考・震災 あの日から4年

『考・震災 あの日から4年』(2015年3月8日放送 8:00 - 9:54 TBS「サンデーモーニング 」より
東日本大震災から4年 被災地のいま
 東日本大震災から4年が経つ。人々は様々な課題にぶつかりながら歩んできた。先行き不透明な避難者の帰還、想定外が続く原発廃炉作業、用地・資材・労働者の不足など課題があるが、宮城県女川町では若い人中心で乗り越えようとしている。震災から4年の被災地のいまを考える。涌井雅之氏は被災地の復興について、公営住宅の完成率や仮設住宅のことを考えるとまだまだですよね、と話した。スタジオに宮城県女川町の復興完成図を紹介した。
東日本大震災から4年 “復興のトップランナー
 宮城県女川町は”復興のトップランナー”と呼ばれている。女川町は高さ15mの津波に襲われ、800人以上が被災し、9割近くの住宅が被災した。女川町では2015年3月21日にJR石巻線が全線復旧し、新しい女川駅舎も開業する。これに合わせてまちびらきのセレモニーが行われ、復興を宣言した。女川町は震災後いち早く商店街の再生計画を作成し、本格的な街づくりを計画した。被災地で唯一再生計画が認定され、補助金の交付も決定している。宮城県女川町は復興のトップランナーとして注目されている。復興に向けた話し合いの場では若い人たちだった。きっかけとなったのが、「復興連絡協議会」という民間の集まりで、業種の垣根を超えたメンバーが復興の青写真を議論し、街に提案した。高橋正典会長などベテランは下がり、若いメンバーが全面に立った。女川町復興連絡協議会の若い世代に任せたワケは、新しい発想への期待、しがらみを打破できる、長期的な視点で復興を考えられるというものだった。
東日本大震災から4年 若い世代が取り組む“復興”
 宮城県女川町は若い世代が復興に取り組んでいる。復興のアイデアを出すのが若い世代で、周囲の調整を行うのがベテランという役割を果たしながら、話し合いは進んだ。復興連絡協議会が最初に取り組んだ大きな課題は、土地のかさ上げによる復興計画をどう考えるかだった。防潮堤を造るというアイデあがあったが、およそ100mの土地が必要になるということで議論があり、盛り土の道路計画ではなく、かさ上げ案となった。その後も、若いメンバーからは次々とアイデアが生まれた。震災前から衰退が始まっていた女川町は、新たな商店街にイベント用のスペースを作ることを企画している。梅丸新聞店 代表阿部喜英さんは近い方あg繰り返し来てくれるエリアにしたいと語った。彼ら若い世代は水産の体験や名産品を手に入れられる施設を近く開設する予定だ。また今まで個別でやってきた水産加工物を統一された女川ブランドとして確立していく取り組みが行われており、復幸まちづくり女川合同会社ではその会議風景が伝えられた。また水産加工会社「マルキン」鈴木真悟さん、女川さいがいFM 宮里彩佳さん、鮮魚店「おかせい」岡芳彦さんら、さらに若い世代も復興に積極的に関わっている。復興連絡協議会 高橋正典会長は若者にまかせてよかったかはまだこれからと語った。女川町復興整備計画を断面図を使って説明した。女川町は防潮堤の設置をせず、盛り土でかさ上げする手段を選んだ。防潮堤の設置は閉塞感が漂うためで、海がみえる景観を重視したものだ。かさ上げをして東日本大震災クラスの津波でも届かない高さに居住地や市街地を建設する予定。津波による水産の被害に対しては巨大保冷庫を有する大型冷凍冷蔵施設「マスカー」を設置している。この施設は津波が抜ける構造になっている。涌井は防災より減災が大事であり非常によくできていると評価した。ハリスは海が見える景観を重視したのは評価するべき事例だとコメントした。津田は被災した人の回帰のみならず新規参入も重要だと話した。安田によると、陸前高田市は12.5メートルの防潮堤が建設中で、養殖業の圧迫が危惧されている。岸井は土地の権利関係がうまく処理されていることを評価した。また被災地の課題として労働者や資材不足によるインフラ復興の遅れと復興予算の使い残しが問題視されている。
東日本大震災から4年「帰還困難区域」は いま
 福島第一原発がある福島・大熊町は2011年3月11日時点で11505人が暮らしていたが、町の6割が「帰還困難区域」に指定され全町が避難した。大熊町は現在、60歳以上の役場の元職員らがパトロールしている。元消防指令、元大熊町総務課長の男性が観測したこの日の空間線量は東京の140倍の数値だった。避難指示区域の指定が外れた広野町には5130人中1905人が帰還したが4割に満たない。会津若松市に避難している女性は放射能はやはりこわいと語っていた。福島県は現在12万近い人が県の内外に避難中。
 東京電力 福島第一原発ではいまも廃炉作業が続けられている。小野明所長は30、40年と続いていくが、まずは作業員の安全を第一に考えながら放射性物質が外へ出ないようにきちんとやっていくと話した。最も大量の放射性物質が漏れた2号機に去年3月、三菱重工業製作のロボットが投入されたが機能が不足しており今後さらにロボットの開発が必要とされる。1号機では宇宙線ミュオンを利用して透視検査をしている。溶けた燃料の状態・位置は未だに把握できていないのである。汚染水も増加しており漏洩を防ぐために凍土遮水壁を設置して対処しているが原子力規制委員会では効果が疑問視されている。また浄化処理も進んでいない。今年1月東京電力社長は浄化の期日が延長したことを謝罪した。規制委は2017年以降浄化した汚染水を海洋放出するよう求めている。しかし東電が去年汚染水の漏洩を把握していたにも関わらず公表していなかったことがわかるなど困難を極めている。
 福島第一原発の除染作業や汚染土などの搬入など、問題が山積みされている現状を説明した。ハリスは想定されるスパンに気が遠くなるとコメントした。津田は漁業関係者だけではなく帰還困難者とのコミュニケーションが不足していると指摘した。安田は自宅跡が中間貯蔵施設予定地になっている帰還困難者の話をした。福島出身の唐橋は住民目線で考えてもらいたいと話した。涌井は11万人の帰宅困難者について考えるべきとした上で、廃炉作業で培われた技術は世界に貢献できると述べた。岸井は国際的にも疑心暗鬼をもたれていることを自覚するべきだとまとめた。

◆夕方自宅へ。疲れたいつもの二日かんでした。また明日から仕事です。頑張って行こう。
 週末介護・・・母親との会話(繰り返しディのことをはなす。)、食事の支度。片づけ、部屋の掃除、寝室の整理、洗濯、衣類の整理
 週末農業・・・雨模様の中、山芋・みょうがの種付け。草取り、伐採した植木のの気を埋めるための穴掘り。

◆春に使われる「季節のことば」とは(気象予報士三ヶ尻知子解説)
  「霧」「霞」「おぼろ」の違いは。
 ① 霧は、水分で白くなっているとき。
 ② 霞は、何が原因か分からないけど霞んでいるとき。
 ③ おぼろは、夜で霞んでいるとき。

◆今日3月8日は国際女性デー(IWD: 英語 International Women's Day)である。毎年3月8日。国際婦人デー、国際女性の日などとも呼ばれる。1904年3月8日にアメリカ合衆国のニューヨークで、女性労働者が婦人参政権を要求してデモを起こした。これを受けドイツの社会主義者・クララ・ツェトキンが、1910年にコペンハーゲンで行なわれた国際社会主義者会議で「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」記念の日とするよう提唱したことから始まった。


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<3月8日生まれの先人の言葉>
高村光雲(http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130308/p1)
 ・「芸術というものは、時には嘘でもよいのだ。その嘘を承知の上で作った方がかえって本当に見えるんだ。
松井須磨子(http://d.hatena.ne.jp/ks9215/20130308/p1)
 ・私はただ私として、生きて行きたいと思うのです。
 ・私だけを信じて、自分の行く道を行ける所まで、行って見ようと思います。
●宮城 音弥(みやぎおとや、1908年3月8日 - 2005年11月26日)は、日本の心理学者。東京工業大学名誉教授。心理学および精神医学をわかりやすく紹介し、心理学を広く国民に広めた。著書に日本の各都道府県の県民性、県民気質を分析した『日本人の性格』、ほかに『夢』『精神分析入門』『超能力の世界』『天才』などがある。
 ・心理学という科学は「心」という「もの」を研究する学問ではなく、精神現象とか行動(感じることも、考えることも、すべてこれにふくめる)を  研究する学問である。
水木しげる(みずきしげる/1922年3月8日)は、『ゲゲゲの鬼太郎』の作者として有名な漫画家。兵隊として戦争を体験したのち、終戦後より紙芝居、貸本漫画などの執筆を開始。1964年に『ガロ』にて商業誌デビューし、妖怪を扱った作品で人気作家となった人物。2007年には『のんのんばあとオレ』により日本人初となるフランス・アングレーム国際漫画祭 最優秀作品賞を受賞。子供向けの「妖怪図鑑」の類も多数執筆している。主な作品に「ゲゲゲの鬼太郎シリーズ」「悪魔くんシリーズ」「日本の民話」「サラリーマン死神」「妖怪大戦争」などがある。
 ・成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。
 ・苦しいことから逃げてはいけない。ラクはいつだって出来る。
 ・運なんてものはない。あるのは突撃力だけ。突撃力さえあれば、何でも成し遂げられる。