今後はいかなる内閣にも入閣しない(尾崎行雄)

◆憲政の神様・尾崎行雄は第1回衆議院総選挙から第25回総選挙まで連続25回の当選を果たした。大隈重信内閣の閣僚として対シナ21カ条の要求に賛成したことを生涯最大の失敗として反省し、覚悟を持ってその後の入閣、組閣の機会をすべて拒絶したそうだ。

<今日のニュース>
◆外交機密文書で共通点明らかに ロン・ヤス関係と安倍政権。
 外務省が今日戦後処理や外交記録など機密指定のかかっていた外交文書を公開した。中にはレーガン大統領との間でロン・ヤスと呼び合う親密な関係を築いた中曽根首相の外交戦略が記された資料もあった。1982年11月まだ総理に選ばれる前に首相就任後速やかに訪米したい意向を外務省に伝達。時期尚早と反対する外務省を押し切り電撃的なアメリカ訪問を果たした。御厨さんは早期訪米にこだわったのには、何かをやるときは電撃的にやらないといけないと考え「ロン・ヤス関係」に持ち込むために考えていたのではと話した。前の鈴木善幸首相で日米関係は混乱したが一転、中曽根総理は電撃訪米で首脳関係を構築し日米関係の改善を描いていた。戦略通りこの年の11月自身の別荘にレーガン大統領を招き親密ぶりをアピール。狙いは的中し改善した日米同盟関係が長期政権の礎となる。安倍政権はサミットや選挙など中曽根政権と似た1年を迎える。安倍さんも中曽根さんのやり方を見習うかもしれない。
◆来年度予算案 歳入の3分の1以上 国債に依存。
 政府は一般会計の総額で、96兆7218億円となる来年度予算案を閣議決定した。歳出で注目されるのは、一億総活躍社会に向け総額約2兆4000億円が充てられた点。保育所の整備などに2748億円、住宅改修費の補助に150億円の上乗せ、介護施設整備に423億円、介護休業給付に44億円、ロボット・IoTなどの支援に74億円が計上されている。一方、歳入の3分の1を国債に依存する厳しい財政状況が続いている。来年度予算案では基礎的財政収支の赤字が2兆6000億円縮小する見込みだが、消費税率を10%に引き上げても6兆2000億円の赤字が残る。さらに軽減税率の導入により、新たに1兆円の財源が必要になる。

<今日の江戸検>
江戸文化歴史検定 · 12月24日
 小石川伝通院墓所の片隅にひっそりと建つ、岡本三右衛門ことジュゼッペ・キアラの供養碑。キアラはイエズス会宣教師として鎖国下の日本に潜入・捕縛され、激しい拷問により棄教、日本人・三右衛門として宗門改に。遠藤周作『沈黙』の主人公のモデル。

<12月24日生まれの先人の言葉>
尾崎行雄(政治家)
 ・人生の本舞台は常に将来にあり。
 ・過去はみな未来のわざの備えぞと知れば貴し悔いも悩みも。
 ・自尊心のある人は権力に屈しない。自尊心のある人は金銭に迷わされない。
 ・戦争は勝っても負けても悲惨な状況をもたらす。
 ・利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたき直して、正邪善悪に基づいて行動する人間をつくることが、民主主義の目的であり、教育者の使命である。
ハワード・ヒューズ(実業家)
 ・いったん譲歩に同意したら、決してそれをキャンセルして元に戻すことはできない。
 ・交渉事でそれが欲しくなったら敗け。
阿川弘之(小説家)
 ・私の『履歴』を一と言で記せば、『地方の平凡な中流家庭に生まれ、小学校から大学まで、ごく平坦平凡な学生生活を送り、戦争中は海軍に従軍して多少の辛酸を嘗めたが、戦後間もなく志賀直哉の推輓により文壇に登場、以来作家としてこんにちに至る』、これだけである。