フェイスブック、そして『采配』(落合博満著・ダイヤモンド社)から

● これはアメリカのフェイスブック社が開発した情報ツールの手段である。①実名で自分の情報を登録。②自分専用の「掲示板」を作る。③友達と交流する。④「友達の友達」と友達になる。友達が集まっておしゃべりしているような感じかな?

● 中日ドラゴンズ監督の8年間において リーグ優勝4回、日本一1回の実績を残した落合博満さんの一冊。こういうことを言ってはいけないのだろうが、同年齢に近いので、最初は好感をもっていたが、その発言にはあまり良い印象はなかった。しかし、この本を読み、勝負にこだわった姿が見ることができよう。指導者としてはしかたがないかもしれない。落合さんの監督論は、優勝にとことんこだわるということ。クールというか、割り切った勝負師かもしれない。
・「こんな判断をしたら、周りから何と言われるだろう」こうした邪念を振り払い、今、この一瞬に最善を尽くす。監督の采配とは、ひと言で言えば、そういうものだろう(p78)

 選手起用においては褒章必罰、実力で選手を評価していく。その基準は、優勝するために貢献できるかどうか、ということだが判断基準です。自由にしていいよ。ただ、結果が出せないから切るよ、という割り切りが監督とおしての落合さんの怖さを作り出しているのでしょう。それだけ、選手とは一線を画す。
・「外泊したければすればいい。その代わり練習には必ず出てこいよ。もし遅刻したらわかっているな」(p122)

 つねに、自分の人生を悔いのない采配をしたらどうですか、という投げかけで閉められているが、「采配」というタイトルは、そのような意味があったのでしょう。『自分は、自分という人生の監督である、』といことを投げかけているのかもしれない。自らの人生を采配する。だれもがいつも自分の行動をさい配している。その日々の積み重ねが人生であろう。

<ポイント>
 ・数字との戦いは苦しいと書いたが、私なりの克服法・・それは、「達成するのは不可能ではないか」という目標を設定することだ(p46)
 ・一流の領域までは自分一人の力でいける。でも、超一流になろうとしたら、周りに協力者が必要になる(p54)
 ・ミスは叱らない。だが手抜きは叱る・・・だから私に叱られるのはレギュラークラスの 選手のほうが圧倒的に多い。(p105)
 ・全身全霊で練習に打ち込む選手に配慮してやることが必要なのだ。そこで、私はコーチにもうひとつ声をかけている。「どんなに遅くなっても、練習し ている選手より先に帰るなよ。 最後まで見ていてやれよ」(p220)
 ・自分がいいと思うものを模倣し、反復練習で自分の形にしていくのが技術というものではないか・・模倣とはまさに、一流選手になるための第一歩なの だ(p232)
 ・大切なのは、何の仕事に就き、今どういう境遇にあろうとも、その物語を織り成しているのは自分だけだという自負を持って、ご自身の人生を前向きに 采配していくことではないだろうか(p295)