本当にふるさと納税はお得ですか。そして、「名優・森繁久彌」」の誕生日。そして、オードリー・ヘプバーンの誕生日です。

◆『100%得をする「ふるさと納税」生活』(金森重樹著)から、
 ふるさと納税は、厳密にはふるさとに直接「納税」する制度ではなく、都道府県や市町村に「寄付」をした場合、その寄付金について控除が受けられる仕組みのこと。この「ふるさと納税」をした場合、寄付金額に応じて各自治体が米や野菜、肉、魚、果物などをプレゼントしてくれるため、ちょっとお得な制度になっているようである。
 ただ、最近は寄付金額の20%をTポイントで還元する自治体が出てきたり(千葉県市川市)、プレゼント(特典)が妙に豪華だったり、各自治体も寄付金獲得に躍起になっているようで、モノによっては、やる価値があるかもしれません。本書でおすすめされている長野県阿南町などは、1万円あたり20キロで何口でも米がもらえるそうですが、町としては寄付金で米を買い取ることで農家を支援できればいいと考えているようです。こういう考え方が広まれば、原価近くで食料を手に入れられるため、メリットが出てくるでしょう。
 ※参考:ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」  http://www.furusato-tax.jp
<ポイント>
・これは厳密にいうと、ふるさとに直接「納税」できるという話ではない。都道府県や市町村に「寄付」をした場合に、その寄付金について控除が受けられて、支払うべき税金から減税されるという仕組みだ。お金の流れだけ見ると、地方公共団体に直接納税したような感じになる(地方自治法の収入になる)ことから、ふるさと納税といわれているのだろう。その本来の性質は寄付金控除になる。
・特産品などの送付をしている団体は都道府県で23団体(49%)、市区町村で909団体(52%)。だいたい半分の自治体は何かしらの特産品をくれる。
・そもそもなぜ地方税(市町村税と道府県税)があるのかというと、教育、福祉、消防、警察、ゴミ処理などの行政サービスの多くは、市区町村や道府県によって提供されていて、地方税はこうしたサービスをまかなうための財源であり、その地域に住む住民などが広く共同して負担しあうもの(地域社会の会費)だからだ。ふるさと納税地方自治体に対する寄付金のうち、2,000円を超える部分が控除される
 ●ふるさと納税の手続きの流れ
その1 何がもらえるか自治体のHPを見て調べ、どのタイミングでふるさと納税をするのか年間ふるさと納税プランをたてる。
その2 だいたいの自治体はHPに申込書をアップしているので必要事項を記載して、寄付の申し出をする。(郵送、fax、eメール、電話その他自治体によってさまざまな方法で申し出ができるようになっている)
その3 申出書の受理と寄付の受け入れの連絡があって、銀行振り込みなり、現金書留なり、役所への持参なり、クレジットカード決済なり、役所が受け入れる方法で寄付する。
その4 確定申告用の寄付の証明書を自治体が発行して郵送してくる。これは寄付をしてすぐくれる自治体と、翌年の確定申告前のところと両方ある。
その5 確定申告書に証明書を添付して申告する。
 控除可能額が3万円までの方まずは阿南町の米を60キロもらうのがいいかも。佐賀県玄海町のPremium GENKAIという10万円のコースは毎月肉、魚、野菜、果物、スイーツを送ってくれる。この本によれば、寄付の額ともらえる量の数字だけでみると、茨城県石岡市がダントツだ。1万円で左記の2キロはお得だ。弓豚焼肉詰め合わせ2キロ弓豚しゃぶしゃぶ・焼肉用詰め合わせ2キロ。

◆5年前の12月1日に世田谷文学館で、第11回世田谷フィルムフェスティバル「名優・森繁久彌」が開催され、展示をみる。「世田谷区船橋に在住」とパンフにあるが、この特集を始めた頃はまだ存命だったということである。「この度、ボクの古い映画を上映して下さるとのこと、少し照れくさいが、わたしの仲間だった久世光彦さんの展覧会も開催されると伺い大変うれしく、世田谷文学館には感謝申し上げたい。また先般は、マスコミで皆さんに多大なご心配をおかけしましたが、私自身はおだやかに秋をむかえております。」という挨拶文があり、最晩年の名優が正装して写っている。
 国民作家という言葉があり、その栄誉を受けているのは、吉川英治司馬遼太郎くらいであるが、国民俳優という言葉があるとすれば、それは森繁久彌しかいないだろう。1950年代後半から60年代を通じて、映画での社長シリーズ、駅前シリーズ「森繁もの」の人気はすさまじく、55年の18本を頂点として、毎年10本以上の映画に主演している。また、64年の「七人の孫」以来、70年代に入ると、森繁久彌はテレビの人となった。そして、まさに全国民が敬愛する俳優になった。森繁久彌の映画デビューは意外に遅く、37歳のときに「腰抜け二刀流」(並木鏡太郎監督)で初主演をする。早稲田大学を中退した痕、NHKアナウンサーとなって満州の新京(長春)に勤務し、33歳で帰国し役者を目指すが、なかなか芽が出なかった。1936年以来、300本を越える映画に出演。
 この人はただの俳優ではなく、極めつけの文化人だった44歳で処女作を発表以来、主要著書は54冊にのぼっている。そのうち、63歳以降の著書が43冊と多い。「森繁久彌語り・久世光彦文」という「大遺言書」「さらば!大遺言書」を読んだ。森繁久彌のつぶやきが聞こえる名著である。「大遺言書」シリーズ(語り森繁久彌文久世光彦)を読むという贅沢不思議な書である。森繁久彌が「語り」、久世光彦が「文」を書いたという形の本である。インタビューでもなければ、共著でもない。確かに久世光彦の文章なのだが、この二人の位置関係は、表紙や奥付で久世光彦の名前がほんの少しだけ下がっているところに現れているとも見える。この微妙な配慮がいい。「大遺言書」「今さらながら 大遺言書」「「さらば 大遺言書」という連作をここ二日間で読み切った。

◆5月4日はオードリー・ヘプバーンの誕生日です。生誕85周年。女優のオードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)は1929年5月4日生まれ。ベルギー・ブリュッセル出身。93年1月20日逝去。19歳の時にオランダの旅行映画『7日間のオランダ語』に端役で出演。その後数本の作品に出演し、51年にモナコで行われた『われらモンテカルロへ行く』のロケ中にブロードウエイの舞台劇『ジジ』の原作者であるシドニー・ガブリエル・コレットと出会う。純白のドレス姿でロビーを走る彼女の姿にジジの面影を重ねたコレットは、オードリーを主役に推薦した。53年には『ローマの休日』でハリウッドデビュー。アカデミー最優秀主演女優賞を受賞すると、一躍映画スターに。54年には『麗しのサブリナ』でヒロインを演じ、アカデミー主演女優賞にノミネート。以降も『尼僧物語』『ティファニーで朝食を』『暗くなるまで待って』などで同賞にノミネートされる。64年には『マイ・フェア・レディ』でゴールデン・グローブ女優賞を受賞した。私生活では、54年9月に俳優のメル・ファーラーと結婚。59年には長男ショーンが生まれるが、68年に離婚。69年には精神科医アンドレア・ドレッティと再婚して一子をもうけるが、81年に離婚している。88年に「国連児童基金特別大使」に、89年には「ユニセフ親善大使」に任命され、晩年は難民救済活動に積極的に参加した。92年にソマリアの難民キャンプを訪問した後、癌が発見される。摘出手術を行うが、翌年に直腸癌のため死去した。
 オードリーはファッションアイコンとして、女性から圧倒的な支持を得ている。ユベール・ド・ジバンシィとは公私ともに親しく、『麗しのサブリナ』『ティファニーで朝食を』『おしゃれ泥棒』など多くの作品で彼がデザインした衣装を着用した。また、ファッションカメラマンのリチャード・アヴェドンのミューズとしても有名。

<昨年の今日>叔父の葬儀に参列。http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130504/p1