本田宗一郎にみる「人の使い方」。そして、「強い者は美しい」(織田幹雄の言葉)。そして消費税値上げについて。

YouTubeでも「本田宗一郎さんがSONYで1度だけ行った講演」がみれるが、この人材活用を将棋に例えたスピーチを見て、感心させられた。 国家や企業の発展を考える場合、トップというのが如何なる賢才を集め、彼らを信用(信じて任せて用いること)して適材適所に配置し、そしてその世界のプロとしてどんどん活躍して貰うということが出来ねば、国や会社というものは決して大きくも強くもならない。本田さんの考え方というのは、見事に人を適材適所で用いながら、皆が自由な発想の中で競い合い夫々が有する能力を最大限引き出す中で、より良いアウトプットが様々創造されるようしてきた、『人生は見たり、聞いたり、試したりの三つの知恵でまとまっているが、その中で一番大切なのは試したりであると僕は思う。世の中の技術屋は見たり、聞いたりが多くて、試したりがほとんどない。僕は見たり、聞いたりするが、それ以上に試すことをやっている。その代り失敗も多い。ありふれたことだけれど、失敗と成功はうらはらになっている。みんな失敗をいとうものだから、成功のチャンスも少い』という本田はいっていた。
実際本田は生粋のエンジニアであり、その仕事が好きで好きで仕方がないぐらい好きだったようであり、自らがその「試したり」を実践し「試す」風土をHondaという会社に植えつけてきた人である。今日のHondaを本田さんと共に築き上げたのが副社長を務められた藤沢武夫さんという人であるが、その藤沢は数字面で会社の経営実態をきちっと見るとか、如何にマーケティングをして行くかとか、あるいは今で言うコンプライアンス等の諸々の事柄を全て引き受けて、経営面から本田さんを支えたと言われている。藤沢のような大番頭に色々任せながら、本田のように自分は唯々良いものを創ろうと技術開発に専念し、見たり聞いたり試したりしながら独自の技術を切り開いて行った、という意味では当時の本田・藤沢のHondaのみならず、井深大盛田昭夫両氏が導いていた嘗てのSonyも当て嵌まる。 Hondaで言えば、公害に時代が揺れる中、72年に発売し大ヒットとなった低公害エンジン(CVCC)搭載の「シビック」はその最たるものであり、Sonyに関しては79年発売の「ウォークマン」が殆ど最後になった感もありますが、「ベータマックス」等々それ以前に創出した当時としては画期的な新技術・新製品の数々も正にその好例である。
 ●本田 宗一郎(ほんだ そういちろう、1906年明治39年)11月17日 - 1991年(平成3年)8月5日)は、日本の実業家、技術者。本田技研工業(通称:「ホンダ」)の創業者。
 ・本田宗一郎記念館 http://www.honda-densyokan.com/

◆強い者は美しい…織田幹雄の言葉
 1928年(昭和3年)8月2日、アムステルダム五輪の6日目。野球少年が石づたいに瀬野川を跳ぶ。織田幹雄はふるさとの川へ飛び込み、走り幅跳びの練習に励んだ。身長167センチと小柄な織田幹雄三段跳びで、長身の欧米勢を抑えて2回目に15メートル21を跳び、日本人初の金メダリストに輝いた。現地の音楽隊は日本人の優勝を予期しておらず、表彰式で「君が代」の演奏は途中から始まった。「フィールドに出たら『子供みたいに小さい』と観衆に大笑いされたけど、それが優勝ですよ。してやったりでした」。後に当人は満面の笑みで語った。子供の頃から推理小説が好きだったせいか、相手の心理も巧みに利用した。練習では踏み切り線を1メートルほど越えてジャンプし、16メートル台を出したという。遠目のライバルにはファウルと分からず、それがプレッシャーになるという計算だ。「欧米から新聞を取り寄せて情報を集め、各国選手の記録から性格まで研究していた。書斎には英語だけでなく、フランス語やドイツ語、スウェーデン語などの辞書もあった」と振り返る。努力や創意工夫も並ではない。跳んだ時、空中で足をどう動かせば効果的なのか研究するため、ふるさと(広島県海田町)を流れる瀬野川に向かって跳び、ずぶぬれになりながら練習した。地面より低い川に着水するまでのわずかな時間に、空中を走るような動作を試せるからだ。21歳から27歳までは練習法や記録、体重、天候を日記につけ、練習成果を検証していた。晩年、色紙には「強い者は美しい」と書いた。広島陸上競技協会専務理事の東川安雄さん(61)は「勝った負けたではなく、競技を究めていけば自然と美しい動きになる。織田先生らしい言葉です」と受け止める。織田が夢見た、見る者を感動させるほどの美しさ。2020年の東京五輪で日本のアスリートたちは、どう表現するだろう。
 ●<名言>『僕は「精進」という言葉を信条にやってきた これは自分なりの解釈で「精を出せば、必ず進歩する」という意味です。』

◆『消費税値上げについて』(サンデーモーニング「風を読む」)
 3月24日にJR東日本・東京駅で運賃表の掛け替えが行われるなど、消費税増税にむけて動きが見られている。17年ぶりの消費税増税であるが、街の人々の大半はやむを得ないこと捉えている。1979年に大平正芳首相が一般消費税を導入しようとした際には、国民が猛反発したことで導入が断念された。また、1988年の参院税特委で竹下内閣が税制改革関連法案を強行採決した際には、導入3週間あまりで竹下内閣は退陣を表明。その後、1994年2月に細川護煕首相が税率7パーセントの国民福祉税に変更する意向を表明したが、一晩で白紙撤回。1997年4月に橋本内閣が税率を5パーセントに引き上げた際も大きな反発に遭い、退陣を余儀なくされた。
 消費税増税の歴史は国民の反発の歴史と言ってもいいほどであるが、 今回の消費税増税については反対の声があまり聞こえない。これは日本の巨額の財政赤字に加え、高齢化社会が進むにつれて社会保障給付費の財源不足が予想されているためにやむを得ないと考える見方が大半を占めているからである。消費税増税について、法政大学経済学部の竹田茂夫教授は、「消費税は社会保障に使うとしているが、政府が何に使うかはわからない。アベノミクスがこれから何をしていくのかを我々は注視しないといけない」と懸念している。
 寺島氏は、国民に負担を強いるなら政治が身を切る覚悟を示さなければならないとコメント。大宅氏は、日本が超高齢社会であることを考えると国民は税を払うならもっと物言いをしてもいいのではないかと述べた。周防氏は、税の使い道についてもっと明確に示すべきと主張。ハリス鈴木氏は、経済成長に必要なのは物に投資することよりも人に投資することだと指摘。そして岸井氏は、様々な理由で値上げが続いている中、それの反動に対する対策を考えるべきなどとコメントした。


◆1958(昭和33)年の今日、神宮外苑国立霞ヶ丘陸上競技場が完成した。敷地面積は22000坪で約58000人の収容能力を持ち、1964(昭和39)年には東京オリンピックの開閉会式の会場になった。2020年東京オリンピックに向けて改修がすすめられるようだが、どうなるのであろうか。
 また、60年前の今日、1954年トロントにカナダ初の地下鉄が開業。

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◆朝から実家へ。部屋の掃除・洗濯に追われる。今日の天気も悪く、夕方まで荒れ模様であった。まさに、春の天気の移り気の現れである。夕方、明日の支度。なんとなく私の晴れ舞台でしょうか。明日、卒業です。

<今日の出来事>
羽田空港 国際線 17都市から25都市に。羽田空港の国際線枠が今日から拡大し、全日空ハノイ行きの国際線増便を記念したセレモニーを行うなどした。今回の増便で昼間の国際線は1日40便から80便に増え、就航先は17都市から23都市に増えた。
・一転 激しい雨・風 春の嵐 列島を横断 見頃の桜は。今日は広い範囲で春の嵐となっている。和歌山県内では24時間で170ミリを超える雨が降り、和歌山市内では最大瞬間風速25.4メートルを記録した。午後になると春の嵐は東海・関東に。時過丘県内では御殿場で最大瞬間風速26.3mを観測した。今日東京では桜が満開を迎えたが、名所の中目黒でも今日は花見客がまばらだった。東京は昨日と今日では気温が5℃ほど下がり、雨と風の影響で早くも散ってしまった桜もある。この春の嵐をもたらしているのは発達中の低気圧で、今夜には三陸沖で台風並みの982ヘクトパスカルまで発達する見込み。この後、関東や東北を中心に明日午前中にかけて風の強い状態が続く。

<本の紹介>
人間の記録 第190巻 土光敏夫: 私の履歴書http://d.hatena.ne.jp/asin/4284700650

<今日のトラックバックhttp://d.hatena.ne.jp/ks9215/20140325/p1?_ga=1.25685821.1260024153.1359143430
http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20120116/1326717792
http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130910/p1?_ga=1.28117820.1260024153.1359143430
http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20120323/p2
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http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20131127/p1
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<昨年の今日>http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130330/p1