台風8号。またも脱法ハーブ。情報漏えい問題 ジャストシステム 業者から入手 。

<今日の出来事>
台風8号の接近に伴い あす明け方にかけ非常に激しい雨のおそれ。関東甲信越はあす明け方にかけ非常に激しい雨のおそれがあり、気象庁は土砂災害などに警戒を呼びかけている。長野県ではこれまでの雨で土砂災害の危険性が高くなっている地域がある。
立川市の住宅街を乗用車が暴走し電柱に激突。運転していた30代の男性が死亡した。車内から脱法ハーブとみられる袋が見つかる。またも脱法ハーブか。
ベネッセコーポレーションの情報漏えいの問題で、ジャストシステムが流出したと見られる情報を業者から購入し、使用してしたことがわかった。ジャストシステムは「ベネッセコーポレーションから流出した情報と認識した上で利用したという事実は一切ない」と説明した。経済産業省ベネッセコーポレーションに対し、事実関係や再発防止策をと書面で報告するよう要請した。

◆『ガラスの王者!“難きに挑む”巨大企業の知られざる実力』(2014年7月10日放送 22:30 - 23:24 テレビ東京カンブリア宮殿」より)
 東京スカイツリーのガラス床は、1平方メートル当たり800kgまで耐えられる。このガラスを作ったのは旭硝子という会社。中之島三井ビルディングにも使われており、建材用の板ガラスだけで年間3677億円を売り上げているという。旭硝子は板ガラスの世界トップシェアでもあり、ベルギーのリエージュギユマン駅や、フランスの高速鉄道TGV」の窓ガラスなどにも使われている。自動車用ガラスも3台に1台が旭硝子。年商は1兆3200億円で、世界でも一二を争う巨大ガラスメーカーとして君臨している。東京・江東区にあるカフェハウスという店では、店内と外を隔てるガラスに旭硝子を使っている。低反射ガラスという特殊ガラスだった。このガラスは美術館で活躍。ホキ美術館の「若いヌード」という作品のガラス交換に立ち会った。従来のものと比べ、低反射ガラスだと絵をくっきりと見ることが出来る。住宅向けガラスでは遮熱ガラスが大ヒット。「ホンダカーズ 西宮店」でも遮熱ガラスを取り入れた。遮熱ガラスは表面をコーティングしている銀の粒子により、熱を遮っている。
 神栖市にある旭硝子 鹿島工場の製造ラインは全長600mある。最初の工程でガラスの主原料である珪砂を1500度で加熱し、じっくりと冷やす。だができたガラスの表面は凸凹で高温で溶けたスズのプールに流す。スズとガラスの比重により、浮き上がったガラスは平面で美しいものに仕上がるという。スタジオには旭硝子の特殊な極薄ガラスと低反射ガラスが用意され、石村和彦社長が説明。これらはディスプレイ用に使用されるという。村上龍はガラスは古い素材でありながら進化しているものではないかと質問すると、石村社長はガラスの原子構造は液体と同じように柔軟なので様々な物質と混ぜることで無限の特性を引き出せるとコメント。
 スマートフォンのディスプレイはガラスでできていて、多くのユーザーは落とすことで壊れてしまうことに悩んでいた。旭硝子はドラゴントレイルという強化ガラスを開発し、すでに300機種のスマートフォンに搭載されている。金槌で叩いても壊れない強度で、通常のガラスのそれよりも8倍を誇る。旭硝子 京浜工場の中島哲也さんはこの強化ガラスの開発者で、衝撃を受けたガラスがどの部分から割れるのか具に実験し、更なる強度を追求している。ドラゴントレイルの主成分はアルミナで、様々な材料とノウハウ組み合わせることでガラスに新たな可能性を見出した。旭硝子 京浜工場の厳重に管理された部屋ではガラスの表面に様々な薬品をコーティングしていて、ガラスに特殊な性能を見出そうとしていた。小平広和氏によるとある薬品を正確な配合で混ぜ合わせてガラスにコーティングすると、水分を吸収して表面が曇らないという。他にも小平氏は夏場でも涼しくドライブでき、紫外線を99%カットする自動車用ガラスを開発した。旭硝子では膨大な技術者を有効に活用するためにデータベース化し、様々な技術者を得意分野やスキルに応じて検索できる。このシステムを使うことで新たなプロジェクトを立ち上げる際に最適な技術者を選出することができる。スタジオでは旭硝子の事業内容が紹介された。ガラスとは言っても建築用、ディスプレイ用、自動車用など多分野で、5000人の技術者を抱えている。そのため技術者を適材適所に配置するデータベースを構築し、地理的に遠く離れていても同じ分野を専門とする技術者同士で情報交換もできるという。
 旭硝子は板ガラスの製造を日本で初めて成功し、創業者の岩崎俊彌は易きになじまず難きにつくということを信条としていた。石村和彦社長は技術者時代に米沢市の工場にある極薄の液晶用ガラスの研磨機を設計し、創業者の言葉を体現したという。このガラスは液晶テレビに搭載され、映像を映すものだけに僅かな凹凸も許されない。1990年初頭、コーニングは液晶用ガラスの製造を世界に先駆けて確立していた。さらに関連した特許を独占していて、旭硝子は対抗すべく約400億円を投資して工場を建築した。石村和彦社長らは技術者時代に極薄のガラスを大量に磨く研磨機の設計を任されたが、ガラスは研磨に耐えられずに1年経過してもまともな製品を生み出せなかった。現場の技術者は知恵を出しあい、徐々に研磨機は改善し生産が軌道に乗り始めた。現在、この研磨機で生み出される液晶ガラス部門は営業利益の約9割を占めている。
 旭硝子の石村和彦社長は技術者時代に液晶ガラスの研磨機の設計を任されたが、1年間成果がなかったため大いに悩んだという。当時はコーニングが液晶ガラスの製造法をいち早く確立し、旭硝子は独自の技術を開発することを選択したがガラスの製造や研磨など様々なことが必要だった。社長は社運を懸けた執念で大きな果実を実らせることができたという。ブラジルワールドカップの全スタジアムには選手らが座るガラスルーフベンチが設置されている。このベンチには通常のガラスよりも8倍ほどの強度を持つドラゴントレイルという強化ガラスを使用し、反射率も低いのでガラス越しに試合を観戦できる。旭硝子FIFAとブランドライセンス契約を結び、世界で注目を集めようと企業PRしている。また旭硝子は経済成長著しい南米をターゲットにし、サンパウロ郊外には昨年10月に新工場を稼働させた。工場では建築用ガラスの他自動車用のガラス製造に力を入れていて、すでに5社の自動車メーカーから受注を得ている。今大会のワールドカップの全スタジアムに設置されているルーフベンチには旭硝子のガラスが使用されている。石村和彦社長は素材メーカーである旭硝子が紫外線をカットする自動車ガラスなどを開発するうちに、エンドユーザーからのニーズも増えていくるとコメント。
 旭硝子の石村和彦社長はガラスは今後もかなり可能性がある素材で、まだまだ進化できるだろうとコメント。収録を終えた村上龍旭硝子について、「易きになじまず難きにつくとう創業理念を守り、常に新しい技術に挑戦してガラス技術立社として確固たる地位を築いた。歴史的な素材であるガラスは繊細ながら今も進化していて、正に旭硝子を象徴している」と評した。