『最強交渉人のNOをかならずYESに変える技術 』(島田久仁彦著)から

<ポイント>
1. 交渉上手は聞き上手
 交渉の初期段階では、しばらくは聞き手に徹するべきです。相手の主張や意見を自分の言葉で整理してみせる。そうすると、相手は「ちゃんと聞いてくれている」と感じて、「じつは納期が間に合わなくて…」「では、たとえば、◯◯の条件を足したらどうなりますか?」といった意図しないことまでつい話してしまうのです。相手の話をじっくりと聞くことで、事前の調査や分析にプラスして、相手の立場が手に取るように理解できるようになります。それをベースに自分側の交渉ポジションとプレゼンテーションの仕方を微調整すればよいのです。(P.27)
2. こちらの「したいこと」「できないこと」は明かさない
 自分から交渉スタンスは話さない。これも鉄則です。「この人は自分の話を聞きながら何を考えているのだろう?」と、相手に疑問を抱かせながら話をしてもらうことで、こちら側が心理的に優位に立てることが多いからです。(P.29)
 交渉に臨む際に押さえておきたいことのひとつに、「相手に自分の本当のタイムリミットを知られないようにする」というものがあります。(P.33)
3. クレームは穏やかに
 クレームを言う側も聞く側も人間ですので、最低限の礼儀は守ったうえで、事実関係を淡々と述べ、それに対してどのような感情を抱くことになったのか、具体的に説明することが大切です。感情にまかせて怒鳴るよりも、穏やかに的確に問題を指摘するほうが、クレームを受ける側も真摯に対応してくれます。(P.135)
4. 客観的な事実で裏付ける
 自分から「いかに自分はすごいか、信用できるか」といったことは言わないことです。もちろん、自信を持って話をするということはとても大切ですが、自分の評価を押し付けることとは違います。うならないためには、「自分の主張」を客観的な事実や意見で裏付けるように話すことです。たとえば、日本では日経新聞を読んでいるビジネスパーソンが多いので、「私はXXという結論に至りましたが、これは専門家のY氏も日経新聞にそのようなコメントを出しています」といったように、共通認識として存在している日経の数字を持ち出す(P.167)
5. 相手に「自分は損をしていない」と思ってもらう
 相手に「自分は損をしていない」と思ってもらえるようにファシリテーションすることも必須です。そのために常に心がけることは、対峙する相手が置かれている立場をできるだけ把握することです。(P.225)

『最強交渉人のNOをかならずYESに変える技術 』(島田久仁彦著。かんき出版)
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 *アマゾンの内容紹介「交渉ベタな日本人必読!国際会議や紛争、企業間の交渉……世界で活躍する著者が実践してきた究極の「戦わない交渉術」」

(今日の出来事)
東京地検事務官 証拠品を放置。殺人事件の証拠書類 段ボールに入れたまま放置。
・樹林墓地 約1万6,000人分の応募 抽せん会“抽せん倍率10倍”
・日本の人口 1億2,837万人余に 「1票の格差」拡大。
・汚染水漏れは「レベル3」
・小麦に清酒…値上げの秋
福島県知事が 「汚染水は非常事態」

(8月28日生まれの偉人)
◆杉村 楚人冠(すぎむら そじんかん、明治5年7月25日(1872年8月28日) - 昭和20年(1945年)10月3日)は、新聞記者、随筆家、俳人である。本名は杉村 廣太郎(すぎむら こうたろう)。