「新しいものを生み出すには、過去の経験から離れ、未来から現在を考えることが大切です。」(鈴木敏文語録)。「新語・流行語大賞」年間大賞は「トリプルスリー」と「爆買い」。

◆「新語・流行語大賞」決まる。年間大賞は「トリプルスリー」と「爆買い」だった。
 2015「新語・流行語大賞」トップテンが発表された。「アベ政治を許さない」「安心してください、穿いてますよ。」「一億総活躍社会」「エンブレム」「五郎丸(ポーズ)」「SEALDs」「トリプルスリー」「ドローン」「爆買い」「まいにち、修造!」が選ばれた。年間大賞は「トリプルスリー」と「爆買い」だった。

◆今日のキーワード
 「少子高齢・人口減少社会の到来」

◆今日の言葉
 ●エドマンド・ヒラリー(ニュージーランドの登山家)
  ・エベレストよ、今回は私たちの負けだ。だが、必ず舞い戻って登頂してみせる。なぜなら、山はこれ以上大きくならないが、私はもっと成成長できるからだ。


<12月1日生まれの先人の言葉>
武田信玄(戦国武将)
 ・負けまじき軍に負け、亡ぶまじき家の亡ぶるを、人みな天命と言う。それがしに於いては天命とは思はず、みな仕様の悪しきが故と思うなり。
 ・信頼してこそ人は尽くしてくれるものだ。
 ・人間にとって学問は、木の枝に繁る葉と同じだ。
松永安左エ門(実業家・電力王)
 ・小さな妥協は、小さな人物でもできるが、大きな妥協は大きな人物にならなければできない。
●小林 多喜二(作家)
 ・困難な情勢になってはじめて誰が敵か、誰が味方顔をしていたか、そして誰が本当の味方だったかわかるものだ。
堀場雅夫(分析・計測機器メーカー堀場製作所創業者)
 ・今までの延長線上ではなく、新たな価値を生み出して社会に貢献していかないと生き残れない。
 ・僕自身、3年遅れたけれど53歳で社長を退いた。これは自らの経験を通じて「社長は体力、気力が充実する40代がベスト」という考えがあったから。
鈴木敏文セブン&アイホールディングス会長)
 ・重要なのは相手を尊重する精神だと思うんだよね。国も商売も家族も、相手の立場で考えれば、その時代に合った対応が取れるはずです。
 ・今の日本は、あまりに過去の延長線で来ちゃっている。でもね、世の中は変わるもんです。適応する形を取っていかないといけない。
 ・商品を買っていただくお客様はみんな素人です。だから、売り手も素人の感覚を忘れてはならない。
 ・私自身、自分に言い聞かせているのは、過去の経験抜きでものを考えろということ。
 ・みんなが賛成することはたいてい失敗し、反対することはたいてい成功する。
 ・みんなが賛成することは、誰もが同じことを始めるため、過当競争に陥り、順に脱落する。
 ・過去の経験から反対されることは、多分に未来の可能性を秘めているので、実現できたときには、ほかにない新しい価値を生み出せる。だから、成 功も大きくなる。
 ・お客様の立場で観れば、需要は必ず伸びる。
 ・ニーズに応えていけば飽和はあり得ない。
 ・質のともなわない見かけの合理化は合理化ではない。
 ・絶対妥協せず、とことん追求する。それを当たり前のこととしてやってきたのがセブンイレブンなのです。
 ・消費者はより新しいものを、より質の高いものを求め続ける。供給する側がひとたび妥協したらすぐ置いていかれます。
 ・過去の成功体験を引き合いに出すのは、昔の流行歌を今の時代に歌うようなものです。
 ・変化はチャンスになる。工夫次第で成長は可能だ。
 ・流れに乗って、変化を先取りしていくことが重要だ。
 ・スーパーも百貨店も、昔からのやり方に慣れ切っている。社風を変えようと口で言うのは簡単だが、無理しないと変えられない。
 ・市場の空白地帯を探り続ける。顧客から変わらぬ支持を得るには、その努力が不可欠なのです。
 ・顧客に新しいものを提供する。私の頭のなかにあるのは常にそのテーマです。
 ・顧客に本当に満足してもらおうと思ったら、競争相手に勝つのでなく、既存の常識を打ち破らなければならない。なぜなら、真の競争相手は同業他 社ではなく、絶えず変化する顧客ニーズだからです。
 ・みんながやるのを見てから始めるのでは遅すぎる。未来から現在を思い描くことで、顧客は次はどんな新しいものを求めるか、潜在的ニーズを察知 し、いち早く応えていくことができるのです。
 ・売り手はとかく、「競争相手に負けない商品をつくる」といった発想をしてしまいがちです。しかし、それを買う顧客にとっては、何の意味もあり ません。
 ・新しいものを生み出すには、過去の経験から離れ、未来から現在を考えることが大切です。
 ・自己評価が高くても、顧客の満足を得られなければ、単なる自己満足にすぎない。逆に自分たちは負けていると思って差を埋めることばかりに汲々 とすると、ものまねに陥ります。いずれも顧客は離れていきます。
 ・売り手側が変わり続けることで、顧客には変わらず満足してもらえる。
 ・変化はリスクを伴いますが、今の時代、変化しないほうがリスクが高い。
 ・消費者と向き合う仕事において忘れてならないのは、今は価格ではなく、質を競争する時代に入ったことです。
 ・成功確率を高めるうえで重要なのは、妥協はしないという「緊張感」が組織の中で共有され、浸透していることです。
 ・今ある商品の販売が伸び続けている段階で次の商品開発に着手し、伸びが止まったらすぐに新しい商品を提供することが大切です。顧客はおいしい ものほど飽きやすい。
 ・セブンイレブンにはロングセラーの商品もあります。「冷やし中華」や「ざるそば」は暑い季節には飛ぶように売れます。これらのロングセラー商 品も、実は毎年、質を高め、味を微妙に変えています。
 ・心理で動く顧客に理屈で接してはならない。
 ・私自身、あらゆる仕事は仮説から始めます。
 ・私が日々、売上げデータなどをこまめにチェックするのは、数字の向こうに顧客の心理を読む目的もあります。
 ・数字だけを見るのと、数字の向こうに顧客の心理を読むのとでは、対応が違ってくる。セブンイレブンの強ざは、こうした心理学経営にあるので  す。
 ・表の数字の裏を読むと、すべての条件が逆転する。必要なのは「本当にそうか」と疑う力です。
 ・示されたデータがどこか自分の感覚と違っていたら、鵜呑みにせず、背景や中身を突き詰める習慣を身につけるべきです。
 ・もし、何も考えずに、昨日売れたぶんを補充し、数を合わせるだけの発注をしていたら、販売データを見ても、何の検証もできません。売上げの数 字は、事前に仮説を立てることによって、初めて意味を持つ。
 ・大切なのは、平均や前年との「相対的な比較」ではなく、あるべき姿の「絶対の追求」です。常に顧客のニーズに徹底して応えることで、収益を最 大化していく。その結果として、全体の平均値や前年比が高まっていくという発想を持つべきです。
 ・顧客がどの商品から手に取ったか、「顧客の立場で」数字を見ることが大切です。売り手は「量を多く売りたい」と考えるため、どれが多く売れた か、売れた量に目が奪われがちです。確かに、量で見るのが一番楽です。しかし、売り手から買い手へ視点を変えると別の数字が見える。もの余りの 買い手市場では、つねに顧客の立場で数字を見る視点を心がけなければなりません。
 ・顧客の買い方にしろ、社員の働き方にしろ、人間は心理的な動機づけによって行動が変わる。
 ・セブンイレブンのあらゆる活動は顧客のロイヤリティを高めるためにある。高い収益はその結果にすぎない。
 ・現代の消費は経営学ではなく、心理学で考えなければならない。
 ・売り手から買い手へ視点を変えると、違ったデータが見える。マーケティングとは顧客の潜在的ニーズを察知して応えつづけることです。
 ・我々は売り手の発想で、どれが一番多く売れたかに関心が向きがちです。量で見るのが一番楽だからです。しかし、どんなに量が出た商品でも、そ れは昨日までの売れ筋であって、明日の売れ筋ではありません。POSデータを見るときは、売れた時間(期間)と残った在庫の関係から顧客心理を 読まねばならない。そこまで踏み込んではじめて、生きた数字になる。
 ・モノが余り、消費が飽和した時代には一店一店の質が問われます。それには個別に手を打っていかなければなりません。A店とB店とでは周囲の環 境も、顧客の数も、競合状態も全部異なります。平均値と比べて高いから大丈夫だ、低いから上げなければならないといった発想ではいつまでたって も店は良くなりません。はじめに平均値ありきではなく、個別に質を高め、結果として全体の平均値が高まっていくという発想が大切なのです。
 ・新しい価値を生み出すため、発案したのが「こだわりおむすび」でした。これはヒット商品になりました。200円近い常識破りの価格のおにぎり をコンビニで買うかと事前に調査したら、誰もがノーと答えたでしょう。それが現物が登場し、従来のおにぎりと一緒に並んでいると価値を感じて手 を伸ばす。矛盾していますが、これが消費の飽和時代の価格に対する顧客心理です。
 ・ABC分析がいまでも使える商品もありますが、モノを簡単に買ってもらえない時代には、多くの場合、売れた量のデータだけでなく、数字の奥に 顧客心理を読まなくてはなりません。
 ・全体の平均値や他店の数字ではなく、自分の店の絶対値はどこにあるのかをしっかりと見極めることです。どこの店がいいかという相対的な比較は 顧客の側がすることであって、店側がすることではない。来店する顧客にどんな商品やサービスを提供すれば、より満足してもらえるのか、各個店が 絶対に追求して壁を破ることが重要なのです。
 ・何かと平均値が気になるのは、一番比べやすいからです。何かを説明するとき我々はよく「一口でいうと」という言い方をしたがり、相手も聞きた がります。本当は一口では説明しきれないのに、そうした言い方でわかったような気になる。平均値と比べたがるのも、これと同じようなものでしょ う。
 ・コンビニエンスストアで、人口が過疎な地域ながら一日の売上が50万円の店と、人口密度が高く競合もほとんどなく環境に恵まれながら一日の売 上が50万円の店とでは、同じ50万円でもまったく意味が違います。平均値は全部足してならしたものです。そんな平均値と比べて、高いか低いか を考えても意味がありません。
 ・7月の冷夏が一転、8月には猛暑になり、店頭では冷やし中華が飛ぶように売れました。ただ、暑い日は冷やし中華が人気商品と思い込んだまま、 多めの発注を続けた結果、逆に売上を落とした店もありました。顧客にとっては、いくら暑くても、冷やし中華が続けば飽きます。一方、同じ冷やし めんでも味付けや具材が異なる冷やしラーメンに品揃えを切り替えていった店は売上を落とさずに済みました。暑さが続けば続いたなりに、顧客ニー ズの変化に対応しなくてはならない。