小石川養生所

<今日の江戸学トピック>
享保7年(1722)12月7日、徳川8代将軍吉宗が幕府の小石川薬園内に養生所を開設。前年設けられた目安箱が発端。この年の正月に小石川伝通院の町医小川笙船が貧民のための施薬院の設立をうったえ、南町奉行大岡忠相の審査の結果、実現化。困窮者や孤独者のための医療施設、養生所が小石川に開設。対象者は看病人のいない極貧病人で、治療費は無料。治療期間の食事、衣服、寝具は官給。入浴は週三回。当初の収容人員は40名でした。小石川養生所は、まさに江戸時代、幕府が江戸に設置した無料の医療施設。将軍徳川吉宗江戸町奉行大岡忠相の主導した享保の改革における下層民対策のひとつ。幕末まで140年あまり貧民救済施設として機能した。