若者たちは今。

◆「風をよむ。若者たちは今…」(2015年7月5日放送 8:00 - 9:54 TBS「サンデーモーニング」より)
 若者が政治活動に参加を強める。国会前の安保法案に反対する抗議行動には、3日にも多くの若者が参加した。毎週金曜日に行われている。主催は「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs)。今年5月に結成され、ネットで参加が呼びかけられた。デモ参加者は主催者発表で3500人。明治学院大学・奥田愛基さんが取材に答えた。東京以外にも関西の京都市、北海道・札幌市などで抗議行動が行われた。
 過去に若者が政治に扇動された事例をみると、1960年には日米安全保障条約をめぐり、「60年安保闘争」が発生。国会では岸信介内閣が強行採決を行いその後退陣した。1969年には日米安保条約の延長をめぐり「学園紛争」が発生、各地の大学でデモが発生した。歌でベトナム反戦を訴える「新宿フォークゲリラ」なども生まれた(映像:「1969 新宿西口地下広場」)。学園紛争世代の街の人に聞くと、現代とは気迫が違ったなどとの声が聞かれた。
 近年は若者の政治離れが指摘され、衆院選投票率は毎回史上最低の値を更新していた。若者の政治運動への参加について専門家に聞く。高千穂大学五野井郁夫准教授は、一部の人々の行動は政治が危機的状況であることの表れだと指摘する。来年の参院選からは公職選挙法改正により、18歳以上に選挙権が与えられる。
 「SEALDs」のデモなどの若者の政治参加についてトーク。桶井雅之は、大学の講義では今の世代を代表して若者にわびることから始めている、国際社会でも今後は世界的な競争に突入していくと話した。浅井慎平は、学校の会話でデモに行くべきかを友人と話していたなどと答えた。田中優子は、日本には米軍基地があり北朝鮮ベトナムの戦争は身近な問題だった、政治家が自らの利益に走ったことから政治不信が生まれているなどと答えた。安田菜津紀は若者代表として、ネットでの発言から実際に人が集まることへと進化するのを感じた、今後は政治との対話の扉を開くためにより丁寧な活動が求められるなどと話した。中西哲生は、若者に当事者意識が生まれたことは歓迎すべき、現役世代にも考えることが必要と答えた。岸井成格は、安保闘争岸信介首相と現在の安倍首相に共通点を感じるなどと答えた。
◆(ニュース)「自民勉強会 “報道圧力”問題 大西氏再発言で波紋続く」(2015年7月5日放送 8:00 - 9:54 TBS「サンデーモーニング」より)
 6月29日の衆院特別委で長妻昭代表代行が「加藤官房副長官が発言を収めなかったことに関して責任は感じないですか」と語った。加藤勝信官房副長官は「私が出席したのは前半の講演部分、マスコミに関する、あるいは沖縄に関する話があったとは認識してない」と述べた。30日には、党から厳重注意処分を受けたばかりの大西英男議員が、「安保法制についてまったく事実無根の、戦争に導くあるいは徴兵制、全く関係ないじゃない。そう報道している一部マスコミがある。こういうことを懲らしめなければならない。日本の国を過てるような誤った報道をするようなマスコミに対して、私なんかは、広告なんかは自粛すべきじゃないかなと個人的には思いますよ」と改めて発言した。自民党二階俊博総務会長は「言いたい放題を言って歩いたらいいというもんじゃない」と語った。7月2日石破茂地方創生相は「自民党ががたがたっとくるときは、政策よりも『なんか自民党位って感じ悪いよね』と、そういう国民の意識がだんだんと高まっていったときに自民党は危機を迎えるのが私の経験」と語った。麻生太郎副首相は「結果として足を引っ張っている」と語った。
 6月25日自民党本部での若手・中堅議員の勉強会で百田尚樹氏らから「潰さないといけない」と言われた琉球新報沖縄タイムスの編集局長が7月2日、外国特派員協会で会見した。沖縄タイムスの武富和彦編集局長は「一番問題だと感じているのは、百田氏の言葉の引き出した自民党の国会議員。沖縄の世論を「歪んている」として、『正しい方向に持っていくにはどうすればいいか』という質問は、沖縄県民を愚弄するもの」と述べた。琉球新報の潮平芳和編集局長は「この国の民主主義、表現の自由言論の自由はやはり危機的状況にある」と述べた。安倍総理は「最終的には私に責任がある」としている。安倍総理は3日の衆院特別委で自民党勉強会での発言について「最終的には私に責任がある。沖縄の皆様のお気持ちを傷つけるとすれば申し訳無いと思っている」としている。
 7月6日に地方公聴会(沖縄・埼玉)、13日に中央公聴会が行われる。与党側は、7月15日を軸に衆院特別委での採決を目指している。7月29日までに衆院を通過すれば60日ルールが適用可能。涌井は「一部の突出した議員の発言と思えない。火山と一緒でマグマだまりがあって周囲に是認する人がいるから吹き出た。平成16年に武力攻撃における国民への処置の法律が出来たが、彼ら勘違いしてる。その中ですら、マスコミに憲法に則った協力を依頼をしなければならない、と書いている」と語った。浅井慎平は「最初に答えを書いて、そこにロジックを付け加えている。」と語った。田中は「類は友を呼ぶで、発言をした人と安倍政権が無関係と思えない。懲らしめるという言葉と潰すという言葉は消えない。」と語った。安田は「私たちが何かを伝える時に文字数の制限もあり、言葉を取捨選択する。反発もあるが、それが議論になっていく。言葉が平面になれば思考の機会が奪われる」と語った。中西は「日本人が持っている粋を感じない。おごりを感じる。言葉の端々に本音が出てくる」と語った。岸井は「メディアとしては看過できない。極端に聞こえるかもしれませんが治安維持法の発想を感じる。安保法制や辺野古の移設に関して、戦時体制作りのものと彼ら知っている。だからそれへの批判を許さないんです、彼ら。」と語った。


<今日のニュース>
◆ロシアで来年から禁止 サケ・マス流し網漁の初水揚げ
 ロシアの排他的経済水域でのサケ・マス流し網漁はロシアで来年1月から禁止の法律が公布され漁はことしで最後に。漁は先月末から始まり、2隻の船が一旦漁を終えて根室市の港に戻った。今年は漁獲割当量が去年の3割程度と過去最低になっている。
◆「路線価」全国1位は?
 相続税などの評価基準となる土地の価格「路線価」が公開された。全国で最も高値であったのは東京都銀座5丁目銀座中央通りで、1平方メートルあたり2696万円となった。

<7月5日生まれの先人の言葉>
大屋晋三元帝人社長)
 ・無駄金も使うだろう。期限も遅れるだろう。そんなことは当たり前だから気にするな。ビクビクせずに思い切ってやれ。
八神ひろき(漫画家)
 ・負けなきゃ強くならないと思いますそしてここからはい上がれなきゃ瑞穂はそれだけのチームだと思う。
小椋久美子(バドミントン)
 ・日本一だから追われる立場とは感じていない。世界に挑戦するという気持ち。
大谷翔平(投手)
 ・プロでの完投や完封が、どういう感じかわかった。今後に生きると思う。
 ・特に幕末が好きですね。日本が近代的に変わっていくための新しい取り組みが多くて、歴史的に見ても大きく変わる時代。『革命』や『維新』というものに惹かれるんです。

<本の紹介>
 ・愛と暴力の戦後とその後 (講談社現代新書) http://d.hatena.ne.jp/asin/4062882469