江戸川について。新エンブレム 応募受け付け開始。

◆今日からまた仕事再開。予報によれば今日はそれほどないようだが、今週は冷え込みが大きいようである。気負うこともないが、勉強も本格化させていきたい。

◆新エンブレム 応募受け付け開始。
 24日、東京オリンピックパラリンピックの新エンブレムの応募受け付けが始まった。24日午後5時の時点で377件の応募があり、応募受け付けは来月7日まで、決定は来年春までの予定。

◆江戸川
 ①江戸川と神田上水
 神田上水の水源地である井の頭池から途中、善福寺池から流れる善福寺川妙正寺池から流れる妙正寺川の二流が合流し、江戸川橋御茶ノ水柳橋、そして隅田川に注ぐ全長25.5kmを神田川と呼んでいる。しかし、昭和40年3月までは、井の頭池から文京区関口の大洗堰までを「神田上水」、大洗堰から船河原橋までを「江戸川」、飯田橋で外濠と合流し下流御茶ノ水を経て隅田川に注ぐまでを「神田川」」と分けて呼んでいた。江戸川には紫色を帯びた大鯉が美味いと評判であった。関口の大洗堰から取水された神田上水の余水が流下して船河原橋のどんどん堰までを幕府御用の御留川、いわゆる禁猟区に定められていた。江戸以前の大永10年(1530)に牛込城主の牛込勝行が、その御留川で獲れた紫鯉を小田原城主の北条氏綱に献上した記録が残されている。徳川幕府も御留川を継承し、明治初期まで続いていた。「江戸川にゆかりの色の中ノ橋ここぞ名高き紫の鯉」、「こくせう(鯉こく)などとほしがる御留川」、「紫の鯉は濁らぬ橋(中ノ橋)の下」などと江戸川柳に詠まれている。
 ②江戸川の桜
 江戸川の桜並木は、明治17年(1884)武州小金井の桜の名所を見てきた小石川水道町の飯田・大海原の両氏が自宅前の江戸川を小金井のような名所にしたいと、土手に八重桜の苗木を植え始めた事による。以後、両岸町内の志を同じくする人が協力して龍慶橋から石切橋間の約500mの両岸に241本の桜木が植えられた。一重の染井桜や吉野の八重桜が咲き誇る桜の新名所となった。
 ③江戸川の夜桜
 ここはことに夜桜がよかった。花見時には「ぼんぼり」を点じ、俳句のかけ行燈などが美観を添えていた。夜桜見物の貸船も出て、川面に浮かぶ舟から見る夜桜トンネルがまた絶景であった。牛込随一のにぎやかな神楽坂から夜桜見物に来る花柳界の芸者衆も多く見かけた。この季節は江戸川の夜桜見物で艶やかな芸者衆を一目見て、それから神楽坂に出て夜店をひやかして歩くのが常であった。江戸川橋、石切橋、前田橋(西江戸川橋)、中ノ橋の順に渡ると春は両岸の桜を存分に楽しむことができた。
 ④小説や短歌にから江戸川をみると、
 ・「若菜集島崎藤村 明治30年
 水静かなる江戸川のながれの岸にうまれいで岸の桜の花影にわれ処女となりにけり
 ・「東京遊行記」大町桂月 明治39年
 下りて石切橋をわたる。ここは神田上水下流なる江戸川の流るる所なり。橋より下十町ばかりの間、両岸に桜樹ならびて新小金井の称あれど、それでは小金井があまりかわいそうなり。殊に近年大いに減じて、川よりも寧ろ溝のようになりて風致一層減じたり。
 ・「それから」夏目漱石 明治42年
 散歩のとき彼の足は多く江戸川の方角に向いた。桜の散る自分には、夕暮れの風に吹かれて、四つの橋を此方から向こうへ渡り、向こうから又此方へ渡り返して、長い堤を縫うように歩いた。がその桜はとっくに散って仕舞って、今は緑陰の次節になった。代助は時々橋の真ん中に立って、欄干に頬杖をついて茂る葉の中を、真直に通っている、水の光を眺め尽くしてみる。それからその光の細くなった先の方に、高く聳える目白台の森を見上げてみる。けれども橋を向うへ渡って、小石川の坂を上る事はやめにして帰るようになった。
 ・「東京繁昌記」加能作次郎 昭和3年
 それにつけて思い出されるには江戸川の桜の衰微である。これは東京名所の一つがほろびたものとして、何といっても惜しいことである。あの川をはさんだ両側の夜桜の風情の如き外には一寸見られぬものであったが、墨堤の桜が往来の大洪水以来次第に枯れ衰えたと同様にここもまた洪水の犠牲となったものか、あの川の改修工事以来駄目になってしまった。その代わりというわけでもないが、数年前に江戸川公園が出来て、児童の遊園地としてのみならず、早稲田や目白あたりの学生の好個の遊歩地としていつも賑っている。時節柄関口の瀧の下の緑陰下に、小舟に棹さし遊ぶ者もかなり多いが、あれが江戸川橋からずっと下流の方まで、両側の葉桜の下の流れを埋めて入り乱れ続いていた一頃の如き賑わいは見られないようだ。行く川の流れは元のままにしてしかも元の水にあらずか。

<本の紹介>
・過去は自由に変えられる マジックミラーの法則(佐藤康行著・産経新聞出版
 http://www.amazon.co.jp/%E9%81%8E%E5%8E%BB%E3%81%AF%E8%87%AA%E7%94%B1%E3%81%AB%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B-%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87-%E4%BD%90%E8%97%A4%E5%BA%B7%E8%A1%8C/dp/486306117X

<11月24日生まれの先人の言葉>
●三宅義信(重量挙げ金メダリスト)
 ・なにごとも努力なくして勝利なし。