安倍政権「木を見て森をみない混迷」。台風9号「余波」で猛暑 「熱中症」も。

◆昨日の日刊ゲンダイで世界8月号の寺島実郎さんの論文を取りあがていた。寺島さんは、『安保法制を「冷戦期の議論の残滓」と切り捨て、『首相を取り巻く安保法制懇談会が提出した「集団的自衛権に踏み込むべし」とする報告書の内容は、その後の公明党との与党協議による曲折を経て「現行憲法内でやれること」に限定されていくにつれ、これまでの個別的自衛権の枠組みでもやれるものに収れんした。全ての当事者が首を傾げるファジーナ内容になってしまった。そして、ファジーな基準での「存立危機事態」の認定は、「時の政権の判断による」として、立憲主義という近大民主国家の基軸に関わる議論を誘発して憲法違反論と格闘する事態となり、政権そのものが「木を見て森をみない混迷」に陥っている。』と。

<今日のニュース>
◆対案で質疑も… 来週にも衆院通過?野党「抵抗」は。
 今日、3つの弁護士会に所属する約140人の弁護士が安保法制反対集会を開いた。安保法制の問題を今後も引き続き市民に訴えかけていきたいとしている。こうした中、衆議院の特別委員会では集中審議が行われた。5月から続いている安保法案を巡る審議だが集団的自衛権の議論は終わりが見通せない。安保法案に関して、これまで安倍総理は存立危機事態の定義について「米艦にミサイルが発射された時点」などと例を挙げていたが、今回の衆議院特別委員会で「ミサイル警戒にあたる米艦が攻撃される明白な危険の段階」と、ミサイル発射前でも存立危機事態に認定しうるとの考えを示した。今日は民主・維新が提出した領域警備法案と維新が単独で提出した対案の審議も行われた。安倍首相は、維新独自の対案には一定の理解を示したが、民主・維新の「領域警備法案」は否定。与党は安保法案について来週13日に採決の前提となる「中央公聴会」を開き、15日の特別委員会で採決、さらに16日に衆院通過を目指している。来週16日の衆院通過目指す政府・与党に対し、民主・維新・共産・社民・生活は党首会談を開き、強引な採決は認めないことで一致した。今後も与野党の攻防は激しさを増す見通し。
台風9号「余波」で猛暑 「熱中症」160人超搬送…死者も。
 沖縄を通過した台風9号は暴風雨による転倒などで26人が重軽傷を負い、最大で4万2200世帯が停電した。大分県日田市では最高気温37度を記録したのを始め、熊本市佐賀市では30度を越え2日連続の猛暑日となった。各地で気温が上がり今年最多となる全国262地点で真夏日となった。全国16都道府県で162人が熱中症の疑いで搬送され、佐賀県では80代の男性が亡くなっている。週末も全国的に厳しい暑さが続き、特に関東では猛烈な暑さになる見込み。気象庁関東甲信地方に今年初めて「高温注意情報」を出し熱中症に注意を呼びかけている。  

<7月10日生まれの先人の言葉>
賀川豊彦社会運動家
 ・愛は私の一切である。
 ・子供は食う権利がある。子供は遊ぶ権利がある。子供は寝る権利がある。子供は叱られる権利がある。ところが本当に子供を叱る人が少なくて、怒る人が多いのである。
 *賀川豊彦記念館 http://www.tv-naruto.ne.jp/kagawa-kan/
  JR板東駅から約20分歩いたところにある。道の駅「第九の里」を挟んで「賀川豊彦記念館」と「鳴門市ドイツ館」がその両側に ある。こ のあたりは旧・板野郡板東町という地で大正時代に第 一次世界大戦でドイツ兵の俘虜を収容した「板東俘虜収容所」があった所で、音楽や   数々のドイツ文化を残していった事が「ドイツ館」で紹介されている。
  この記念館は全国の人々から寄せられた寄付金で、2002年3月にオープンしたもので,比較的新しくきれいだ。館内は一,二階の展示室に賀川豊 彦の数多くの社会活動のそれぞれについてテーマ別に分類し、写真と資料で分かりやすく展示されている。
  社会運動家として(労働者・農民の権利獲得・普通選挙運動等)、社会的弱者の救済活動 (スラム住民・子供・女性・病者等)?協同組合運動の父 (生  協・農協・漁協・医療生協・信用組合)・ボランティア活動 (震災・風水害・飢饉・戦災時救援等)?世界平和運動の推進 (非暴力・反戦・世界連邦運動  等)・教育普及活動 (労働者農民子供などのための教育活動)・精神復興運動 (神の国運動・キリスト運動・世界伝道等)?著作活動 (小説・詩・評 論・論文・童話等)短時間であったが展示内容を見て、実に幅広い活動で、近代日本の形成に大きく関わったすごい人だということに感心させら れた。
●川島正次郎(政治家)
 ・政界一寸先は闇。
 ・一寸先も読めないような奴は政治家ではない。少なくとも6ヶ月先まで読めなければ政治家ではない。一方、6ヶ月より先のことまで予言できるというのは、これまたインチキだし、ありえない。これが自分の真意だ。
 ・要は勝つこと。負けた後に文句を言っても何の解決策にもなりませんよ。

<本の紹介>
・ タカ派改憲論者はなぜ自説を変えたのか 護憲的改憲論という立場 http://d.hatena.ne.jp/asin/4774405000
・ 世界を知る力 (PHP新書) http://d.hatena.ne.jp/asin/4569774784