今日は長い一日になるかな?

◆『負けかたの極意』(野村克也著)より
 この本は、「再生工場」の異名を取る名監督、野村克也氏による、負け方論。監督生活24年で1565勝1563敗。「はじめに」で著者は、こう書いています。
<「負け方について書いてください」出版社から要請を受けたとき、正直、腹が立った>結局は、思い直して書いてくれたそうですが、これは編集者のファインプレーであろう。<敗北力とは、「どういう条件を満たすとき自分が敗北するかの認識と、その敗北をどのように受け止めるかの気構えから成る」>
それは、著者自身がプロデビューで味わった屈辱のエピソード、一度は敗北した選手を再生させた手法、勝つための力、ノウハウの蓄え方。あくまでも敗者のろんりではない。どうすれば勝利できるかを述べたものであろう。負け方の極意というより、どうすれば勝てるかを追求した本といえよう。
<ポイント>
・ いうなれば、勝ちはパァーッと盛り上がるが冷めやすい“一瞬の恋”。対して負けは、たとえ嫌なことがあっても、必要と思えばきちんといってくれる“悪友”といったところだろうか。
・再生で大事なのは、その選手に足りないものに気づかせてやることだ。
・周囲からは「もはや限界」と見られていても、何かひとつ新たな武器を身につけることで、もうひと花咲かせることは充分可能である。
・痛い目に遭わないと、人間はほんとうには変われない。だからこそ指導者は、ときにはあえて失敗させることも必要なのである。
・その選手の将来性を判断する基準のひとつとして、私が注目していることがある。三振したり、KOされたりしたとき、どんな顔でベンチに引き上げてくるか、である。
・目先の勝利にこだわるあまり、肝心の「人」を殺してしまっては何にもならない。
・元阪急ブレーブス福本豊に私は訊ねたことがある。「盗塁とは何か?」すると、“世界の盗塁王”はこういった。「それは眼です」
・百パーセント理想の状態でないのは、たしかに環境のせいかもしれない。だが、そのなかで百パーセントの力を発揮しないのは、自分自身のせいなのだ。
・「これ」と思った人材を抜擢、信頼し、結果が出るまで待つことができるか。言い換えれば、近い将来の大きな成果のために、目先の利益をあえて捨て、ある程度の失敗や負けに目をつぶるだけの覚悟を決められるか──リーダーには、それだけの度量が求められるということである。
・「この監督についていけば、いずれ勝たせてくれる」「この監督のいう通りにやっていれば、必ず結果は出る」そのように思わせることが何よりも大切だった。「信は万物のもとをなす」という言葉があるが、選手の信頼があってこそ、はじめて監督は自分の目指す野球を実践できるのである。
張本勲が現役時代に残した名言がある。「夜の素振りは、おれの睡眠薬だ」

(5月29日生まれの偉人)
◆鹿持 雅澄(かもち まさずみ、寛政3年4月27日(1791年5月29日)) - 安政5年8月19日(1858年9月25日))は日本の国学者。名称は藤田。号は山斉または古義軒。別名は柳村愿太。飛鳥井深澄、藤原太郎雅澄とも名乗った。
◆伊東 巳代治(いとう みよじ、安政4年5月7日(1857年5月29日) - 昭和9年(1934年)2月19日)は、明治、大正、昭和期の官僚、政治家。長崎県出身。
◆野口雨情(のぐち うじょう、1882年(明治15年)5月29日 - 1945年(昭和20年)1月27日、本名・英吉)は、詩人、童謡・民謡作詞家。多くの名作を残し、北原白秋西條八十とともに、童謡界の三大詩人と謳われた。蕗谷紅児(1898-1979年)は、挿絵画家で有名であるが、同年生まれの古屋信子、加藤武雄、野口雨情、西條八十などの本を手がけている。
◆美空 ひばり(みそら ひばり、1937年(昭和12年)5月29日 - 1989年(平成元年)6月24日)は、日本の歌手、女優。昭和の歌謡界を代表する歌手・女優の1人。横浜市磯子区滝頭出身。横浜市立滝頭小学校、精華学園高等部卒業。女性として初の国民栄誉賞を受賞した。本名は加藤 和枝(かとう かずえ)。愛称は“御嬢”(おじょう)。身長147cm。レコードの累計売上は8000万枚に達する。

<昨年の今日>は空白である。