MERSは対岸の火事ではない。日本にも危機が。
<今日のニュース>
◆韓国政府“隔離者の中に日本人”。
韓国の保健福祉省は「感染者と接触した人の中に外国人がいる。日本人も含まれる」とコメント。感染者と接触した可能性があるとして20〜30人程度の外国人を隔離し、その中に日本人がいるという。隔離された外国人はいずれも自宅隔離で症状は出ておらず、感染が疑われている人はいないという。これに対しソウルの日本大使館は、韓国政府から情報が寄せられており内容を確認中。感染が確認されたり疑われたりして隔離対象となっているわけではないようだとしている。
韓国保健福祉省は新たに5人の感染を確認し、感染者は150人に達した。治療を受けていた男性2人の死亡が新たに確認され、死亡者は16人になった。外出を控える動きが広がっていて、学校は再開したが子どもたちが発熱していないか一人一人チェックするな警戒は続いている。今月1日〜おとといで10万8000人が韓国旅行をキャンセルした。韓国政府は外国からの観光客が感染の場合、旅行費用・治療費を全額補償し、見舞金として約37万円を支給する新たな制度を発表した。
日本でも警戒の動きが広がっている。大分では圏内で発生の場合、診断の流れや院内感染の防止策などを話し合った。福島では感染が疑われる患者の検体を送る際の手順などを確認した。福島県の担当者は「初期の対応が重要。押さえ込めるかどうかが感染拡大につながる大きな点」とコメント。WHO本部は16日、専門家らによる緊急委員会を開き、必要な対策などを議論する予定である。
◆衆院憲法審査会 地方公聴会で発言相次ぐ。
地方公聴会は約100人が傍聴した。衆院憲法審査会の保岡興治会長は「憲法審査会は本来政局の対立とか個別対策の問題から少し距離を置いて憲法の意義や本質を深く議論して深化させて答えを求めていく。そういった意味からは脱線したレールを元に戻すことを考えなければならない」とコメントした。早稲田大学の長谷部恭男教授は憲法9条のもとでも固有の自衛権は否定されないなどの昭和34年の砂川事件の最高裁判決に対して「砂川事件で問題とされたのは日米安保条約の合憲性。日本が集団的自衛権を行使しうるか否かはまったく争点になっていない。重大といえる欠陥含む安保関連法案はただちに撤回されるべき」などとコメント。砂川判決について中谷防衛相は砂川事件の判決は集団的自衛権の行使を排除したものではないとの認識を示した。
また、安倍政権は新しい安保法制で「限定的な集団的自衛権」は憲法違反ではないとしているが、きょうの衆院特別委では「限定的な集団的自衛権」を使う場面について質疑が行われた。民主党の後藤議員は立法事実=その法律が必要になる根拠がなくなる可能性を指摘、ホルムズ海峡での機雷掃海も個別的自衛権だけを認めた今の法律で対応したほうが早いのではとしたが、岸田外相は新3要件に該当するかどうかの観点から準備を進めると答えるに留まった。
<6月15日生まれの先人の言葉>
●高山彦九郎(思想家)
・朽ちはてて身は土となり墓なくも心は国を守らんものを
*高山彦九郎記念館 http://www5.wind.ne.jp/hikokuro/
前野良沢を描いた吉村昭「冬の鷹」でこの高山彦九郎(1747-1793年)のことがでてくる。吉村昭は「冬の鷹」の20年後に、「彦九郎山河」という小 説を書いている。13歳の頃、「太平記」を読み、南朝の遺臣が建武の中興の志を遂げられなかったのをみて憤り、尊王の志をおこす。18歳で置き手紙 を残し上京。21歳、山陽道で管茶山に会い、閑谷学校を訪問。24歳、細井平洲(上杉鷹山の師)に入門。40歳、祖母りんが没し、3年間喪に服す。43 歳、江戸で前野良沢に出会う。44歳、林子平。46歳、筑紫の旅で、中津に3ヶ月ほど滞在。47歳、久留米で自刃。
27歳から47歳で亡くなるまでの21年間の日記では、蝦夷地と四国以外の日本中を旅したことが記されている。有名、無名の交遊は5千人に及ぶ。旅の 思想家だった。蒲生君平、林子平と並び、三奇人と称された。高山は山崎闇斎崎門学派に属す尊王の系統にある。その志を抱いて情報伝達者、媒介者 として、日本中に情報ネットワークを作り出した、それが水戸藩を介して、吉田松陰や高杉晋作、西郷隆盛らに大きな影響を与え、後の明治維新をお こす原動力になった。
●小林一茶(俳人)
・金がないから何もできないという人間は、 金があってもなにも出来ない人間である。.
・他の富めるをうらやまず、 身の貧しきを嘆かず、 ただ慎むは貪欲、 恐るべきは奢り。
●山本夏彦(コラムニスト)
・汚職は国を滅ぼさないが、正義は国を滅ぼす。
・30枚のものを10枚に、10枚のものを3枚に削るのが私の仕事だ。
・『愛する』という言葉を平気で口に出して言えるのは鈍感だからだ。
・身辺清潔の人は、何事もしない人である。できない人である。
●藤山寛美(喜劇役者)
・(お前の芸が下手でも)わしはいいぞ。 せやけどな、お金を払って見に来てくれるお客さんに、そんな芸でええんか。
・芸は水に文字を書くようなもの、書き続けないと見えない。
・役者は舞台の上だけで稼ぐもんや。それ以外のことでおカネ儲けたら、余計なものが入り込んで汚れてしまう。
●平山郁夫(日本画家・教育者)
・才能とは、持続すること。
・自分に打ち込めるものがあるうちは、まだまだ青春期。
・理屈には限界があって、その範囲でしか力が出せないんですね。絵もそうです。知識で描くと個性的な主張ができなくなります。
●伊東四朗(タレント)
・先週と同じことやってちゃダメなんだよな。
・なるものはなる。