金子鷗亭を知る『金子鷗亭記念創玄会館』『北海道立函館美術館』そして北鴎碑林

◆金子鷗亭記念創玄会館(http://www.sogen.or.jp/kaikan/kaikan.html)は、金子鷗亭より遺贈された住居跡地に建設され、その遺志を継ぎ書道の普及発展に利用されている。また、ギャラリーでは金子鷗亭作品や収蔵コレクションの展示を行っている。
 また、北海道立函館美術館(http://www.dokyoi.pref.hokkaido.jp/hk-hakmu/home_jp.html)には昭和61年の会館と同時に、金子鷗亭記念室が開館され、300点あまりの代表作が収蔵されている。記念室では、この一部が常設展示され、いつでも鴎亭作品に対面することができる貴重な美術館である。さらに、鷗亭生誕100年を記念して、ふるさとである北海道松前町に建設された国内最大規模の北鴎碑林(http://www.e-matsumae.com/kaneko/hirin/index.html)がある。鷗亭先生の代表作は、壮大なスケールをそのままに建立された大作の碑をはじめ13基、創玄書道会で活躍する書家の石碑が71基、美しい公園に建立されている。
 ・毎年8月15日の全国戦没者追悼式の正面に立てられる、「全国戦没者之霊」という、たっぷりした字、あれが鷗亭の手による。鷗亭は、ほとんど同じ文面を、実に32年にわたって書 き続けた。金子鷗亭は、戦後の書に新しい風を吹き込んだ巨人だ。それまで、書の世界は、漢字とかなは、まったく別の世界であった。しかし、鷗亭は、書はいつも時代とともにある べきだという信念から、漢詩や和歌への過剰な崇拝を捨てて、近代詩の世界に果敢に挑戦した。思想・感情・情緒が変化しているのに、書だけが旧態依然たる姿ではおかしい。現代の なかで、自己の真実を表現したい。鷗亭は、生きた芸術として、書を位置付けたいと、仲間とともに奮闘を続けた。43歳の時、鷗亭は、自身が率いる結社「随鷗社」をつくる。そこで は、ひとは自由であり、平等であり、自己の立場を守るとともに、他者をも許す雅量を持ちたい。主幹もなければ、主宰もない。結社は、すべてみんなのものだった。等しく平面の上 に立って、肩を組む集まりでありたい。富士の孤高を望むより、一大山列を形成したい、と鷗亭は考えた。
  鷗亭は、詩文の内容に合わせて、リズムや線質を大胆に変化させた。七変化といってもいい。万華鏡のようでもある。しかし、どれも鷗亭という人間が、筆を持つひととして存在し ている。彼の書で、多いのは、北原白秋の詩や、若山牧水の短歌だ。「ひともとや 春の日かげを ふくみもちて 野づらに さける 山ざくろ花」。華やかであり、かつリズミカル な筆使いである。北原白秋井上靖島崎藤村高村光太郎、田中冬二、小野十三郎、そして宮澤賢治。「雨ニモ負ケズ」の線は、剛毅だが、同時に繊細さも感じる。決して優しい賢 治ではない。覚悟を決めて、この道を進もうという確かさが、そこにある。書とは、そうしたこころや魂まで、表現できるものであると知らされた作品である。

週刊現代「有名人の記念館に行こう」から
落合博満野球記念館和歌山県。個人別荘をファンに開放。
・スペース11ダルビッシュミュージアム兵庫県神戸市中央区。ミニター上で対戦できる。
星野仙一記念館:岡山県倉敷市
松中信彦スポーツミュージアム熊本県八代市
王貞治ベースボールミュージアム:福岡市福岡ヤフードーム内:650坪の展示スペース。
イチロー展示ルーム:愛知県西春日井郡豊山町
中内功記念館:兵庫県神戸市西区学園西町。流通革命の旗手。
ジュディ・オング資料館:静岡県伊東市:別荘の一部を開放。
地井武男ふれあい記念館:千葉県匝瑳市
・森光子一記念館:石川県加賀市:大女優の愛用品。
加山雄三ミュージアム静岡県西伊豆町:趣味人若大将。
北島三郎記念館
伊丹十三記念館
葛飾柴又寅さん記念館
松井秀喜ベースボールミュージアム
岡本太郎記念館
・植村直巳冒険館
手塚治虫記念館
インスタントラーメン発明記念館
 かなりの数がある。全国縦断であり。結構時間を要すかもしれない。いずれ訪問してみたい。

<今日のニュース>
・今年3月期連結決算 トヨタ営業利益2兆円突破、15年3月期は微増予想。今年3月期のトヨタ自動車の連結営業利益が2兆円を突破。トヨタ自動車の昨年4月から今年3月までの決算は営業利益が前年度比で73.5%、純利益が89.5%上昇した。いずれもリーマン・ショック前の2007年度以来6年ぶりに過去最高を更新した。増税前の駆け込み需要、北米や新興国市場での販売が追い風となったが、今年度は駆け込み需要の反動減などで営業利益は0.3%上昇、純利益は2.4%減を見込んでいる。だが今年度は円安効果が薄れるため、伸び率は鈍化する見通し。さすがに、世界のトヨタ。でも、自動車産業に代わる成長産業がないのも今の日本の状況。

<G戦スコアボード速報>
巨人が能見を打ち崩し、4対2で阪神に逆転勝ちした。4回、ゴメスの6号ソロで先制されるが、6回に片岡の左前タイムリーで同点。7回1死二、三塁から長野の左前タイムリーで勝ち越すと、さらに2点を追加。その裏、大竹をリリーフした西村が1点を失うが、久保、マシソン、山口の継投で逃げ切った。大竹は5勝目。

<昨年の今日>「大人のレストランガイド「何度でも足を運びたくなる青森の店」」http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130509/p1