一日の野党の動き。野党各党の集団的自衛権行使をめぐるスタンスはばらばら。

◆野党各党の集団的自衛権行使をめぐるスタンスはばらばらで、一昨日の閣議決定までの間、結束して行動する場面は見られなかった。最大野党の民主党は内部で賛否が割れて意思を統一できす、日本維新の会みんなの党は行使を容認。安倍晋三首相が強気に事を進めるのを許し、蚊帳の外に置かれた形となった。民主党海江田万里代表は1日の記者会見で「与党の密室談合で立憲主義を無視した閣議決定だ。専守防衛を逸脱している」と撤回を要求した。しかし、行使の是非をめぐる保守派とリベラル派の党内対立は解けず、先に決定した党見解では判断を棚上げした。海江田氏は意見集約の方向性を会見で問われても「最初から行使ありき、行使不要ということではない」と曖昧な答えに終始した。
 維新分党後に「次世代の党」を結成する石原慎太郎氏グループの平沼赳夫氏は記者団に「(首相と)同じ考えだから協力してあげないといけない」と歓迎。維新・橋下徹氏グループの松野頼久氏も「今のアジアの緊張状況の中では解釈変更でも仕方がない」と記者団に語った。みんなの党浅尾慶一郎代表は会見で「解釈変更が抑止力向上に役立つか、
政府は真正面から国民、国会に説明してほしい」と関連法案の審議に前向きな姿勢を示した。結いの党は個別的自衛権で対応可能との立場で、江田憲司代表は会見で「閣議決定は疑問だらけ。憲法論ではなく、政局論での言葉遊びだ」と批判。合流相手の橋下グループとの温度差が改めて露呈した。
 生活の党の小沢一郎代表は会見で「解釈改憲はあり得ない。憲法9条改正を発議すべきだ」と主張。新党改革は「限定的な対処手段を用意しておくことは有意義」と容認の談話を発表した。護憲政党の共産、社民両党は、行使自体に反対。共産党志位和夫委員長は「憲法9条を破壊する歴史的暴挙だ」、社民党吉田忠智党首は「立憲主義を根本から否定する暴挙に抗議する」と、それぞれ会見で閣議決定の撤回を求めた。
 民主、維新、結い、生活、社民の5党幹部は一昨日1日夕、東京・有楽町駅前でそろって街頭演説を行った。しかし「手続きが荒っぽい」(維新・松野氏)という批判以外に共通点はなかった。このまま法案の審議では対応できないであろう。ようは与野党の猿芝居の集団的自衛権になろう。どこにも国民は不在。政治も不在ですね。

<今日の出来事>
・「二度と同じあやまちをしない」 ASKA被告“おわびの言葉”。保釈されたASKA被告は、「二度と、同じあやまちはしません」とおわびのコメントを発表した。東京湾岸署から保釈されたASKA被告は、約40秒姿を現し、無言で車に乗り込んだ。現場にはファンの声援が響き渡った。
・長崎などで“50年に一度”記録的大雨 あす朝にかけ西〜東日本 十分注意を。活発な前線の影響で九州では猛烈な雨が降り、長崎などで50年に一度の記録的大雨となった。佐賀市では道路が冠水し、福津市では共同住宅の裏の斜面が崩れた。長崎市などで午前中の3時間雨量が50年に一度の記録的大雨となったところがあった。JR長崎駅では線路が冠水。あす朝にかけては西日本と東日本の太平洋側を中心に局地的に非常に激しい雨が降る可能性があり。梅雨前線北上。
北朝鮮拉致問題 独自制裁 一部解除へ あす首相に“帰国に結びつく調査”要請へ。北朝鮮の特別調査委員会について政府は、実効性のある調査が行われると判断できるとして、全面的な調査が開始される時点で独自制裁の一部を解除することを決めた。安倍首相は「これはスタートでしかない。全面的な解決に向けていっそう身を引き締めて全力であたっていく決意だ」と話した。今回政府が解除する制裁は、人の往来に関する規制・送金時の報告義務・人道目的の船舶の入港禁止の3つで、あす閣議決定を行うなどして解除に向けた手続きを進めることにしている。

<戦後7月3日の歴史>
1947年GHQ三井物産三菱商事に徹底的解体を命令。両社100社以上に分割。1957年数寄屋橋ショッピングセンターが西銀座に開店。1965年1963年に発生した吉展ちゃん誘拐殺人事件で、小原保が誘拐を自供。翌日逮捕。1986年阪神のランディー・バースが12試合連続打点の日本記録を達成。
 
<偉人の記念館>
◆新宿区立中村彝アトリエ記念館 http://www.regasu-shinjuku.or.jp/?p=40357

<昨年の今日>「『民主党議員 小沢一郎氏に復党お願いしないと党が死ぬと懸念』」http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130703/p1