達は次々とおかわりを繰り返した。早速現地で干しいもを作るためのサツマイモ探しが開始され、様々な種類の芋を蒸してみる事に。しかし、多くのサツマイモは蒸すとパサパサになるタイプで、なかなか適した芋は見つからなかったが、そんな折運命の芋との出会いがあった。タンザニア干し芋作りをしようとする照沼勝一商店の勝沼氏に密着。適した芋がなかなか見つからなかったが、小さな農村で栽培されている「オレンジ・フィッシュ・スイートポテト」という芋を発見。さらにこの芋を使い農村では干し芋を作っていた。しかし現地で食べられている干し芋を食べた勝沼氏の表情は険しいものに。それはただでさえ暑いタンザニアで、密封されたハウスで高温乾燥するため、甘みが出ないのが原因だった。そこで、現地での作り方を一から見せてもらったが、生で皮を剥きさらにゆでる…という方法。そこで照沼氏は日本式の皮付きで蒸してから皮を剥くき、干しカゴで乾燥させる…という方法で干し芋を作ってみることに。2日後完成した干し芋を食べてみると、照沼氏も満足な味わいで、現地の責任者も味わいの違いに感激。これが決めてとなり、一緒に干し芋事業を行なう事となった。アフリカ・タンザニア干し芋ビジネスに乗り出すこととした、茨城・東海村の照沼勝一商店。しかし5月下旬に東海村原子力実験施設で放射性物質が漏れる事故が発生。また風評被害の恐れもあるが、照沼氏はアフリカで作った干し芋に希望を見出していた。タンザニア産の干し芋は日本の関係者にも評判がよく、現地での生産販売だけでなく、逆輸入も検討するようになっていた。
 →地方の企業も国内の大都市に目を向けることが多かったが、少子高齢の人口減少社会の日本で需要拡大が難しい今日、食料品とはいえ、世界にはもっと大きな市場が広がっている。まして、未知の国にいち早く進出すれば、リスクがある一方、大きなチャンスを手にする可能性もあるとの事例ではないか。全ての起業が成功するとは限らない。リスクも大きい。アジア、そしてアフリカへと進出する機会をみた思いがする。これからの中小企業の海外進出に期待したい。その際、販路拡大に、国が、自治体が支援して行くことが、まさに、成長戦略にの一つのなるのではないか。


◆親、家族、そして自分。気持ちが揺れる日々である。何かに夢中にならないとどうかしてしまう気分である。どうモチベーションを高めるのか。昨日のブログではないが、どう人生を楽しむのかと考えても何も考えられない。なんとなく、現実逃避の日々かもしれない。いつここから脱却できるのだろうか。

(主な業務)
・職務論文の整理
・提案内容の検討
・事故防止訓練 ほか

(6月18日生まれの偉人)
◆横山 光輝(よこやま みつてる、1934年(昭和9年)6月18日 - 2004年(平成16年)4月15日)は、日本の漫画家。兵庫県神戸市須磨区出身。本名は、横山 光照。代表作に『鉄人28号』、『伊賀の影丸』、『仮面の忍者 赤影』、『魔法使いサリー』、『コメットさん』、『バビル2世』、『三国志』等多数。長年にわたり幅広いジャンルで活躍し、手塚治虫石ノ森章太郎などと並び称された漫画界の巨匠の一人である。
 少年・少女向けから大人向け、天下を夢見て動乱の大地を駆ける武将から生きるために孤独に戦うダークヒーローまで、幅広い分野で多彩な技量を見せ、全盛期は手塚治虫に並ぶとまで称されていた。

<昨年の今日>http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20120618

<本の紹介>
ブラック・ジャック創作(秘)話~手塚治虫の仕事場から~ 2 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ)http://d.hatena.ne.jp/asin/4253132405
・ガラスの地球を救え―二十一世紀の君たちへ (知恵の森文庫) http://d.hatena.ne.jp/asin/4334722881
伊賀の影丸 (11) (秋田文庫)http://d.hatena.ne.jp/asin/4253171109
・劇場版 鉄人28号 白昼の残月 公式徹底解析書 http://d.hatena.ne.jp/asin/4861330955
鉄人28号の謎 金田正太郎の秘密 http://d.hatena.ne.jp/asin/4267019401