総選挙12月4日公示、16日投開票 野田政権決定。日本のTPP参加によるメリット・デメリットとは。『「小沢氏二審も無罪」から改めて国民の生活が第一という信念に期待したい

野田佳彦首相は14日、衆院を16日に解散し、総選挙を実施することを決めた。14日夜、首相官邸で開かれた政府・民主三役会議で、選挙日程を12月4日公示、同16日投開票とすることも決定。衆院選は2009年8月以来となる。
 野田首相は、14日午後の党首討論で、自民党安倍晋三総裁に次期通常国会での議員定数削減と、それまでの議員歳費削減の確約を得られれば「16日に解散してもいいと思っている」と提案。これに対し自民党は14日夕に幹部会合を開き、受け入れる方針を決めた。石破茂幹事長は記者団に「わが党として首相の発言を誠実に受け止め、協力する方針を決定した。手法は今後話し合う」と述べた。公明党山口那津男代表も同日夕の記者会見で「選挙制度の抜本改革は、解散後の次の通常国会で行うなら合意は可能だ。これから努力したい」と応じる考えを表明した。
 党首討論に先立ち、民主党衆院選挙制度改革法案を衆院に提出。一票の格差違憲状態を是正する小選挙区定数の「0増5減」と、議員定数を減らすための比例定数の「40削減」をセットとし、一部連用制も盛り込んだ。15日に民自公3党の国対委員長が会談し、取り扱いを協議する。
 赤字国債を発行するための特例公債法案は15日に衆院を通過、16日に参院で可決、成立する見通し。

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)とは貿易自由化を目指す枠組みで、関税をほぼ例外なく撤廃する取り決めのことです。加盟することで考えられる問題、影響、メリットなどを賛成・反対両方の視点からまとめてみると、
[メリット]海外諸国との競争によって肉や米の価格が安くなる
 消費者の立場のみで考えると、買いやすくなる価格は嬉しいです。
[デメリット]国内の農家が圧迫されるおそれがある
 関税が撤廃されることで、輸入品が安くなり、国産の農作物が売れなくなると考えられます。
[メリット]輸出企業は海外に進出しやすくなる
 車などの輸出企業は、関税が撤廃されることでより安く商品を販売できるようになり海外に進出しやすくなるそうです。
[デメリット]商品を購入する際、原産国、農法等が選べなくなる
 米国の大量農薬栽培なのか、遺伝子組み換え栽培なのか、消費者が分からなくなる。安くてケミカルな商品が山のように出回り、良質なものを選びたい消 費者にとっては地獄。
[デメリット]日本のデフレが進む
 TPPに参加すれば、輸入品との競争でどんどん国産商品の価格を抑えないといけなくなります。物価が下落し、デフレがすすむと懸念されているようで  す。
[メリット]生産性が大幅に向上する
 農業輸入が増え、農業人口が大幅に減り、かつ、工業へ労働者が移動することで、日本全体の生産性が大幅に向上する、という考え方もあるようです。
[デメリット]農業関連GDPが4.1兆円減少、全体としては7.9兆円の損失(農林水産省
 他国からの安い農産物が大量に輸入されるため、日本の農家の多くが農業をやめてしまうと読んでいるのは農水省。環境面でも3.7兆円の損失になり、合 計で日本が被る損失は11.6兆円にもなると試算しています。
[メリット]GDPが2.4〜3.2兆円増加(内閣府
 省庁によって試算が違います。内閣府GDP国内総生産)の増加を見込んでいます。
[デメリット]TPPを入り口にアメリカが政治的圧力をかけてくる可能性がある
 すでに、農産物の関税の大幅な引き下げだけではなく、アメリカ産牛肉の輸入条件の緩和のほか、郵政民営化の見直しについても検討を求められているそ うです。
[デメリット]食料自給率が低下するおそれがある
 安い輸入商品に圧され、国産消費率が低下→農業関係雇用の現象・農産品の生産額の低下→食料自給率低下、ということが考えられるようです。
[デメリット]農作物輸出を締め付ける国が現れるかもしれない
 輸入に頼る農作物の価格を急上昇させたり、輸出をやめるなどの規制を行う国が出てくることも考えられるようです。
 などなど、私には判断がしにくい。

 どうも政局のテーマになりそうであるが、どう判断したらよいものか。

◆ 一昨日、『資金管理団体陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反の罪に問われた小沢一郎氏の控訴審判決で、東京高裁は一審の無罪判決を支持した』という報道があった。「これまでの裁判での経緯を見ていると、結局違法性は存在せず無罪になるであろうという感が私としては非常に強い」と一貫して「無罪」を主張し続けてきたから、昨日下された2審判決も極当然のことであるというふうに感じた。 今後については「期限の26日までに上告しない場合、無罪が確定する」わけだが、「上告できるのは憲法違反と判例違反がある場合に限られており(中略)上告理由を見いだすのは困難な状況」であって、近いうちに無罪が確定するのではないかと期待している。
 マスコミにしても政界にしても、小沢が悪であるという印象を植え付けてきた感が強い。国民の中にもそれを植え付けてしまった感がする。自民党に残っていれば、疾うの昔に総裁・総理になることが出来ていたにも拘らず、敢えてそれを蹴飛ばしたような人物である。毀誉褒貶の激しい人物であるようだが、逸早く今の日本政治の問題点、即ち政官財癒着の社会経済システムの弊害を浮き彫りにし、将来の日本のために何度か叩き潰そうとトライした人物であって、そういう意味で私は彼を高く評価し、指示している。まもなく、解散になるようだが、小沢さんに期待したい。まさに、国民生活が第一という信念に。
●小沢さんって本当に先見の明があったんだ
自民党の福田元総理大臣はNHKの取材に対し、「総理大臣当時、『ねじれ国会』で、いわゆる『大連立』の話もあったが、成立していれば少なくとも今のような状況はなかったのではないか。停滞を起こした責任を感じる。当時の民主党の小沢代表は『民主党のみんなは何もわかっていない』とわたしに言っていたが、事実だったことが3年間で証明された」と述べました。、わたしの内閣は『背水の陣』だったが、今は断崖絶壁ではないか。当時は外交関係が安定していたが、今はそれも崩れてしまった。』(NHKニュースweb)
 この時の事は鮮明に憶えている。私も 「小沢さんは一体何を言ってるの!? やっと政権交代がすぐそこまで来ているのに」 と憤ったものだった。あの頃、民主党は輝いて見えた。多士済々、有能な(!)若手がいっぱいいて、どれもこれも優秀でルックスも良くて etc. etc.あの頃の自分の頭を叩いてやりたい気分だ。福田さん、あなたの責任じゃありません。よってたかって、あなたと小沢さんの足を引っ張った、民主党の議員たちと私みたいな民主党支持者のせいです。
 小沢さんは、あの頃から民主党議員たちの能力の無さと定見の無さを分かっていたんだ。昨日の解散宣言を見ていて、心から 「この3年間はいったい何だったんだろう。あの政権交代後の高揚はいったい何だったんだろう」 と言いようのない虚しさを感じてしまった。その結果、石原氏のような、どう考えても国政の場に出してはいけない人間がしゃしゃり出て、おまけに異様にマスコミに持ち上げられる社会にしてしまった。国内的にも国際的にも、断崖絶壁だ。