嘉田知事新党は「日本未来の党」 卒原発掲げ結成を表明 (朝日新聞・2012年11月27日15時37分)

 滋賀県嘉田由紀子知事は27日午後3時過ぎから大津市内のホテルで記者会見し、新党「日本(にっぽん)未来の党」を結成する、と表明した。原発を段階的に削減する「卒原発」など六つの主要政策を掲げ、「未来をつくる政治の結集軸」を目指すとした。
 嘉田氏は「びわこ宣言」も発表。「多数の原発が集中立地する若狭湾福井県)に近い滋賀県、琵琶湖をあずかる知事として、国政にメッセージを出さないことは、これまで琵琶湖を守ってきた先人に対しても、子や孫に対しても申し訳が立たない。国民の信頼を取り戻し、国民が希望を持つことができる、未来への選択肢となる新しい政治の軸を立てる」と決意を表明した。
 びわこ宣言の賛同者には稲盛和夫坂本龍一菅原文太鳥越俊太郎茂木健一郎5氏が名前を連ねた。
◆「第3極」3分化…嘉田新党に生活・減税合流へ
 衆院選(12月4日公示―16日投開票)で、民主、自民両党への対抗を目指す「第3極」勢力が27日、3分化する方向となった。「国民の生活が第一」(小沢一郎代表)、「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(山田正彦河村たかし共同代表)は、脱原発を主張する滋賀県の嘉田かだ由紀子知事(62)を代表とする新党に合流する方針を表明した。党名は「日本未来の党」とする。これに対し、日本維新の会と、みんなの党は、合流見送りが決まった。第3極勢力は、脱原発勢力の「未来」を加えた3党を軸とした構図になろうとしている。(2012年11月27日22時19分 読売新聞)

おとなり日記「偽百姓日記」から(2012-11-27)
■[報]日本未来の党
 ついに来ましたド本命。滋賀県知事嘉田由紀子さんが旗揚げした新党「日本未来の党」。卒原発、消費増税凍結、はっきりとは言っていないがTPPにもNOを突きつけてくれるはず。さらに言えば瓦礫拡散もストップしてほしいですが。
とにもかくにも、小沢「生活」党、山田・亀井の「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」も合流予定、「みどりの風」も一部合流が決定的との報道で、ここを基幹に脱原発・市民の暮らしを守ろうとする志のある政治家がきちっと集まってほしいな、と思います。社民・共産も思うところはあるかもしれないけれど、ここはぜひ手を組んで(合流まではいかなくとも、原発再稼動を阻止するという点において選挙協力くらいはぜひ)、日本に大きなムーブメントを引き起こしてもらいたいです。
 というわけで、本日の結党を呼び掛けた「びわこ宣言」をご紹介。

            びわこ宣言

                平成24(2012)年11月27日
     

政治は未来をつくるもの。

右か左かではない、私たちが目指すものは日本の未来の安心。


国民のみなさんに日本の未来を選択する、その選択肢を提示したい。


国政への危機感、中央集権体制を変え、現世代につけまわしをしてきた旧体制を変えなければならない。

3.11後初の国政選挙であるにもかかわらず、「原発のない社会」に向けての議論は不透明のまま。自民党はこれまで原発安全神話をつくり、事故への備えを怠たり福島事故に対する反省は一切なく、原発推進ともとれるマニフェストを発表。


福島の事故は、放射性物質を大気や水中に広げることで地球を汚した、この重い責任を感じることなく、経済性だけで原子力政策を推進することは、国家としての品格を失い、地球倫理上も許されないことである。


原発事故の潜在的リスクが最も高いのは老朽化した多数の原発が集中立地する若狭湾に近い滋賀県、琵琶湖である。琵琶湖は近畿圏1,450万人の命の水源であり、その琵琶湖をあずかる知事として、このまま国政にメッセージを出さないことは、これまで琵琶湖を守ってきた先人に対しても、子や孫に対しても申し訳が立たない。


 今、ここに、国民のみなさんの信頼を取り戻し、国民のみなさんが希望を持つことができる、未来への選択肢となる新しい政治の軸を立てる「びわこ宣言」を行います。未来を拓く新しい政治を始めましょう。


びわこ宣言 賛同者リスト(敬称略)

稲盛和夫

坂本龍一

菅原文太

鳥越俊太郎

茂木健一郎


【未来をつくる政治の結集軸】

原発のない再生可能エネルギー社会へ

■ 卒原発 原発稼働ゼロから全原発廃炉の道筋を創ります


全員参加型社会へ

■活女性、子ども 誰もが居場所のある社会を実現します。


安心・安全を実感できる社会へ

■ 守暮らし みなさんの生活に対する不安を取り除きます。 


家計の復活へ

■ 脱増税 消費増税法は凍結します


行政・司法の抜本改革の断行へ

脱官僚 国民・地域の立場に立った行政・司法に改めます。


主権国家としての権利を堅持へ

■ 誇外交 食品の安全、医療制度を守り、品格ある外交を展開します。


以下関連ニュースより


・滋賀知事、脱原発新党の結成表明 「日本未来の党」、小沢氏合流

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012112701001151.html


 滋賀県嘉田由紀子知事(62)は27日、大津市で記者会見し、衆院選に向け、脱原発を掲げた新党「日本未来の党」の結成を表明した。自身が代表を務める。国民の生活が第一小沢一郎代表)と「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」は合流する方針を決めた。「みどりの風」は前衆院議員が参加する。脱原発で新たな第三極が結集する方向となった。日本維新の会に対抗し衆院選で躍進を目指す。
 しかし脱原発以外の政策は未調整で、他党から「選挙目当て」との批判が出そうだ。嘉田氏自らは知事を続投し衆院選には出馬しない。

※そうそう、卑怯にも大手メディアはほとんど取り扱いませんが、小沢さんは先の政治資金の問題で無罪が確定してますからね。犯罪者呼ばわりはもうやめた方がいい。

・小沢・嘉田連合 脱原発で100人超え

http://www.gendai.net/articles/view/syakai/139829

 正真正銘の第三極が発足する。滋賀県嘉田由紀子知事(62)が「脱原発」を旗印とする新党結成を27日午後にも表明。新党名は「日本未来の党」になる見通しだ。小沢一郎の「国民の生活が第一」や「みどりの風」、「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」も合流を検討している。共闘が実現すれば、維新の会を凌駕する一大勢力になるのは間違いない。新党の党首となる嘉田知事はまだ全国的な知名度はないが、市民運動家の間では広く知られている。06年に「もったいない」のキャッチフレーズで新幹線新駅とダム建設に反対し初当選した。原発問題では、橋下徹大阪市長のように大仰な構想をブチ上げたわけではない。地道に「卒原発」を訴え続け、大飯原発3、4号機の再稼働問題について、政府に慎重な判断を求めてきた。そんなぶれない姿勢が歌手の加藤登紀子や音楽家坂本龍一の共感を呼んでいる。生活やみどりとの連携は、橋下と石原慎太郎都知事の維新みたいな選挙目的の“野合”とは違う。至極当然の流れだ。
「維新と大きく異なるのは、脱原発の政策が一致していること。そして、場当たり的に離合集散しているわけではないということです。新党構想は3カ月ほど前から、生活の小沢一郎代表や脱原発亀井静香幹事長が水面下で調整を続けてきました。それが結実したのです。小沢や亀井らベテランが裏方に回って汗をかいている点も、維新とは対照的です」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)

<第2会派に躍り出る可能性>
 問題は嘉田新党が選挙までに機能するか。「なんらかの連携、協力は模索したいが、即合流までは考えていない」(みどりの谷岡郁子共同代表)という慎重意見もある。比例代表名簿の統一などが検討されているが、難航しないのか。「最大の問題は選挙区の調整でしょう。でも、小沢一郎社民党新党大地みんなの党と個別にはほぼ調整を終えている。あとはみどりや脱原発との調整があるくらい。テクニカル的にはそれほど難しい話ではありません」(選挙事情通)野田は論外だし、安倍や維新のウルトラ右翼もコアな支持層に訴えているだけ。暮らしに密着した問題を争点に掲げる「脱原発グループ」の威力はバツグンだ。政治評論家の伊藤達美氏は「女性を中心に票を伸ばすでしょう。社民、共産も加えれば50〜60議席に届く」と見る。前出の鈴木哲夫氏は「みんなの党が新党に合流すれば、維新はもちろん、民主を抜き、自民に次ぐ第2会派に躍り出る可能性を秘めている」と指摘した。100議席を超えるポテンシャルを秘めているのだ。小沢のオリーブの木構想がいよいよ現実になりつつある。

ま、みんなの党はさすがにどうかと思うが…。しかし三ヶ月前ってのはこれのための新党構想だったのかな?そのころってまた別の動きがあったような気もしなくないですが。てか「安倍や維新のウルトラ右翼」にちょっと笑ったw

・「未来の党」に小沢氏の影 脱原発派は歓迎も政治手法に疑問 

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/610109/
 滋賀県の嘉田(かだ)由紀子知事(62)が27日、結成を表明した新党「日本(にっぽん)未来の党」。衆院選に向け、全原発廃炉を目指す「卒原発」を掲げて脱原発勢力の結集を図るが、その「裏」には新党に合流を決めた「国民の生活が第一」の小沢一郎代表(70)が控える。原発に批判的な人からは脱原発派の結集に歓迎の声が上がる一方、小沢氏に懸念する意見も出た。 「琵琶湖を守るため、国政にメッセージを出さないといけない」。会見場の大津市内のホールに、環境保護を意識した自身のイメージカラーの緑のスーツで登場した嘉田氏。新党の意義を強調し、こう続けた。
 「それぞれの党、個人で手を挙げてくれる人に『この指止まれ』方式で呼び掛ける。小沢代表が連携する気持ちをお持ちならば、方向性としてはあり得る」仮定の話として小沢氏との連携にも言及したが、両氏はすでに24日に会談。脱原発勢力の結集には小沢氏の影がちらつく。こうした状況について、東京・霞が関経済産業省前にテントを設置し、「反原発」を訴える人からは、まずは「歓迎」との声が上がった。東京都北区の無職、乾喜美子さん(75)は「これまでは反原発の政党がばらばらだったので、投票先に困っていた。まとまってくれれば、分かりやすくなるのでいいと思う」
 「みどりの風」「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(脱原発)も合流を視野に入れているためで、荒川区の無職、勝邦宏さん(73)も「反原発派が結集すれば、多党乱立のときより、死票を減らせるので賛成だ」と話した。ただ、2人とも小沢氏の政治手法に懸念している。乾さんは「心配なのは選挙で『脱原発』と言っておきながら、当選したら、ころっと変わること。小沢さんは政治資金の問題もあったので信じられない」と疑問視。勝さんも「前から政治手法に疑問を持っていたので、権力を奪取するための手段なのかと思う面もある」と話した。政治評論家の有馬晴海(はるみ)氏(54)は「小沢氏はもともと反原発派ではない上に、反原発だけで政治をやるわけではないので、今回の合流は議席を取るための苦肉の策といえる。本心では連合軍を組むことで第二極、第三極に食い込んで態勢を整え、国会で最後の勝負に出たいという意図があるのだろう」と指摘した。

 さすがの産経。こうなってもまだ小沢つぶしを忘れないあたりがもはやすごいです。執念、としか言いようがない。むしろ、その政治資金の問題とやらは無罪であったときちんと報じることがメディアの役割なのではないでしょうかね。
というわけで、とりあえず今日はこれで。今日他にも扱いたいニュースがあったのですが、明日に回しますです。