今日も暑かったですね。

 台風24号の影響もあり、東日本は、昨日から夏日に戻った感がする。10月上旬にも関わらず、今週は熱いようだ。新潟県糸魚川で35.1度の真夏日を記録。
 
 ◆夕方、寺島実郎さんの講演会に参加。丸の内の日本工業倶楽部で寺島文庫リレー塾のセミナー。10月2日に続き、講師は寺島実郎さん。今回 テーマは「大中華圏--ネットワーク型世界観から中国の本質に迫る」。(「大中華圏」寺島実郎著・NHK出版 参照)
 ① 知的三角測量。三角形トライアングルで日米中関係を考えるべき。まさに、この二国(米中)が21世紀の日本の運命を決める。
 ② 中国との付き合い方。
 ・遣隋使以来、仏教、通貨、暦など中国文化等の導入。江戸時代の鎖国はまさに、中国からの自立の過程だった。明から清への移行期。日清戦 争の勝利が転機となり劣等感が優越感に反転。太平洋戦争の敗戦を米国の物量への敗北ととらえたが、実際は米中の連携に敗れた。ヘンリール イスのアメリカにおける反日キャンペーン。中共に敗れ、蒋介石政権が台湾に移り、日本は。共産党政権への砦としてサンフランシスコ条約に わずか6年で参加。日米安保。「日米関係は米中関係である」(松本重治)
 ・現在の中国は55の少数民族を抱える巨大な多民族国家。まさに、中華民族は、中国文明・文化の共感でつながっている。「中華民族の偉大 な復興」は内を束ねる統合「グレートチャイナ」のキーワードであり、香港・台湾・シンガポールなど華僑・華人を含んだ大中華圏を意識した 外へ向けてのネットワーク型発展のキーワードの両面を持つ。
 ・周近平の二つの原体験は、米国留学と下放体験。娘も米国留学。米中戦略対話。G2論者(シュールガス開発技術提供、トリウム原発の共同 開発)、泥臭さ。24年間田舎の役人であった。バブリー中国への批判的な目。引き締め路線。リコノミクス。
 ③ アメリカの動き
 ・先週2日の日米の2+2。ケリー国防長官とヘーゲル国防長官の千鳥ヶ淵戦没者苑への献花。靖国神社は認めないというメッセージ。靖国に は4.9万人の朝鮮・台湾人の日本軍兵士が合祀されているる(遺族年金なし。戦後賠償は終わっていない)。A級戦犯も合祀されている。(東 京裁判には疑問はあるが、戦争の責任者には罪はある)。日本はサンフランシスコ講和条約で、東京裁判を認めた上で国際社会に復帰した。軍 国主義のシンボルへの参拝は軍国主義復活の疑惑を与える。
 ・沖縄返還協定で尖閣列島の返還はありながら、米中国交回復後、「尖閣列島日米安保の適用対象」というアメリカのメッセージは、日米安 保第5条の「同盟国責任を果たす」ということを言っているに過ぎない。領有権についてはコメントしていない。同盟国責任にはさまざまな選 択肢がある。「施政権」があり実効支配 していることを認める、ということは竹島問題では韓国を支持するということでもある。竹島につい ても國際司法裁判所にいけば、日本有利。
 ・アメリカのアジア戦略は影響力の最大化。あいまい作戦。
 ・アメリカの悪夢は日中同盟。日本の悪夢は米中接近。日米安保により、日本軍国主義を抑えて欲しいのが中国の考えであり、G2で東アジアを 支配したいのが、中国の本音。
 ・まさに、これからの日本が本当の自立・自尊した国家になることが、重要である。

<今日の出来事>
新潟県では10月最高気温35.1度を記録

(10月9日生まれの偉人)
◆大佛 次觔(おさらぎ じろう、新字体:大仏 次郎、1897年(明治30年)10月9日 - 1973年(昭和48年)4月30日)は、日本の作家・小説家。本名:野尻 清彦(のじり きよひこ)。『鞍馬天狗』シリーズの作者として有名で、現代小説、歴史小説、ノンフィクション、さらには新歌舞伎や童話などまでを幅広く手がけた。大仏次郎記念館(http://www.yaf.or.jp/facilities/osaragi/)は、横浜市の港が見える丘公園にある。建物はれんが造りの洋風建築。原稿、創作ノート、蔵書などのほか愛蔵品の猫の置物などのコレクションを展示。

<昨年の今日>http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20121009