カンブリア宮殿・・・・お屋敷レストラン「がんこ」登場

◆平成30年11月22日(テレビ東京放映)のカンブリア宮殿には、お屋敷レストラン「がんこ」登場。
 コリアンタウンと呼ばれる新宿・新大久保から5分ほど離れた場所にある穴場のお屋敷レストラン「がんこ」がある。美容家・山野愛子の家を2014年に改築し日本庭園などが望めるレストランとして人気を博している。「がんこ」発祥の地は大阪。がんこ なんば本店の「黒毛和牛 しゃぶ御膳」や「てっちり鍋」などを紹介。がんこには様々な業態があり、とんかつ専門店の「とんかつ がんこ 梅三小路店」では三元豚を使った「厚切りロースかつ」が人気だという。さらに大阪駅の近くにある「がんこ回転寿司 エキマルシェ大阪店」を本マグロのお寿司を紹介した。
 がんこフードサービス・小嶋淳司会長。のれんに書かれた似顔絵は若き頃の小嶋会長がモデルだという。がんこフードサービスは日本料理・寿司・とんかつなど100店舗を展開する一大和食チェーン。がんこの流儀は「ネタは特選&新鮮」。全国から選りすぐりのネタを仕入れ、和歌山・海南市にはがんこ専用の生簀もあり、野菜は全国12ヵ所の農家と契約している。がんこの厨房に立つのは腕利きの料理人だという。がんこが経営する居酒屋「こがんこ」では398円の料理が50種類以上も揃っている。人気メニューの「穴子 天ぷら まるまる一匹」や「とんぺい焼き」などを紹介した。小嶋会長は「どこよりも良いものを、どこよりも安く提供する。これが商売の基本」と話す。
 村上龍山野愛子の屋敷を改装したレストランについて「あんな場所に土地を取得し建物を建てるのは絶対無理ですもんね」と質問。小嶋会長は「だから借ります。建物と土地を借りることは反面いい面がある。地域の人がその地で誇りにしている屋敷を使わせてもらう、買い取ったら反感がでる。繁栄させた人たちの屋敷を借りているということ」と説明した。山野愛子の長男・山野正義は「電気が点いた家は素晴らしい。お貸しして良かった」と話す。お屋敷がんこは全国に10店舗を展開している。小嶋は現在1人暮らしで家には数多くの思い出の写真が飾られていた。母・ナツさんは90歳近くなっても新店舗ができると必ず見に来ていたという。小嶋は1935年和歌山県で雑貨店を営む家で生まれ9歳で父を亡くし母・ナツが病で倒れると高校2年で雑貨店の店主になった。大阪の現金問屋仕入れに行った小嶋は鼻緒が付いていない下駄と鼻緒を購入し自分で挿げて売出し利益を上げた。これが小嶋の商売の原点となったという。1957年に同志社大学に入学しビジネスの仕組みを学び、客単価の高い寿司屋の経営を目指した。1963年に大阪・十三に「がんこ寿司」を開店。小嶋は“時価”をやめ明朗会計で勝負し繁盛店となった。2年後には120坪の2号店をオープンさせテイクアウト事業にも進出した。1963年創業のがんこ寿司。小嶋は従業員の疲労困憊した様子を見て、26店舗にまで膨れ上がっていたテイクアウト事業から撤退。小嶋は「企業は人・モノ・金というのが定説になっているが私は人・人・人だと」語る。調理人を目指す若手社員は研修道場で研修を受ける。接客スタッフの育成にも力を入れており10年前からは接客コンテストも始めモチベーションアップにつなげている。小嶋会長は母親から「泥棒が納得するぐらいでないと接客は一人前ではない」と教えられたことを明かした。競合店やライバル店については「あまり意識していない。なぜチェーン店にしているかというと商材を自ら企画・発注してそれを全量買い上げて使えるから」と話す。
 東京・銀座にある「がんこ 銀座一丁目店」。この日は外国人のための寿司にぎり体験が行われていた。他にも様々なプログラムを実施しており今年がんこに来店した外国人は35万人を超えているという。また京都にあるお屋敷レストラン「楽々荘」に小嶋はとんでもない物を導入したという。小嶋は京都にあるお屋敷レストラン「楽々荘」に配膳ロボットを導入した。その分人はより細やかな接客ができるという。配膳ロボットの導入について小嶋会長は「一番喜ぶのは年配の人。従業員の歩く距離が以前の30%になった」と明かし「お客さんの成長に合わせて自分たちも成長しなくてはならない。これでいいと思ったらおしまい」と語った。
 京都・京田辺市にある同志社大学 ラグビー部寮を訪れた小嶋。同志社大学のファンクラブを代表しトレーニングマシン一式を贈呈し、和牛25キロを小嶋のポケットマネーで差し入れした。そして、最後に村上龍は「武田信玄が残した“人は城”という名言は“情けは味方、仇は敵なり”と続く。名将ならではの言葉だが“がんこ”の小嶋さんの経営を考え人や組織の本質は変わっていないのだと思った。2店目を作ったときもっと大きな冷暖房を完備した従業員寮を建てたと知りそれだけでノックアウトされた」「商売の師でもあるお母さんから他社への情けは成功や利益より大切だということを学んだ。幸福の原型をみる思いがする」と綴った。