六十干支とは。

◆十二支(十二支)とは
 暦法で、子(し)・丑(ちゅう)・寅(いん)・卯(ぼう)・辰(しん)・巳(し)・午(ご)・未(び)・申(しん)・酉(ゆう)・戌(じゅつ)・亥(がい)の称。これらを12の動物にあてはめて、日本では、ね(鼠)・うし(牛)・とら(虎)・う(兎)・たつ(竜)・み(蛇)・うま(馬)・ひつじ(羊)・さる(猿)・とり(鶏)・いぬ(犬)・い(猪)とよぶ。時刻や方角を表すのに用い、また、十干(じっかん)と組み合わせて年や日を表す。これが干支(えと)である。

  十二支      動物     時刻   方角     月(陰暦)
  子(し・ね)    鼠(ねずみ)  午前0時ごろ  北 11月
  丑(ちゅう・うし) 牛(うし)   午前2時ごろ  およそ北北東 12月
  寅(いん・とら)  虎(とら)   午前4時ごろ  およそ東北東 1月
  卯(ぼう・う)   兎(うさぎ)  午前6時ごろ  東 2月
  辰(しん・たつ)  竜(りゅう)  午前8時ごろ  およそ東南東 3月
  巳(し・み)    蛇(へび)   午前10時ごろ およそ南南東 4月
  午(ご・うま)   馬(うま)   正午ごろ    南 5月
  未(び・ひつじ)  羊(ひつじ)  午後2時ごろ およそ南南西 6月
  申(しん・さる)  猿(さる)   午後4時ごろ およそ西南西 7月
  酉(ゆう・とり)  鶏(にわとり) 午後6時ごろ 西 8月
  戌(じゅつ・いぬ) 犬(いぬ)   午後8時ごろ およそ西北西 9月
  亥(がい・い)   猪(いのしし) 午後10時ごろ およそ北北西 10月
  ※上記のほか、北西の方角を戌亥(いぬい)、北東を丑寅(うしとら)、南東を辰巳(たつみ)、南西を未申(ひつじさる)とよぶ。

◆十干(じっかん)は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素からなる集合であり、甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)の総称。これに五行(ごぎょう)の木・火・土・金・水を結びつけ、さらにそれぞれ兄(え)(陽)と弟(と)(陰)を配し、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)とよぶ。まさに、十干とは、甲(きのえ、こう)、乙(きのと、おつ)、丙(ひのえ、へい)、丁(ひのと、てい)、戊(つちのえ、ぼ)、己(つちのと、き)、庚(かのえ、こう)、辛(かのと、しん)、壬(みずのえ、じん)、癸(みずのと、き)の10種類ありますから、十干(じっかん)と言っている。

◆十干の「干」は木の幹が語源で、甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)の漢字であらわします。つぎに、十二支の「支」は幹の枝をあらわしています。古代中国では天空の方角を12に分け、それぞれの方角の記号として動物の名をつけたという説があります。子(ね、し)、丑(うし、ちゅう)、寅(とら、いん)、卯(う、ぼう)、辰(たつ、しん)、巳(み、し)、午(うま、ご)、未(ひつじ、び)、申(さる、しん)、酉(とり、ゆう)、戌(いぬ、じゅつ)、亥(い、がい)をいいます。
 この「十二支」と「十干」を組み合わせていくと、次の表に示すような60種の組み合わせができます。これを「六十干支」または「十干十二支」または単に「干支」(えと)といいます。甲子(きのえね)→乙丑(きのとうし)と順に進み、壬戌(みずのえいぬ)→癸亥(みずのとい)で一巡して最初の甲子にもどります。一巡には日にあてはめると60日、年にあてはめると60年かかることになる。
      六十干支   読み1      読み2  
     1 甲子    きのえね     かっし
     2 乙丑    きのとうし    いっちゅう
     3 丙寅    ひのえとら    へいいん
     4 丁卯    ひのとう     ていぼう
     5 戊辰    つちのえたつ   ぼしん
     6 己巳    つちのとみ    きし
     7 庚午    かのえうま    こうご
     8 辛未    かのとひつじ   しんび
     9 壬申    みずのえさる   じんしん
    10 癸酉    みずのととり   きゆう
    11 甲戌    きのえいぬ    こうじゅつ
    12 乙亥    きのとい     いつがい
    13 丙子    ひのえね     へいし
    14 丁丑    ひのとうし    ていちゅう
    15 戊寅    つちのえとら   ぼいん
    16 己卯    つちのとう    きぼう
    17 庚辰    かのえたつ    こうしん
    18 辛巳    かのとみ     しんし
    19 壬午    みずのえうま   じんご
    20 癸未    みずのとひつじ  きび
    21 甲申    きのえさる    こうしん
    22 乙酉    きのととり    いつゆう
    23 丙戌    ひのえいぬ    へいじゅつ
    24 丁亥    ひのとい     ていがい
    25 戊子    つちのえね    ぼし
    26 己丑    つちのとうし   きちゅう
    27 庚寅    かのえとら    こういん
    28 辛卯    かのとう     しんぼう
    29 壬辰    みずのえたつ   じんしん
    30 癸巳    みずのとみ    きし
    31 甲午    きのえうま    こうご
    32 乙未    きのとひつじ   いつび
    33 丙申    ひのえさる    へいしん
    34 丁酉    ひのととり    ていゆう
    35 戊戌    つちのえいぬ   ぼじゅつ
    36 己亥    つちのとい    きがい
    37 庚子    かのえね     こうし
    38 辛丑    かのとうし    しんちゅう
    39 壬寅    みずのえとら   じんいん
    40 癸卯    みずのとう    きぼう
    41 甲辰    きのえたつ    こうしん
    42 乙巳    きのとみ     いつし
    43 丙午    ひのえうま    へいご
    44 丁未    ひのとひつじ   ていび
    45 戊申    つちのえさる   ぼしん
    46 己酉    つちのととり   きゆう
    47 庚戌    かのえいぬ    こうじゅつ
    48 辛亥    かのとい     しんがい
    49 壬子    みずのえね    じんし
    50 癸丑    みずのとうし   きちゅう
    51 甲寅    きのえとら    こういん
    52 乙卯    きのとう     いつぼう
    53 丙辰    ひのえたつ    へいしん
    54 丁巳    ひのとみ     ていし
    55 戊午    つちのえうま   ぼご
    56 己未    つちのとひつじ  きび
    57 庚申    かのえさる    こうしん
    58 辛酉    かのととり    しんゆう
    59 壬戌    みずのえいぬ   じんじゅつ
    60 癸亥    みずのとい    きがい
 そして、この60の干支を覚えるのは容易ではない。まず、十干と十二支を覚え、書けるようにして、この組み合わせから60の干支順番で確認する方法が一番自分には合うのかもしれない。