「消費税増税議論」がら見えること。(512日 (340日間継続中))

◆来年4月の消費税増税に関して有識者会議が開かれ、7割が増税実施という結果であった。安倍内閣有識者会議の結果や経済状況などを見て判断するとしている。経済状況を判断する上での景気指標としては、8月12日に既に発表になっている4−6月の国内総生産と10月月初に発表になる日銀短観を中心に考察されるであろう。その後、消費税増税と打ちあ下あるのではないだろうか。そこに財務省の思惑がみえる。。財務省にとっては是が非でも来年4月に8%まで消費税を予定通り上げたい。表向きは、増税により福祉財源を確保し、さらには財政赤字増加に歯止めをかけるということであろう。福祉の維持と、GDP比では世界最高水準にある財政赤字に対応しなければならないことに反対する人はまずいない。しかし、本音のところでは、財務省増税により自分たちの権力維持を図りたく、彼らによる予算の各省庁への分配権が何よりも権力の源泉を守りたい。民主党政権時代に、うまく政権を利用し、消費税は値上げしないと政権公約し、最後は決める政治と称し、三党合意で消費税値上げに踏み切った。そこまでして、民主党がつぶれようと、消費税値上げに踏み切った。財務省にとって最悪のシナリオは、財政赤字増加のために予算が削減されることである。財政赤字増加により、財政リスクが高まり、さらに予算配分の権限が縮小することである。その点、増税が行われれば彼らの権力の維持ができるわけであり、法人税下げなども一部では検討されているが、財務省はやる気はない。消費税上げで景気が悪くなるリスクがあるから、公共事業を行うべきという意見も一部の自民党議員や政府内部にもあるが、これなど利権丸見えの卑しい発言である。日銀の黒田総裁が消費増税を行っても景気に影響がないと発言した裏にも、元財務相高官である黒田氏が、日銀総裁の「仮面」をかぶって発言したとの見方ができる。まさに、古巣への恩返し。この有識者会議についても、来年4月の3%増を主張している方が多いが、これにも政府や財務省の思惑が見え隠れし、そういう意見を言いそうな人を最初から選んでいる可能性がある。
 一度、消費税上げを公言したことと現状の財政事情を考えれば、もし増税を撤回すれば、国債の格下げ、ひいては金利上昇のリスクもあるため、来年4月に消費税を上げないというシナリオは考えにくいようだが、しかし、現金給与総額が長い間の下落からようやく0.数%上がり始めたにすぎないこと、それも雇用が増え、ひとりあたりの給料は上がっていないこと、そして貯蓄率が3%程度しかなく、消費税上げはさらなる可処分所得減少につながり、れば3%の一気の増税は景気を腰折れさせるリスクがかなり高い。まさに、二度あることは三度ある。所得も下がり、増収ではなく、大幅な減収になるであろう。今年度予算では約43兆円の税収を見込んでいますが、景気が回復していることから、税収の上ぶれも予想されるが、来年度は下振れが始まるであろう。いずれにしても、景気を腰折れさせないことが重要であり、増税の目的は国民の生活を守るためであって、財務省のためではないことも明らか。さらには、7割の法人が法人税を支払っていないことなどを考えれば、課税ベースを広げた上での法人税の「減税」や、当然のことながらムダな経費の徹底的な削減が必要。そのためには、増税より、経済を成長させることが何よりの解決策になる。まさに、成長戦略が問われている。

◆今朝から関東地方も雷雨。大きな雷音が繰り返しされる。激しい雨。これからの出勤はしんどそうである。そして今日の出来事は
・日ロ首脳会談 “連携し シリア情勢改善に貢献”
クロマグロ漁獲15%削減へ 
・冠水・停電相次ぐ 記録的豪雨“通勤の足”直撃!。 関東各地で大雨、落雷 臨時休校の小学校も。
サムスン “腕時計型”コンピューター 発表 
・消費税は?日銀が景気判断を上方修正

◆『世界で稼ぐ!何でも稼ぐ!変化に強い“起業家集団”』(2013年9月5日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京カンブリア宮殿」より)
 マツダスタジアムで営業をするびっくりテラスを紹介。企業のレクリエーションなどに大人気で観客が寝そべる事ができる寝ソベリアも人気。仕掛け人は三井物産で球場の飲食サービスの大半をグループの給食会社「エームサービス」が担当し特別席の広告誘致は三井物産本体が行い採算をとりグループ全体の得意分野をつなぎあわせてサービスの大半を請け負っている。
 火力発電所から出る煙の問題を解決するため、三井物産液化天然ガス受け入れプラントを用意。液化天然ガスが届くようになって天然ガスの火力発電施設が作られた。地域での消費量が増えたためモレノ知事と施設拡張の交渉を行った。三井物産には様々な部署が入っていてガソリンスタンドや調剤薬局のチェーン、テレビ通販などを手がけている。そしてアジア最大の病院グループに投資を行った。三井物産が手がける事業数は約6万、売り上げは10兆円、拠点数は151箇所でグループ従業員は4万人を超える。そのため、英語以外の言語でビジネスが出来る社員が3715人もいる。毎月第3水曜は社員食堂で巨大飲み会には1000人近い社員が集結する。旧三井物産は1876年に創業し、綿花を輸入するなど工業の近代化を後押しした。そして鉄鉱石をはじめ様々な資源を調達した。村上龍三井物産に興味を持ち「ひところは商社経由で入る情報の方がクーデターとか早い。商社とは何なのかどう変化しているのかを明らかにした方がいい」と話した。
 ハナマルキの材料は三井物産が調達をしているが、遺伝子を組み替えていない「Non-GMO大豆」の調達が難しくなっている。アメリカなどの大豆農場が「遺伝子組み換え大豆」の生産を拡大しているのが理由だという。三井物産がブラジルで農業生産に乗り出したのは遺伝子が組み替えられていない大豆を日本へ安定供給するため。ブラジルのオーダーメイド大豆を使ってハナマルキでは試作を繰り返してきた。ハナマルキは「頼もしいですね。納得いった段階で長期的にかなりの量をお願いする」と話した。村上龍が「三井物産は何をする会社か」と質問をすると飯島彰己は「世界中の人々が必要としている物、事をお届けする仕事。一番得意とするのが国と国をつなぐ企業と企業をつなぐ人と人をつなぐ、つなぐことが1つのキーポイント」と説明。小池栄子が「つなぐ仕事なら何でもやる?」と質問すると飯島彰己は「基本はそれが本当に良い仕事かコンプライアンス上問題ないかと。ここをしっかり基軸として持てばどんな仕事でもやっていける。ただ必ずなければいけないのは国づくりに貢献できるか。ここのポイントは一番大きい」と話した。村上龍の全部署を把握できるかという質問に対し飯島彰己は「社員全員経営幹部含めてより色々な分野で仕事をしなければ総合商社としての総合力を発揮出来ない。色々とできる事が好きでなければならないし色々な人に会える事が好きでなければ。人が好きでなければ商社の仕事はなかなか務まらない」と話した。また、「1人1人が経営者」とは?という疑問について飯島彰己は「現場では色々な判断を自分でして行動しなければいけないケースが多い。いちいち上司の許可をもって判断して行動していたら手遅れになる。各々が経営者のマインドで瞬時に判断して行動していく」と話した。
 東日本大震災原発が停止し電力不足に陥った時、三井物産がガスの生産地に日本への大量出荷を働きかけていた。それが出来たのは石油・ガスの総合商社1位の権益を持つためで82%を資源で稼いでいる。サハリン沖石油開発に20年以上から関わり日本に石油を供給し、シェールガスの開発に参画している。三井物産は化学大手「セラニーズ」と組んでメタノールの生産を目指した。メタノールはペンキなど塗料に使われ高級車のランプのカバーや水族館の水槽などの素材にもなり世界需要が2016年までに4割増しになると予想されている。飯島彰己は資源、エネルギーのプロジェクトは時間軸が長く今入ろうと思っても簡単に入れるビジネスじゃない。サハリン2の構想が出来てから26年かかっていると話した。そのプロジェクトだけやってるわけでなくガスのビジネスをしていてもLNG船、LNGターミナル、ガス配給、化学品と何かしら利益は出ると説明した。「商社の役割は終わった」はウソ?という村上の疑問に対し三井物産・飯島彰己は、商社不要論が起こったときも物流や売買が中心だった事業形態から、今日本の求めている資源小国としての資源やエネルギーの利益に投資するなど、一番求めているものに力を入れて事業投資をしていくことが、今の商社の形になっていると語った。また、人が唯一最大の資産なため、人さえ鍛えておけば繋がるという信念で仕事をしていると語った。三井物産の役員フロアでは、世界のVIPを招く部屋や飯島の社長室などがある。社長室には、ロシアの歴代指導者と一緒に飯島の絵が描かれたマトリョーシカが飾られていた。飯島はロシアのプーチン大統領のほか、メキシコのペニャニエト大統領やタイのインラック首相など、国のリーダーと頻繁に会談している。ブラジル・サントスにある三井物産の子会社では、入社3年目の軸屋さんが働いている。この日は、コーヒー豆の品質チェックを行っていた。軸屋さんは現地のポルトガル語がほとんど出来ないが、いきなり海外の現場に送られたという。三井物産では早期海外派遣という社員研修を行っており、若手に3ヶ月間海外の現場で働かせている。入社4年目の田子さんは、三井物産の修業生制度で、ブラジルの名門大学のポルトガル語コースで勉強している。期間は2年で、1年は語学に使いもう1年を現地で働く。研修では、むしろ語学勉強より大学後の現地文化の体感が重要だという。家に帰ると、またポルトガル語の勉強が始まる。ある日、田子は肉じゃがを作り知り合いを呼んで日本食のパーティーを開いた。三井物産では、研修を終えるとビジネスを立ち上げるチャンスを与えている。ブラジル・サンパウロでは、入社8年目の稲田さんがリセウ・サンタ・クルーズという学校に訪れていた。稲田は、ベネッセと組んでブラジルで家庭学習のビジネスを始めようと考えている。稲田の提案にリセウ・サンタ・クルーズの校長は、「外国から来て教育現場の現実を理解しようとするなんて面白い」と話した。新入社員の研修先については、一応は希望は聞くという。飯島は求める人材として、「言葉の上手い下手は関係ない。人が好きで好奇心が強く、一生懸命挑戦する人。グローバルは昔からあったことと考えている」と話した。自立した社員を育てるにあたっては、「あえて厳しい環境に置くことを大事にしている。人材育成の基本は現場。修羅場・土壇場・正念場が人を育てる」と述べた。
 東日本大震災の直後、三井物産の飯島は全社に「復興の支援が第一」と号令をかけた。イトーヨーカドーアリオ亀有店では、その「復興の支援」として気仙沼市のわかめの加工を「かわむら」という会社に委託して販売している。「かわむら」のイトーヨーカドーでのわかめの販売に一役買ったのが、三井物産だった。三井物産住友商事と水産加工会社による組合設立を共同で支援した。三井物産は、組合員が自由に使える共同加工場の建設を支援した。この日加工場では、ヤマグンが朝鮮漬を作っていた。飯島は三井物産の震災復興支援について、「我々は少しずつ雇用に貢献できる。それには産業を興すことが必要だった」と話した。仙台市で水族館を開くことなどを考えているという。村上は、「復興は日本の一体感に関わる。共感した」と話した。村上龍三井物産の飯島について、「飯島と接して世界の中の日本という確固たる視点に触れたような気がした」と話した。


(9月5日生まれの偉人)
◆棟方 志功(むなかた しこう、1903年明治36年)9月5日 - 1975年(昭和50年)9月13日)は日本人の版画家。青森県出身。20世紀の美術を代表する世界的巨匠の一人。1942年(昭和17年)以降、彼は版画を「板画」と称し、木版の特徴を生かした作品を一貫して作り続けた。
 ●鍛冶屋屋の息子は 相槌の火花を散らしながら わだばゴッホになる
  裁判所の給仕をやり 貉の仲間と徒党を組んで わだばゴッホになる とわめいた
  ゴッホになろうとして上京した貧乏青年は しかし ゴッホにはならずに世界のMunakataになった
  古稀の彼は つないだ和紙で鉢巻きをし 板にすれすれの独眼の そして近視の眼鏡をぎらつかせ 彫る 棟方志功を彫りつける
                           草野心平http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130512)の詩「わだばゴッホになる」の一節
 ●『板画」をという言葉を使った志功は板との対話を心がけていました。版画の版という字は、板の片割れという意味だから板画の方が全部を意味するか  らこの板画という言葉を使ったとのこと。

おとなり日記
2013-09-04 真実の政治家(保守派通信) 自民党売国政党です http://d.hatena.ne.jp/shinjitunoseijika/20130904
2013-09-03 赤松達夫のブログ   http://d.hatena.ne.jp/tat07ani41/20130903
2013-09-02 酔っ払いのうわごと  http://d.hatena.ne.jp/oguogu/20130902

<昨年の今日>も空白である。