箱根仙石原。石岡市。官兵衛。ジャパンブランド。

◆仙石原の四季の自然
 山々に囲まれた神奈川県・箱根の仙石原は、緑の大地が広がっており、雨の多い湿潤な気候で多種多様な花々が咲くとのこと。秋になるとススキが咲き草原が黄金色になるが、2013年3月は山の斜面から平地が枯れたススキに覆われるため箱根町では20年以上山焼きが行われ、2ヶ月が経つと湿原で春一番にツボスミレ、ミツバツチグリ、ヨシという草花が咲き、キジが活発に動く。
 緑一色の湿原に絶滅が心配されている貴重な花のサギスゲが咲いており、ハンノキにはミドリシジミという幼虫がハンノキをエサにして、やがて蝶になる。
 仙石原では全国平均の2倍の約3000ミリの雨が降る地域で、太平洋から湿った空気が箱根山にぶつかり雲を作り、雨が多く降るとのこと。雨がやむと霧が立ち込めてノハナショウブ、クサレダマ、ミズチドリの湿原を代表する草花が美しく見え、7月にはホオジロ、セッカ、ホオアカなどの鳥達が飛んでいて、繁殖の時期とのこと。なお、ツマグロヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモン、キアゲハ、ミドリシジミなどの蝶達は草花の蜜を求めている。
 9月には穂が伸びたススキが、朝露に濡れて輝いており、美しい草原の風景をかもし出していた。秋には、サワギキヨウ、ワレモコウ、オミナエシ、アケボノソウが咲き、11月になるとススキには白い綿毛が膨らんでさらに美しい風景となっていた。

◆たいせつな看板 〜茨城県石岡市
 筑波山の麓に広がる茨城県石岡市は、古くから水戸街道霞ヶ浦の水運で栄えた要衝だった。中心部を走る中町通りには昭和初期に建てられた店が30軒ほど残っている。それらは表側に西洋風の装飾が施され、裏は和風の作りになっている「看板建築」となっている。
 町で最も古い看板建築の床屋店で働いている平松美代子さん。祖母も母も理容師で、平松さんも20歳の頃から店に立ち続けている。一年に一度、床を綺麗に磨く力仕事は夫の信雄さんの役目だという。昭和4年に起きた石岡大火では、筑波山から吹き降ろす筑波おろしに煽られて火が燃え広がり、町の4分の1が消失した。この教訓から延焼を防ぐために、関東大震災後に東京で導入されていた看板建築に目をつけ、火事から3年ほどで石岡の町を再建したという。
 明治から続いてきた履物店を営んでいる宮内ゆうさん。昭和32年にこの店に嫁ぎ、3年前から下駄の修理を担当している。夫は8年前に亡くなり、今は1人でここで暮らしているという。櫻井美保菜さんは看板建築の魅力に魅せられ、空き店舗になっていた店を借り受けて雑貨店を営んでいる。櫻井さんは「自分がやっていることで2人目、3人目と店をやりたい人が増えれば良いなと思ってます」と話した。石岡市の看板建築を手がけていたのは左官職人の土屋辰之助で、彼が看板建築として建て直した自宅には「洗い出し」という高度な技術が使われている。現存する辰之助の自宅の補修は、子孫の一毛芳昭さんが担っている。この日、履物店に市内の居酒屋で働く板前の高木伸悟さんが訪れた。高木さんは25歳でカウンターに立って以来、10年間ずっと宮内さんに下駄の修理を頼んでいるという。また、東日本大震災で店の屋号が壊れてしまったため、修復したものを取り付ける作業が行われていた。

◆『迫る都知事選 名乗り次々と…』(2014年1月12日放送 8:00 - 9:54 TBS「サンデーモーニング」より)
 東京都知事選挙に出馬を表明しているのは、前日弁連会長で共産・社民推薦の宇都宮健児氏、日本維新の会石原慎太郎共同代表が個人的な支援を表明した元航空自衛隊幕僚長・田母神俊雄氏、発明家のドクター・中松氏。
 自民党都知事候補は、舛添要一厚労相自民党内では舛添氏に対し、根強い反発があり、調整は難航した。事実上の出馬表明を行った舛添氏は、防災対策や社会保障などに取り組む姿勢を見せた。さらに細川護煕元首相が立候補の意向を固めたことが明らかになった。細川氏熊本県知事などを経て1993年に首相に就任したが、佐川急便グループからの借入金問題などで9か月で辞任したことや、76歳という年齢を不安視する声もある。しかし震災後脱原発を訴えてきた細川氏は、同じく原発ゼロを訴える小泉元首相を明日以降に会談し、小泉氏が支援を表明する可能性もある。細川元首相 出馬 都知事選の行方は…
細川護煕元首相は都知事選に立候補し、小泉元首相と連携し脱原発を訴えるとみられる。甘利明経済再生相は、自治体のトップを選ぶ選挙で脱原発を争点にすることを「殿、ご乱心」と揶揄した。民主党は8日までは舛添厚労相の名前を挙げていたが、松原仁都連会長は、民主党は細川元首相を支援するという方向を述べた。
 岸井成格は細川元首相について、出馬の可能性が高いことや、小泉元首相はいろいろな人から説得を受けたが出馬はないということを述べた。寺島実郎は本当に問われるものとは原発問題よりも都市政策で、高齢化や東京都の都市力について述べた。浅井慎平は、細川元首相が出馬することにより文明文化論が高まり、我々は選挙の責任が大きいと述べた。西崎文子は東京が日本にとってどういう意味を持つのかということについて述べ、外の目も考えながら都知事選挙に向かうべきとコメントした。ハリス鈴木絵美は、おじさんばかりなのが残念と述べ、日本の発信地としての東京にはフレッシュな人が出たらという期待をコメントした。岸井成格は都政と原発問題は直結すると述べた。
◆『“靖国参拝 説明したい” 安部首相が念頭会見』(2014年1月12日放送 8:00 - 9:54 TBS「サンデーモーニング」より)
 安倍首相は年頭会見で、靖国神社参拝について「私の真意を是非直接誠意を持って説明したい」と述べた。これに対し、中国外務省の華春蛍報道官は「安倍首相は口先では対中関係重視というが実際には彼の言葉はうそ偽りだ」と激しく避難した。また、安倍首相は来日中のトルコ・エルドアン首相と会談を行い、原発輸出を可能にする原子力協定について、通常国会で最優先課題として取り組むと伝えた。9日からは、オマーンコートジボワールモザンビークエチオピアを訪問している。寺島実郎は、中国や韓国という最も大事なところを避けて周りを動く「ドーナツ外交」と指摘した。ハリス鈴木絵美は、日本の良い部分をアピールせず福島の問題を抱えたまま原発をアピールするのはどうなのかと述べた。
◆『(明日の成人の日を前にして)風をよむ』(2014年1月12日放送 8:00 - 9:54 TBS「サンデーモーニング」より)
 皇太子さま・雅子さまのご成婚が話題になり、正解では細川連立政権が誕生した1993年。その一方で、リストラなど経済低迷が深刻化。こうした失われた20年とともに生きてきた20歳の若者は今何を感じているのか。上向きと言われる経済も、まだその実感はなく、政治のありかたに疑問や不安を述べる新成人。原発については、不透明なままのオリンピック開催や、エネルギー源が少ない日本の今後を不安視する声があがった。
 憲法9条については、「戦争はダメという部分は変えないで欲しい」「国を守る最低限の軍隊は持つべき」「戦争に負けた國として戦争の痛みがわかっていないといけない」「防衛戦力を持つのは悪い話ではない」「もし戦争が起きても行くのは自分たち」といった意見が出た。
 寺島実郎は、「物おじしない新しいタイプの日本の若者は、偏見やコンプレックスを国際関係に持っていないのがいいところ。若者を犠牲にする時代を作ってはいけないという自戒はすごくある。彼らが活躍できる時代を作らなければいけないと大人が認識することが大事 」と述べた。浅井慎平は、「戦争の痛みを忘れてはいけないという若者がいることに安心する。社会を作っていく自覚を持って欲しいし我々がそういう時代を作らなければいけない」とコメント。西崎文子は「歴史を伝えるのは大事だが、若者の意見を聞かないといけない」とコメント。ハリス鈴木絵美は「日本人がどれだけ恵まれているか忘れないでほしい。日本をどんどん発信していって欲しい。今後経済を活性化させるには若者の雇用を安定化させることが必然的」とコメントした。
岸井成格は悟りの世代といわれる今の若者について、「混迷期に育った若者は次の時代をリードしていくのでそのことを自覚してもらいたい」と話した。

◆今日の官兵衛
 元服した官兵衛(岡田准一)は、主君・小寺政職(まさもと・片岡鶴太郎)の近習となり、初陣の時を迎えた。敵の陽動作戦を見抜き勝利した官兵衛に、農民あがりの栗山善助(濱田岳)という青年が突然、仕官を願い出る。
 宿敵・赤松家の脅威が去らぬなか、小寺家と同盟国との間に政略結婚の話が持ちあがり、官兵衛の幼なじみ・おたつ(南沢奈央)が花嫁に選ばれる。お互い憎からず思いながら引き裂かれてしまう官兵衛とおたつ。 しかし、万感の思いでおたつを見送った官兵衛のもとに、宿敵・赤松が兵を挙げて室津城に向かったとの知らせが入る。そのころ、室津城ではおたつの婚礼が行われていた。それを聞き、おたつの救助に向かう官兵衛。
 今回のストリーの中で、軍師としての「戦さ」の読み方の本領を証明する場面が出てきた。

◆『シリーズ“ジャパン・ブランド” 第2回 “日本式”生活インフラを輸出せよ』(2014年1月12日放送 21:00 - 22:00 NHK総合NHKスペシャル」より)
 深刻な水汚染に悩むベトナムに、ある日本企業が水道事業へ参入した。一方、上海では日本式のスーパー銭湯がオープンした。日本人が作り上げてきた安心・安全が世界へ広がろうとしている。案内人・ジョン・カビラが品川駅へやって来た。ICカードで駅へ入るとハイテク自動販売機があり、定時に到着する電車など様々な当たり前なものがある。これらのシステムがアジアで注目されている。
 来年の開業を目指して都市鉄道の建設が進められている。支援するのは東京メトロハノイ市幹部が2年前に日本へ視察へ訪れシミュレーターの制度に驚いた。中でも、卓越しているのは相互乗り入れ。今回、ハノイで建設される3つの路線はシステムが違うため東京メトロの経験が重視された。
 ベトナムで現在、問題となっているのが子どもの肥満。解決策として導入されたのが学校給食だ。かつては栄養バランスの悪いものだったが、新給食は栄養管理されたもの。このシステムは日本の味の素が支援した。
 スタジオで、ゲストは片岡利文解説委員と山口義行教授(立教大学)。片岡解説委員によると、コンビニは中国で広まりつつあり、宅配便はマレーシアの一部で取り入れられ、検診車はチベット自治区で取り入れられている。ブラジル、イギリスでは学習塾も広まっている。
 ベトナム・ハイフォンでは先月、安心して飲める水道水システムが稼働を始めた。背景には、北九州市が5年かかりで水道システムを売り込んできた。ベトナムでは生活用水を川に捨てるのが大半だが、その川の水を飲水として利用している。北九州市は活性炭にバクテリアを使用して浄化するシステムを考案。北九州市、昭和30年代、工場から排出される煙が街を覆い海川、空気が汚染された。官民一体となり徹底的に環境改善を行ったが、一方で人口は減り続け税収は約100億円減少した。そこで注目したのがインフラ整備の海外販売だ。そこで立ち上げたのがアジア低炭素センター。地元企業が持つ生活インフラ技術を海外へ売り込んでいる。現在、インドネシア・スラバヤのゴミのリサイクルシステムをサポートしている北九州市。将来は消臭・焼却発電なども行う予定である。去年、北九州市の西原商事の支援で初の分別施設が動きだした。市は西原商事とベトナム側の間に入り全面サポートをした。
 北九州市はアジア9か国54件のインフラプロジェクトに参加している。山口教授は、今あるものを海外で応用出来るのではないかという考えが広がっていると語った。
 3年前、タイの大洪水の原因となった川の治水事業が国際競走入札にかけられ日本の企業連合が名乗りを上げたが、受注につなげることが出来なかった。連合には18社が参加したが、現地企業からその姿勢を指摘されていた。韓国中国企業の多くは落札することを再優先にしているが、日本企業は本気で挑む覚悟がないとタイ側に見られてしまった。更に、タイ側の予算の2倍となってしまっていた。再び失敗しないように今、国交省は各企業へ呼びかけている。片岡解説員は、ビジネスとしては相手の予算に合わせて案を出すのが常識で、日本企業はまだ海外のルールに馴染めていないと語った。山口教授は企業連合のあり方を考え直すべきと語った。しかし片岡解説員は日本企業がリスクに敏感にならざる得ない状況にあったのも事実と語った。
 田坂広志教授(多摩大学)によると企業経営者が利益を上げることだと言ってしまえば、社員はそのミニチュア版になるだけで、相手と信頼が生まれないと語る。タイ・バンコクでは、初の日本製車両&メンテナンスを売り込む事に成功した。リーダーは小川良典さん(丸紅)。3つの路線のほとんどが日本のODAによって作られたが、車両はドイツ・シーメンス社がほぼ独占している。丸紅は技術力を全面に打ち出そうとしていたが、ヨーロッパ規格の壁は予想以上に厚かった。小川さん(丸紅)らチームは山手線は1分間で走っているけれど事故もなく遅延もさほどないのだと何度もタイ側へ説明したが、タイでは了承しかねると言われた。そのため車両をヨーロッパ規格へ変更することを決断した。更に、洪水にも強い部品を開発するなど様々な要求に答えていった。そして、JR東日本の緻密なメンテナンスをアピールした。更にタイ側へエキナカ事業を提案しノウハウを教えることを約束した。こうして日本チームは新路線の受注へこぎつけた。
 今回のケースは日本企業が自分たちが持っているものは何かを考えるプロセスで、JR東日本のメンテナンス力の上にエキナカなどをひとつのパッケージとして打ち出した。山口義行は、課題解決能力が日本の強みだと指摘した。片岡解説委員は、日本に求められていることは変わってきているようだと話した。
 これまで日本式生活インフラを受け入れ始めているのは新興国などの中間層、そこで新たに貧困層に向けた取り組みを追う。中国の遼寧省では水不足が問題となっているが、中小企業が格安の日本式生活インフラの技術を持ち込んだ。ナガオカの三村社長は自ら政府機関と交渉を行い、海水の淡水化についても低価格の開発を行っている。アフリカ、ケニアのスラムでは劣悪な生活環境の改善が急務となっているが、リクシルがインフラがなくても生活できる「インフラ付き住宅」の開発に取り組んでいる。雨水を浄化したり、汲み取り式トイレを参考に微生物を利用し水を使わないトイレなどに取り組んでいる。日本式生活インフラの輸出について山口義行は、日本ではお蔵入りになったような技術も見直すことが重要なのでは、またインフラ整備が遅れている地域にこそ最先端が生まれる可能性があると指摘した。片岡解説委員は、途上国での成果が先進国に戻ってくるのではと解説した。また、日本式生活インフラを稼ぐ力にするために山口は、ブランディングし活かしていく「見せていく」化が必要だと指摘した。片岡解説委員は、150か国の研修生を受け入れた北九州市の例を参考に、海外の人たちを日本のサポーターにするべきではと指摘した。ジョン・カビラは、日本に興味がない人たちもにも2020年東京オリンピックがチャンスになるのではと話した。
 去年、三井物産がマレーシアで未来都市の開発を任され、日本式インフラが世界で輝けるのか試されるプロジェクトが動き始めている。世界の社会問題に貢献しながら稼ぐ力になるのか、その覚悟が問われている。

<今日の出来事>
桜島大正大噴火100周年を迎える。

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