再び、播磨灘物語について。そういえば今朝の天気は。

豊臣秀吉の軍師を務めた黒田官兵衛の生涯を描いた「播磨灘物語」。1973年(昭和48年)から読売新聞に掲載の後、1975年に刊行された。文庫本になったのが1978年。私が就職した翌年。すぐに文庫本を購入して読んだ。それからおそらく30年近くたってしまったであろう。あらたに、購入して、約30年ぶりの「播磨灘物語」である。黒田官兵衛を知ったのは1965年(昭和40年)。小学校4年生から5年生にかけての1年間放映されたNHK大河ドラマの「太閤記」を見てのことである。秀吉を演じたのは当時無名だった緒方拳。黒田官兵衛田村高廣。秀吉の緒方拳ははっきり覚えているが、官兵衛の田村高廣は記憶に残っていない。どちらかと言うと、その後の播磨灘物語で確かテレ美朝日で垂水悟朗が演じた黒田官兵衛が記憶にある。そして30数年がたち、来年の大河がその黒田官兵衛を描く「軍師官兵衛」と知った。司馬遼太郎の原作は使わず、脚本家前川洋一によるオリジナル作品のようだ。もう一度「播磨灘物語」を読んでみたくなった。激動の時代には、いろいろな才能を持った人々が、その才能を如何なく発揮する。時代がそうさせるのであろう。戦国の世に天下統一という時代の大きなテーマに向け、時代は多くの武将や商人、また利休のような茶人を登場させている。その中でも少し特異な存在として、軍師黒田官兵衛竹中半兵衛が歴史に残っている。二人とも秀吉に仕えたのは奇跡のような話だが、秀吉に仕えたからこそ記録に残っているのだろう。
 「播磨灘物語」というか黒田官兵衛の人生の大きな山は、織田信長を裏切った荒木村重を翻意するよう説得にいって伊丹城(有岡城)の牢に囚われた事件と、毛利攻めの先方として高松城の水攻めの最中に信長が暗殺され、その死を毛利方に内密に和議を成立させ、いわゆる「中国の大返し」を成功させたこと、である。伊丹城の牢から脱出する際、「播磨灘物語」では官兵衛の家臣が一人救出にくるだけであり、また高松城攻めでは、「播磨灘物語」ではほぼ和議がまとまっているところへ事件の通報が来ることになっている。今回の脚本家はどのように描くのであろうか。司馬遼太郎と違う描き方をするのであろう。たとえば、太閤記の如く。来月がたのしみである。(http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20131217/p1
 <講談社HPより> 
播磨灘物語(一)
 黒田官兵衛。戦国時代末期の異才。牢人の子に生まれながらも、22歳にして播州・小寺藩の一番家老になる。だが、「この程度の小天地であくせくして自分は生涯をおわるのか」という倦怠があった。欲のうすい官兵衛だが、「広い世界へ出て、才略ひとつで天下いじりがしてみたい」という気持ちは強かった。
播磨灘物語(二)
 官兵衛は信長に新時代が出現しつつあるというまぶしさを感じていた。「だからこそ織田家をえらんだ」のだ。信長に拝謁した官兵衛は、「播州のことは秀吉に相談せよ」と言われ秀吉に会う。秀吉は官兵衛の才を認め、官兵衛も「この男のために何かせねばなるまい」と感じた。ふたりの濃密な関係が始まった。
播磨灘物語(三)
 黒田官兵衛生は主家からの難題――荒木村重を翻心させられれば織田信長に従う――を抱き、伊丹を訪ね、囚われる。一方信長は官兵衛生が裏切ったと錯覚、子松寿丸を殺せという。竹中半兵衛の真情は松寿を救うが、官兵衛生が牢を出た時は半兵衛、既に病死。牢を出でからの官兵衛は身も心も変る……。
播磨灘物語(四)
 信長が殺された。秀吉は「主の仇」光秀を山城山崎で討ち、その2年後には、豊臣政権を確立した。官兵衛は自分の天下構想を秀吉という素材によって、たとえ一部でも描きえたことに満足だっただろう。この戦国の異才が秀吉に隠居を許され、髪をおろし入道し「如水(じょすい)」と号したのは、48歳のときであった。

◆関東南部の平野部でも積雪か。今朝の気象情報。低気圧の影響で東京・八王子、さいたま・緑区を始め冷え込みが見られている。神奈川・箱根町などでは積雪が観測されている。結局一日中雨模様。寒いアが、通勤に影響がなく一安心。まさに冬本番を迎え、これからが大変かも。

<今日のニュース>
・「政治家としてアマチュア」=猪瀬知事、頭下げ辞任。ポスト猪瀬は舛添要一厚労相自民党橋本聖子参議院銀、丸川珠代参議院議員東国原英夫前宮崎県知事、民主党蓮舫参議院議員滝川クリステルなどの名前が挙がっている。次の選挙は超短期選挙となり、東京都知事候補は年内に選ばなければいけない。東国原英夫前宮崎県知事は出馬を匂わせており、自民党公明党は女性の候補を立ててくるのではないかと時事通信社田崎史郎解説委員は語った。
 →安倍自民党のシナリオどおり展開した猪瀬辞任劇 http://www.amakiblog.com/archives/2013/12/19/#002807
・政府は来年度の経済成長率の見通しを大幅に下回る1.4%にすることを発表した。消費税引き上げでの影響で景気が後退すると見られている。

(12月19日生まれの偉人)
◆埴谷 雄高(はにや ゆたか、1909年(明治42年)12月19日 - 1997年(平成9年)2月19日)は、日本の政治・思想評論家、小説家。昭和6年共産党に入党し,翌年検挙される。20年「近代文学」創刊に参加,人類や宇宙の全存在を問う長編小説「死霊」の連載をはじめる。51年「死霊 全5章」で日本文学大賞。平成7年9章を発表したが,未完におわる。思想面でもスターリニズム批判をふくむ多様な論争を展開して,戦後世代におおきな影響をあたえた。平成9年2月19日死去。87歳。日大予科中退。本名は般若(はんにゃ)豊。著作はほかに「幻視のなかの政治」「影絵の世界」「闇のなかの黒い馬」など。
◆井上 清 (いのうえ きよし、1913年12月19日 - 2001年11月23日)は日本の歴史学者京都大学名誉教授。日本史専攻。明治維新軍国主義尖閣諸島元号、部落問題に関する著作がある。昭和21年「天皇制の歴史」で天皇制を批判,歴史学研究会の指導的メンバーとして活動。29年京大人文科学研究所助教授となり,36年同研究所教授。部落問題研究所評議員。平成13年11月23日死去。87歳。高知県出身。東京帝大卒。著作に「日本の軍国主義」,「日本女性史」(毎日出版文化賞)など。
◆5代目鈴々舎 馬風(1939年12月19日 - )は、千葉県野田市出身の落語家。5代目柳家小さん門下。落語協会前会長。出囃子は『本調子のっと』。本名は、寺田 輝雄(てらだ てるを)。

<本の紹介>
●新装「播磨灘物語
 ・http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E8%A3%85%E7%89%88-%E6%92%AD%E7%A3%A8%E7%81%98%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8F%B8%E9%A6%AC-%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E/dp/4062739321 http://d.hatena.ne.jp/asin/4062739321
 ・http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E8%A3%85%E7%89%88-%E6%92%AD%E7%A3%A8%E7%81%98%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8F%B8%E9%A6%AC-%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E/dp/406273933X/ref=pd_sim_b_1
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 ・http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E8%A3%85%E7%89%88-%E6%92%AD%E7%A3%A8%E7%81%98%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8F%B8%E9%A6%AC-%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E/dp/4062739356/ref=pd_sim_b_3
●新装「軍師二人」
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小宮一慶の数字で読みとく日本経済2013→2014 総括と大予測 増補版 ニッポンの景気はどうなるか http://www.amazon.co.jp/2013%E3%81%8B%E3%82%892014-%E7%B7%8F%E6%8B%AC%E3%81%A8%E5%A4%A7%E4%BA%88%E6%B8%AC-%E3%83%8B%E3%83%83%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%99%AF%E6%B0%97%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%8B-%E5%B0%8F%E5%AE%AE-%E4%B8%80%E6%85%B6/dp/4799314246
●マクロウィキノミクス http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%B9-%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%83%97%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%88/dp/4799314173 
●図解 年収 200 万円からの貯金生活宣言 http://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%A7%A3-%E5%B9%B4%E5%8F%8E200%E4%B8%87%E5%86%86%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E8%B2%AF%E9%87%91%E7%94%9F%E6%B4%BB%E5%AE%A3%E8%A8%80-%E6%A8%AA%E5%B1%B1-%E5%85%89%E6%98%AD/dp/4799314262
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 <内容紹介>アベノミクス1周年で何が変わったのか!?/円安、株高の本当の理由/デフレ大嫌い、インフレ大好きの役者が揃った!/FRBアベノミクスを後押しする本当の理由/円安が進んでも輸出は増えない!/「景気が良くなる」という本当の意味/不景気のメリットはこんなにある!/テレビ需要は戻らない/「イエス」と返事をしたのはローソンの経営者だけ/日本の輸出企業は円高で苦しんでなどいない!/アメリカに頼まなければ円安にはできない!/物価はこうして決まる!/賃金を増やす絶好のチャンス!/日本経済はデフレではない?/アベノミクスの狙いは債務帳消しである!?/国債の基本の基本を知らない日本人/貯蓄好きが経済成長の足を引っ張っている!/円建て国債の日本が破綻するわけがない!/史上最低を更新する長期金利/格付け機関に文句をつけたのは財務官時代の黒田東彦だった!/判断ミスは日本銀行お家芸だった/円安と引き替えにオバマと約束したこと/アメリカの富裕層が増税をおそれない理由/フランスから逃げ出す資産家たち/法人税を下げても外資は来ない!/怪文書の嵐など。


<昨年の今日>http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20121219/p1
       http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20121219/p2